高断熱住宅の目安

断熱をどのラインに設定したらいいのか、
あるいはQ値をいくらにすればいいのか、
そんな質問を受けることが多くなりました。

次世代基準? 

Q値=1.0レベル? 

無暖房住宅レベル?

さあ、どこに目標を置きましょうか。

今日は、目標数値をクリアしたら、それでいいの?
また、Q値を設定したら遮二無二そこを目指す必要があるのか?
てことをぺっこお話を^^

私たちの場合、あるプランをモデルケースとして、
断熱施工レベルを幾パターンも揉んでゆくわけです。
それもできるだけ費用対効果の高い順に、
それでいて経年変化によるリスクをイメージしながら。

これを、実際に建てようとする家をシュミレーションするとします。
仮に、断熱施工をQ=1.0レベル。
それでオーダー頂いた内容の住宅をシュミレーションしたとすると・・・

断熱レベルの条件設定は同じでも、
Q値=1.07の家もあれば、Q値=0.87の家もある。
このように家の内容によって大きく違ってしまう。
でも私は、こういう幅があってもいいと思っている。

それはどうしてか。
家は数値が絶対ではなく、数値はあくまで目安だから。
それに・・・断熱以外の大切な機能を捨ててまで、
コンマ1単位に遮二無二こだわるほどのものでもないと思う。

例えば、
計算値でクリアしたら、省エネ度はその通りになると思いますか?
答えは「ならない。」というのが私の正直なところ。

シュミレーションは地域別の気象データを使用するが、あくまで定常計算。
暮らしもお天気も定常で動くわけもない。
計算通りに世の中が動かないのと同じですね^^;

ここで、私たちつくり手ができることは、きっと、
 ・計算通りになるような施工に配慮すること。
 ・シュミレーションでは加味されてない領域を見つけ出すこと。
 ・その建築規模、家族構成、ライフスタイルを想定すること。

悲しいけど、そのくらいまでしかできない。

私は、これまでの経験から、
「ライフスタイルと家の仕組みがQ値を動かす」
と考えるようになっています。

おそらく、Q値に換算したらQ値幅は0.4前後。
場合によってはもっとかもしれない。
極端な例だと、1.0以上?と思えるケースだって実際にある。

そういう好例なケースを探ってゆくと、
いくつかの共通点らしきものが見えてくる。
これはQ値のシミュレーションとはまた違う領域。

共通点らしきものは大きく二つ。
影響力は小さい?だろうけど、大切だと思えるもの一つ。
これらのうち一つの共通点はその要因を想像できていないから、
共通項にしたのは、もしかしたら間違いかもしれません。
けど・・・ 私のアホな直観が働いています(笑)

とかなんとか・・・
ここまでお話しましたが、
数値にこだわったりしているのは結局は私だけかも?
でも、開発や施工レベルの向上、そして費用対効果を引き出そうとすると、
一旦は数値にこだわらざる負えないんですよね。(悲しいけど。。)

断熱レベルが10合目まであるとしたら、10合目が見たくなる。
10合目が見えたらもう一回、9合目、8合目、7合目と順に眺めてゆくと、
その課題となる大きな山が見えてくるような気がする。
そしてその時、8合目の景色の良さにふと気づいたりするんですよね。

きっと私は・・

木を見ながら山を想像したいタイプなのかも^^;

岩手の高気密高断熱住宅なら。

2 件のコメント

  • と言う事は‥家にとって大事なのは、気密性‥?
    快適な家の条件は気密性が高い事?
    では‥気密性を高める事によってのマイナスポイントはないのですか?
    素朴な疑問です。。

  • 野望→家!さん、気密性能と共に断熱性がバランス良く
    配分されたら快適な家になります。
    それに効率の良い換気もあわせて必須ですね。
    気密性を高めた場合のマイナスポイントは、
    換気不良が生じた場合、空気質が悪くなることでしょうか。
    でもこのことは、現在の住宅では多かれ少なかれ条件は
    同じだと思います。

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