どちらも同じ中ジョッキ?って・・中ジョッキの正体とは。

たまに立ち寄る焼き鳥屋でのこと。

いつものように、ホッピーをお願い!と注文すると、いつものジョッキとは違うものが。

 あれ? ジョッキ変わったの?

と訊くと、

  軽くて女性にも人気だとうので全部新しくしたんですよ。

 そうなんだあ、、

で、何も気にせずジョッキに焼酎入れてホッピー注ぐと・・・

 えええっ、ダメだダメだ~!ムリ!

と注ぐのに急ブレーキ掛けたけど溢れてジョッキ外にこぼしてしまった。

 このジョッキおかしいよ。前のジョッキより小さくない?

  ん、そんなことはないと思うけど・・・もしかしたら少し少なかったりするかもしれないけど。

 前のジョッキと変えてくれない?

  全部交換したので前のジョッキは処分してもうないんすよぉ。
  生ビールのジョッキ全部変えちゃったもんで。

ないと言われればこれで飲むしかないけど・・
こう継ぎ足しじゃ、オレの大好きなホッピーじゃないんだよなあ。(心の中でのぼやき)

ホッピー愛飲家気取るわけじゃないけど、瓶に残るホッピー量からみて焼酎で調整できるレベルではない。
そんなことから以後、その焼き鳥屋ではビールを飲むようにしている。
念のため確認したところ、中ジョッキの容量は減っても生ビールの値段はそのまま?らしい・・

昔はこの焼き鳥屋さんが御用達だった。大将が年齢のこともありボケが進むようになり店じまい。以後暖簾そのままにオーナーが変わった。すると・・・焼き鳥の値段はほぼ倍に。
確かに前が安すかったことは認めるもさすがに倍って・・、オーナーが変われば味も価格も変わるのだとあの時痛感したものだけど、あれ以来2度目のショック(笑

焼き鳥ならホッピーでしょ。は私の鉄板だったから。

値段を上げてもいいから、旧サイズでホッピーを飲ませて欲しかったなぁ。。

そして先日3度目の砂肝ショック(笑

まあそれは小さなこと。いずれ先代オーナーとの思い出の佇まいはそのままなのでそう簡単には縁を切れそうにないかな。

私の現在ご贔屓のお店は旧ジョッキ。

ホッピーの一口目を喉越しで味わうと、やっぱこれだべよ。といつも思う。

それでホッピー飲みながら店のママさんとジョッキサイズの話になった。

 新しいジョッキだと樽から6杯余分に作れるからその分儲かる、
 とは教えてもらってたけど、実際どんなもんなの?

困った顔を見せたママさんだったが、厨房に入り持ち出してきてくれた二つのジョッキ。

  生のジョッキじゃないけど、容量は同じだから。

 ドン!

どちらも中ジョッキ?

大きい方がほんとの中ジョッキ、小さい方が今どきの中ジョッキ。

 えええ! こんなに違うの!?

 これじゃあ、ホッピー注げるはずないべな!

これが、

女性に人気の軽い中ジョッキ・・の正体。

グラスも中身も少ないのだから軽くて当然の話だったのだ。
そして新旧の中ジョッキを比較させてもいけないということか。

ジョッキはメーカーからの無料進呈なそうで、このしくみはメーカーのアイデアらしい。

ここでふと、

我が業界ではどうなんだべ。、

いつの間にか容量が少なくなってるとか、薄くなってるみたいなことってあったりしないのだろうか。

値上げさせてください!と直球で言われてる方がむしろ安心かもしれないなあ。

と思ったしだい。

最後に、焼き鳥屋に通い出した頃の思い出の記事からの抜粋を。

とある焼き鳥屋の大将の話。

初めての時は、一人ふらっと玄関をくぐった店だけど、
おいしいのでたまに行くようになった。
3回目だったか、夜10時過ぎのせいか客はなし。

ホッピーと焼き鳥5本をお願いし、
グッと一口目の呑み込んだあと、何気に大将に話しかけた。

 今日は暇なんですね。

  九時まではいっぱいだったのす。
  九時過ぎだら、サ~ッと引いですまったなす。

 そうなんだあ、
 こういう早くに暇になった時って、お店早く閉めたりしないんですか?

  そんなごどはしたごどね!
  そんなお客の風向き加減で、店開けだり閉めだり、
  そんなのは商売じゃない!
  私はこの店始めて40年、そう思ってここで商売やってきたのす。
  そう思わねぇすか、旦那さん?

 うれしいですねえ!
 じゃあ、閉店の11時前なら安心して来れますね。

この時の大将の言葉で、私はこの店のファンになった。
というより、大将と大将の焼き鳥に学ばせてもらいたかった。

その後は、、

 その通りですね。
 それじゃ、これまで40年間、
 他にお店出そうなんて、思ったことはなさそうですね(笑

  あだりまえだすぺえ!
  おらのこのすごどは手すごとだす。
  おらの手が届くどこさすか、やっちゃいげねえと思ってますがね。

  ところで、お客さんは「いっしょうけんめい」て言葉わがるすか?

 はい、「一つ所に命を懸ける」ですよね。

  そのとおり。
  「一生を懸ける」ではないのす。
  オラだづはそう教わったもんだすよ。

と、そんなこんなの話をしながら飲み、
他にお客さんがいないお陰で、たくさんの教えをいただけた。
そして会計時、焼酎ボトルを入れキープ。
それからは、もう、お馴染み客(笑)

若い時はもちろん学ぶだけだった。
これまでは、
歳を重ねると教えを請う先輩が少なくなるばかりだよなあ、
と勘違いしていた。
最近では教えることでまた同時に教えられることを痛感している。
私のような者が教える?なんてのはちょっとおこがましい。
お互いに「気づき」を与えあえる関係、
そんなことを大事にしたいと思っている。

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