敷地は一つとして同じものはありません。
日当たり、大きさ、形状、道路の交通量、高低差、ロケーションなど様々です。
一見日当たりが悪そうな敷地でも、間取りを計画し日当たりのシミュレーションをすると家の中は明るくなることもあります。
結果的に土地の金額が安く押さえられ、日当たりの良い家に住むことができるということもあるのです。

敷地の特性をどのように捉えて計画していくかで、家づくりの方向性が大きく変わっていきます。
では敷地の特性にはどのようなものがあり、敷地に対してどのように計画していけば良いのでしょうか?

敷地の特性から何を考える?

主な敷地の特性をご紹介します。

法規から考える

敷地に関わる法規は主に斜線制限、採光、建蔽率、容積率、高さ制限などです。最低限計画敷地にはどのような制限がかかるかを把握することが必要になります。

敷地の形状から考える

例えば三角形の敷地の場合、建物を建てると余ってしまう部分が出てきます。その部分をどのように生かすかを考えながら計画していくことになります。

敷地の高低差から考える

道路や隣地との高低差、敷地内の高低差によって駐車場やアプローチなどの計画が異なってきます。

視線から考える

視線には敷地の中からの視線と敷地の外からの視線があります。敷地の中からどちらの方向に開けてたほうが気持ちが良さそうか、敷地の外からの視線が気になるところはどこかなど

周辺との関係から考える

周辺の道路や建物、川や山などとの関係から敷地の計画を立てます。周辺からの影響のみならず、家を建てたときの周囲への影響を考慮することも大切です。

自然との関係から考える

建物の形状や敷地内のどこに配置するかによって日当たりが変わってきます。また風の吹いてくる方向から雪だまりができないような計画や玄関位置を計画していきます。

このような特性のメリットを生かし、デメリットを克服するような計画をすることで敷地を最大限に生かしていくように進めていくことになります。

敷地内をゾーンごとに分ける

敷地の特性を生かしながら大まかに敷地内をゾーンごとに区分けします。(ゾーニングといいます)

主なゾーンの種類は以下の通りです。

外部

  • パブリックゾーン(外) ex パブリックな庭やテラス
  • プライベートゾーン(外) ex プライベートな庭やテラス
  • 移動ゾーン(外) ex アプローチ、駐車場、勝手口からの動線など
  • 建物ゾーン ex 家の位置

更に建物ゾーンの中をゾーニングします。

内部

  • パブリックゾーン(内) ex 来客用の部屋やリビング
  • プライベートゾーン(内) ex 寝室、書斎など
  • 移動ゾーン(内) ex 玄関、廊下、階段
  • サービスゾーン ex サニタリー、ユーティリティ、キッチンなど

このように間取りの打ち合わせを進めていきます。
その敷地をどのように読み解くかで計画が変わってきますし、ご要望によっても変わってくることになります。