常識破りの木材料理

木材は乾くと曲がるも、反るも当たり前。木の性質なんだから。 完璧に曲がるのがいやだったら、合板製品か集成材しかない! と思っていた私の常識は残念ながら破られた。 先日栃木の製材所を見学した時のこと。目的は無垢材の大断面工法に使用可能な木材が可能かどうかの確認。 地元の昔からの製材所のイメージで訪問したが、結果は私の常識を覆しワクワクさせてくれた。 私が驚いたのは3つ。 1つが木材は片面ずつ製材した木材は反りやすい。 反らさないために両面を同時に切るのだそうだ。 2つ目が丸太の段階では一本一本が含水率が違う。 その含水率の違う材をそれぞれ選別し、それぞれの性質に最適な 乾燥温度、時間をコントロールすると乾燥による割れのない柱ができる。 通常、柱に使用する木材は縦に割れるので予め背割りと言って最初から加工して割れを作っておくのは当たり前のこと。ところがその背割りは要らない。それでいて割れない!?スゴイ!の一言。 子どものやんちゃな性格を見抜き、その子どもにあった切る・乾かすというしつけをすれば、まっすぐに一人前になるということと同じではないか。 そして、3つ目が丸太のすべてが商品化されるか有効に利用されているということ。 捨てられるものは何ひとつない。利用率100%だ! 野菜でも魚でも食べられないものはない!と子どものころから教わってきたはずなのに・・・ 脳みそに汗もかかずに時間だけを優先する結果、再利用は手間がかかるという私の常識的?な経験では想像もしなかっただろう。 手間をかけずに採算性のある”活かす”技術。改めてものを活かす知恵と技術の必要性を感じさせてくれた。 木材業界が淘汰される中、この製材所の社長はすごい人だった。話を聞きながら発見!発見!で半日をあっという間に過ごさせてもらった。 食材を活かすために改めて脳みそに汗をかこう。

木造住宅は変わるのだ!

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