今日は
スウェーデンの無暖房住宅の概要について。
無暖房住宅の面積
写真を見てわかるように長屋建て(タウンハウス)で一戸建てではない。
一所帯当たり床面積は、120㎡。屋根裏にロフト。
無暖房住宅の断熱レベル
断熱構造は、壁の断熱厚さは44cm。
壁・床・屋根ともに熱貫流率は概ね0.01を下まわり
バランスがとられている。
換気システムの熱交換率(顕熱タイプ)は約85%。
特筆すべきは、窓の熱貫流率の 0.85。
国産Low-Eアルゴンガスタイプのほぼ2倍。
北欧のスタンダードの1.5倍強。
そして、写真では見えないが屋根上にソーラーシステムが5㎡/所帯。
無暖房住宅の外気温と室温は?
これで、プロジェクターで映し出された6所帯の室温グラフ(厳寒期5日分)
を見ると、
外気温は、-3~7℃が二日目まで、三日目にー10℃を下まわり、
4日目にー20℃に達し、5日目に+4℃程に上昇。
この外気温の変化に対して、6世帯の室温はというと
時間帯により一世帯が20℃弱を推移、一世帯が25℃以上を推移
しているものの他の世帯の殆どが22~23℃をキープ。
確かに・・・無暖房住宅。
「無暖房住宅」というキーワード部分を簡単に言うと、
生活の中で発生する熱(家事、家電、照明、人体etc)のみで
可能な断熱性能を持たせた家ということになる。
ところで、この性能をクリアするための住宅内外の設定温度ですが、
外気温ー16℃、室温20℃と想定した断熱レベルだそうである。
無暖房住宅への疑問
無暖房ですから、当然厳寒期に照準を合わせた断熱レベル。
だったら・・・
それ以外の時期どんな暮らしになるんじゃろ?ってのがごく当たり前の疑問。
レクチャーの最後の質疑応答タイム。
わが家の件を例に開発者であるハンス氏に質問してみた。
オーバーヒートした時、どうするのか?
と聞いたら、その答えは・・・
「生活者が窓を開けます」??。。。。。。だと; 納得いかん!
わが家の事情をさらに詳しく説明。再度質問。
そしたら・・・なんと困った顔して同じ答えが。
気の弱い私はさすがにここで諦めました^^;
この問題偶然解決できていますが、二つの手法の組み合わせかと。
言い忘れましたが、スウェーデンでもドイツでもそうですが、日本のように断熱性能をQ値での捉え方をしません。
あくまでも年間の消費エネルギーで捉えるようです。
断熱は省エネの一部ですから、当たり前と言えば当たり前ですが、断熱だけに限って言えばQ値の捉え方って便利ですけどね。
消費エネルギー他については、また後ほど思いつくままに。。
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壁が40cmオーバーとはすごいです。中は外より2回りくらい小さくなりますね。
さて,屋根のソーラーシステムは暖房とは無縁なのでしょうか?
hiroさん、その通りです。
その分面積は狭くなります。
ソーラーシステムは、暖房目的には使われず給湯用のみ。
給湯での消費エネルギーの半分をソーラーで補います。