岩手の家づくりに!玄関タイルの選び方|第一印象と実用性を両立
玄関は家の「顔」であり、訪れる人が最初に目にする場所。だからこそ、玄関タイルはデザイン性・実用性・メンテナンス性のすべてが求められる重要なパーツです。
汚れやすく、滑りやすい場所だからこそタイル選びは慎重にしなければならないのです。
玄関のタイルは、色・質感の選び方で「第一印象が劇的に変わる」重要な要素です。どんな家にも合う万能な色はありませんが、テイスト・光の当たり方・外構との連続性を意識することで、上品で調和の取れた玄関を演出できます。
玄関タイルの【色選び】のポイント
- 「外壁・玄関ドア・アプローチとの調和」
- 玄関タイル単体でなく、「家全体のカラーバランス」で選ぶのが鉄則。
- 外壁が明るめ → タイルは少し濃い色で引き締めるとバランスは良好になります。
- 外壁が濃いめ → 明るいタイルで玄関を「抜け感」のある空間になります。
- 「色が与える印象」
色 印象・特徴 向いているスタイル グレー系 洗練・落ち着き・汚れが目立ちにくい モダン・北欧・和モダン ベージュ・アイボリー系 柔らかく、明るい・温もり感 ナチュラル・北欧・地中海風 ブラウン系 自然・落ち着き・土間感の演出 和風・カントリー ブラック・チャコール系 高級感・重厚感・引き締め効果 モダン・インダストリアル ホワイト系 清潔感・広がり感(ただし汚れに注意) 南欧風・シンプルモダン - 【色選びの注意点】
- 白系タイルは雨ジミ・泥汚れが目立ちやすい → 掃除頻度を考慮する。
- 濃色タイルはホコリ・砂が目立つことも → マット質感で軽減できる可能性あり。
- 周囲の光の当たり方(日当たりの良し悪し)で色の見え方が変わる → サンプルで現地確認することを推奨します。
実用性重視!玄関タイルの質感とスタイル選び
質感の選び方で「印象と使い勝手」が決まる

- マット(つや消し)仕上げ
- 玄関タイルの定番。落ち着いた高級感・汚れが目立ちにくく滑りにくい。
- 足元も安定するので、高温焼成の磁器質タイルに多く使われ、使いやすさと見た目のバランスで最も選ばれている質感になります。
- 石目調・天然石風の凹凸仕上げ
- 自然素材のような風合いでナチュラル感・高級感を演出。
- 凹凸があるほど滑りにくいが、掃除がやや手間になる点に注意しなければなりません。
- 重厚感のある家、和風・自然派の家にはマッチする商品です。
- テラコッタ調タイル
- 南欧風の暖かみを演出でき、北欧・カフェ風・地中海風の玄関におすすめ。
印象を左右する色・質感選びのコツ

要素 | ポイント |
---|---|
色 | 家全体との調和を重視(外壁・ドア・外構) |
質感 | 見た目+掃除や滑りにくさも考慮 |
スタイルごとの一体感 | 家のテイスト(和風、北欧、南欧 etc.)に合う素材選び |
雪国・岩手の玄関で気をつけたいポイントと選び方
雪国の玄関タイル選びでは、見た目以上に「安全性・耐久性・清掃性」が最優先です。特に冬場は滑りやすくなったり、凍結でタイルが割れたり、融雪剤で変色したりと、温暖地とは全く違う問題が発生します。
雪国玄関タイルの注意点(5つの重要ポイント)

- 耐凍害性(耐水・耐寒性能)
- 岩手でもタイルが水を吸って凍結 → タイルが割れる(凍害)というトラブルが起こりやすいので「耐凍害性能あり」または「寒冷地仕様」と明記された磁器質タイルを必ず選ぶ必要があります。
- 吸水率が低い(0.5%以下)タイルが推奨されます。
- 滑りにくさ(防滑性能)
- 雪や氷、融雪剤が表面に残りやすく、非常に滑りやすい環境になる。
- 「防滑性タイル」またはC.S.R値の高いタイプ(乾燥状態でも滑りにくい)を選ぶことが重要になってきます。
- 特にツルツルしたタイル(光沢仕上げ・鏡面)はNGです。
- 汚れ・融雪剤への耐性
- 融雪剤(塩化カルシウムなど)でタイルが変色・白華現象(白い粉)を起こすことがあり、焼き物風タイルや多孔質のタイルは避けるか、撥水処理を検討しなければなりません。
- 表面がなめらかで掃除しやすい質感(かつ防滑)が理想です。
- 色は中間色がベスト
- タイルは、雪やホコリ・泥・塩の汚れが目立ちにくいものがおすすめです。
- 黒すぎると塩の白い跡が目立つ/白すぎると泥が目立つことがありますので、ベージュ・グレー・チャコールグレーなどの「中間色」が扱いやすい材料になります。
- 屋根・ひさしとのセット設計
- タイルだけでなく、「雪をどう防ぐか・逃がすか」ということも重要になります。
- ポーチ上にしっかりした庇(ひさし)を設けたり、直接雪が積もらないようにすることと、落雪対策や水の排水性も考慮しなければなりません。
タイルを長く美しく保つための施工とメンテナンスの基本

- 正しい施工(初期品質が最重要)
- 下地処理・勾配・接着剤の選定が悪いと、後で「剥がれ・ひび割れ・水たまり」が発生することがあります。
- 特に屋外では「5度以上の水勾配(排水性)」を確保することが大切になります。
- 目地材も水に強くて割れにくいもの(セメント系 or エポキシ系)を使用することをおすすめします。
- 定期的な掃除で汚れ・劣化を防止
- 泥・砂・雨ジミ・油分などがタイル表面や目地に蓄積すると、変色や摩耗の原因になりますので、定期的に水洗い+中性洗剤でブラシ清掃が理想的です。
- 酸性洗剤・研磨剤入り洗剤は避けてください。表面を傷つけることがあります。
- 融雪剤・塩分に注意
- 融雪剤(塩化カルシウム)が残ると、タイルや目地が劣化してしまいますので、冬の終わりには必ず水でしっかり洗い流すことをおすすめいたします。
- 玄関マット・タイルマットで保護
- 靴裏の砂利・泥で表面がすり減らないように、屋外・屋内用マットを併用して、雨雪の日は吸水性のあるマットを使って水分が残りにくくする工夫も効果があります。
- 撥水・防汚コーティング
- タイル用の撥水剤・保護剤を塗ることで、水・汚れ・カビの付着を抑制できます。
- 特に白系・石目調・多孔質なタイルにおすすめです。
- ひび割れ・剥がれの早期発見と補修
- 小さな浮きやヒビを放置すると、内部に水が入り込み凍害・破損につながるので、気になる箇所は早めに補修するとよいでしょう。
- 「正しく施工する」ことが最重要になります。
玄関タイルは「家の印象を決める最後のひと押し」と言っても過言ではありません。デザイン・質感・色の選び方ひとつで、家の第一印象が垢抜けたり、逆にチープに見えたりするほど大きな影響を与えたりもします。
玄関タイルえらびのコツは、外観との「統一感」が重要になりますので、家の顔にもなる玄関タイルは「外壁・玄関ドア・アプローチとのつながりを考えて、色・素材・質感を選ぶとよいでしょう。
大判タイルで空間に広がりと上質感を
一般的な150角(15×15cm)よりも300角〜600角の大判タイルは目地が少なく、すっきり&高級感も出ます。
住まい全体のテイストと統一感を持たせるためには、玄関タイルを“家の世界観の延長”として捉えることが大切になります。
タイル単体で選ぶのではなく、外壁・玄関ドア・屋根・アプローチ・室内の床材などと「つながり」を持たせることで、全体が美しくまとまります。
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