岩手の注文住宅は、断熱性能も注文したい

岩手で生まれ鼻たれ小僧として育ち、一時東京さ居たことはあるけど、
50年以上に亘って岩手県に棲息中の私が、楽しみにしていることと言えば、

住宅が変わると、暮らしが変わる

ということを実体験した方から喜びの声を貰うこと。

私も体験者の一人として、一人でも多くの人に知ってほしいし体験してほしい。
けれど、正直家を建てる前に短時間の体感はできても長期的な体験となれば、
難易度は高くなる。

よく”注文住宅”という、けれど何をもって注文住宅なのか、

間取りを注文できればそれで注文住宅と言えるのか、もよくわかっていない。
住宅の性能、とりわけ断熱性能を注文する、
なんて注文住宅の考え方があってもいいのにと思う。

視点を変えて、

家中の平均室温20℃の暮らし方で5000円/月以内の暖房費で暮らせる家

冬の住宅内湿度は、40%を下らない家

外の騒音が気にならない家

とかみたいな性能面を注文する注文住宅があっていい。

住宅の断熱性能を注文するなら

日中暗くなる所が無いように窓を多く場所によっては窓を大きく、家中が明るい、
それでいて断熱性能値は、UA値0.15にしたいとか。

実際、もしこのような内容のご要望があったら、一瞬ドキッとするだろうけど(笑

温度の変化を観なければ、良いも悪いも判断できないと計測し始めた温度推移。
その後計測はアナログからデジタルになり、湿度も容易にデータ化できるようになり、
それからヒートブリッジを見つけたくて乗用車1台分もするサーモカメラを手にした。

岩手の住宅のサーモカメラ温度推移
今ではサーモカメラの温度推移から住宅の断熱性能を知ることができる。

サーモカメラは表面の温度の違いを知ることのできるスグレモノ、
今ではスマホで見れる安価なものも登場し、本当に便利になった。
外気温、室温は温度計で知ることができるので、
温度に関しては一通りカバーできるようになった。

だけど・・・ 何かが足りない。

そうだ、壁の中、屋根裏、床、

サーモカメラでは見えない住宅壁の内側を観たい!

何より窓周りのヒートブリッジの内側がどんな温湿度なのかなんて、
実はまだ何も分かっていない。
もしそれが分かるなら、効果的な構造のしくみを判断しやすいよなあ・・・

そんなことから、住宅展示場で確認できるようにしたいと思い立った。

岩手の高断熱住宅の壁内温湿度
この外周壁内の温湿度、温度もだけど湿度は重要で、
サーモカメラではわからない世界である。

昨日の日中は時折強い雨というお天気だったせいか、
住宅壁内の湿度が分かりやすかったので紹介すると、

雨による外気湿度の影響を受け、外壁通気層の湿度は71%を表示、
外壁通気が機能していることがわかる。

問題はここからで、

外張り断熱層の外側の湿度 60%

外張り断熱層の内側の湿度 54%

構造内充填断熱層の室内側湿度 45%

住宅の壁内の湿度は、住宅の寿命に影響を与える要因になり得るし、
特に結露となれば尚更のはず。

これから長雨となる梅雨時ならこの湿度はどう変化するのだろう?

そして、夏型結露が言われる真夏の冷房時は室内壁裏の湿度はどこまで上昇するのか

それとは逆に、冬はどんな温湿度になるのか

壁体内結露はなくてもそのしくみがわかったり、
春夏秋冬を通して観ていたら、壁の気持ちを知ることができるかもしれない。

断熱材以外に、

室内側にある防湿気密シート層、

外側にある防風透湿シート層、

この二つのシート層が持つはずの機能は重要で、
どれだけ使用目的を果せているのかも、
温度・湿度の動きを観れば実際の効果がわかってくるはず。

そうなればほんとうの意味で住宅性能の見える化へ近づける。

これまでの住宅選びは、
デザインやインテリアなど視覚的イメージが優先されがちだった。
それも住宅選びでは重要な要素なのでしょうがないと言えばそうなるが、
私たちが視界の奥にある裏側を見せて挙げられる術を持たなかっただけのことだ。

今まで見ることのできなかった世界を観られるようになれば、
誰でも新たな判断基準を持てるようになるはずだ。

見える化できたらその先は・・・

快適さの体験化、暮らしの試着化ということになるのだろうか。

にしても・・・・先は長そうだ。

岩手で断熱性能の高い注文住宅なら

 

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