北欧の家と陽射し

PX-Ⅱの外観デザインには意味があって、
四季を通じて陽射しと効果的に付き合うための躯体デザインを目指している。

陽射しとの向き合い方は北欧に限らずヨーロッパでは当たり前。

北欧の家(1)

 


南面全体ガラス張りの家、壁は一つも見えない。
地震のないヨーロッパだからたやすいデザインとも言える。
それはさておき、このデザインは高度の低い冬の陽射しを徹底的に引き入れる。

そして屋根、高度の高い夏前後の陽射しは屋根の大きな軒の出、
左右に下がった屋根の軒で陽射しを遮るし、程良くコントロールされる。
この大屋根の向きはそれなりの意味を持っているわけ。
こういう家を見せられ、カタチの中にある意味を知った時は結構なショックだったかな^^;

簡単に説明するために、
国交省監修の「自立循環型住宅への設計ガイドライン」から抜粋。

日射遮蔽デザイン

12月は横から陽射しが入るけど、6月~8月はかなり垂直な陽射しとなる。
そして9月を見てください。

再度昨日のPX-Ⅱの写真を載せてみます。

高断熱住宅PX-Ⅱ

この写真は9月撮影のものなので、図の9月の陽射しと、
この写真のバルコニーの日影となっている部分を重ねて見て頂くと分りやすいかと。
左奥にある袖壁は大屋根の軒が左右で下がっていたことと狙いは同じ。

だったら、バルコニーをそのまま写真のように切らずに延ばした方が・・・
確かに効果的なのだが、外部の吹抜け的懐スペースを敢えて確保した。
左奥はバーベキュースペースであり、1階一窓位の日除けならオーニングでも可能だし、
何より将来、全天候型にガラス張りの屋根を設置するイメージが強かったから。

但し、この手法はそれなりにコストはかかる。

だから、北欧に限らずヨーロッパではいろんな日射コントロール技術が育ったのではないかと。

北欧の窓の外部シャッター

一番一般的な外部シャッターによる日射遮蔽&コントロール。

北欧の窓の外付けブラインド

外部ブラインド。

そして後付け容易な、

北欧の日除けオーニング

窓の日除けオーニング。

北欧の日除けスクリーン

窓外部の日除けスクリーン。
これは最近やっと国内サッシメーカーが安価(以前よりは)に出してきた。

写真を見てわかるようにスクリーンとオーニングを併用している。
オーニングの場合はせり出すことで通気や視界を確保しやすい。
オーニングは特にだけど、これらは強風に弱いってのがデメリットかな。

太陽と距離を置きたい夏、仲良くしたい冬、程良く付き合う春と秋。
四季を通じて陽射しと付き合う家のノウハウ。
まだまだ日本にはなじみが薄いけど、
付き合い方がわかると日本の家づくりと暮らしは激変するはずだ。

というのが、今の私のエネルギーになっているかもです^^

 

 

北欧のような家を建てる岩手の注文住宅なら。

 

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