住宅の断熱性能に新たな推奨値

先日、仙台で行われた勉強会の中で、
住宅の断熱性能に新たな指針が出ていることを知ることができました。
それはHEAT20という団体から示されたものです。

HEAT20とは、
「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」の略称で、
2009年にスタートし、これまでは高い断熱性能の推奨グレードを二つにわけて
示してくれていて、わかりやすいので私もよく参考にさせてもらっておりました。

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HEAT20 設計ガイドブック

HEAT20 設計ガイドブック

自分でも頭の中を整理するために、久しぶりに書棚から引っ張り出してみましたよ。

岩手県なら、冬期間における住宅内での最低の体感温度が、
平成28年基準の断熱性能は、おおむね8℃を下回らない。
そこに推奨値G1はおおむね10℃を下回らない。
そしてより高いG2ならおおむね13℃を下回らない。
というレベルの断熱性能です。

そこに、冬期間の住宅で最低の体感温度おおむね15℃を下回らない、
として登場したのがG3というグレードです。

HEAT20 新たな推奨水準 G3

岩手県盛岡市なら地域区分は3地域で見て下さい。

岩手県の場合、
国の省エネ基準がUA値0.56に対してG2だとUA値0.28で、
2倍の断熱性能が推奨値なのに、今回発表されたG3の推奨UA値は0.2です。

当社でいうなら現在の中間グレードでUA値0.22~0.23位で、
最高グレードでUA値0.15になりますから中々のグレードではないかと。

今日のフレーミング住宅

今日のフレーミングの家

今日一日フレーミング中の現場を眺めながら・・・

当社の中間グレードを、
ぺっこ頑張ってでも、0.2位にはしないといけないよなあ、
なんて考えてしまいました^^;

これが2020年を見据え2019年の今年に発表された断熱性能ということなんでしょうね。
もしかしたら、2020年にはG4が公表されるかも?
などと想像し一人わくわくしてしまいましたが、
まあ、今年の来年なのでそんなことはないと思いますけど^^

今回のG3の公表で私が一番驚いたのは、岩手県より温暖な4~7地域の推奨値。
なんとお国の北海道基準値のほぼ2倍の断熱性能を推奨していることです。
私が知る限り関東以西のエリアでは、
このG3レベルってかなりハードルが高いかもしれません。

昨日紹介した、地球がこのままのペースで温暖化した「2100年未来の天気予報」を

将来、間違った予報に過ぎなかったね、

とするためにも、
このHEAT20からの新たな推奨値G3は無視したくはありませんね。
願わくばG4を早く提示してほしい位です。

だって、私たちの子孫に、

お金も便利さも要らないからさあ、
2020年以前の天気予報を残して欲しかったよ。

なんて言わせたくありませんから。

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