家づくりにおいて、
外観のデザインにこだわりたい方ほど、
最後まで頭を悩ませるのが「屋根の素材」です。
「せっかくの家づくり。外観デザインにこだわって
本物志向の『瓦』にしたい」
そう願う一方で、
「瓦屋根に憧れるけど、
地震の多い日本で重い屋根にしても大丈夫?」
「スレートやガルバリウムといった
普通の屋根と、結局何が違うの?」
という疑問や不安も尽きないものです。
確かに、瓦は古くから日本を支えてきた素材ですが、
だからこそ「昔の重くて壊れやすいイメージ」が
強く残っているのかもしれません。
しかし、今の瓦屋根のデザイン性はもとより、
耐震性、そして岩手の厳しい冬に耐えうる耐久性。
実は、「おしゃれと安心を一番長く両立できる素材」
こそが瓦なのです。
今回は、巷にあるカタログスペックの紹介ではなく
瓦屋根でおしゃれを叶えるための視点と、
気になる不安の解消法を、
大共ホームの視点で詳しく紐解いていきます。
1.そもそも「瓦」と「普通の屋根」って何が違うの?
まず整理しておきたいのが、
現在主流となっている屋根材との違いです。
屋根選びで比較されるのは、主に以下の3つです。
・スレート
・ガルバリウム鋼板(金属)
・瓦
これらは、単に見た目が違うだけでなく、
家を建てた後の「維持費」と
「快適さ」に大きな差を生みます。
1-1. メンテナンスコストの決定的な差
「普通の屋根」としてよく使われる
スレートや金属屋根(ガルバリウム鋼板など)の多くは、
表面に塗装が施されています。

岩手の厳しい寒暖差や強い紫外線、
そして冬の積雪による摩擦にさらされ続けると、
どうしても10〜15年ごとに塗装の塗り替えや、
状態によっては貼り替えが必要になります。
一方で、瓦(粘土瓦)は、
約1,000度以上の高温で焼き固めた、
いわば「陶器」です。

普段私たちが使っているお茶碗を想像してみてください。
何十年経っても色が落ちたり、
水が染み込んだりしません。
瓦もそれと同じで、素材そのものが変質しないため、
瓦自体の塗り替えは不要です。
・一般的な屋根: 15年ごとに数十万〜100万円単位のメンテナンス費がかかる
・瓦の屋根: 塗装の心配がなく、ランニングコストが良い
「建てたときは最高におしゃれだったけど、
15年経ったら色が剥げて古びてしまった……」
そんな後悔を防ぎ、数十年後も
「新築のような気品」を保ち続けられる。
これこそが、瓦が究極の「本物素材」
と言われる理由です。
1-2. 室内を快適にする「空気の層」
瓦屋根が選ばれる理由は、その美しさだけではありません。
実は、家の中の「住み心地」を劇的にアップさせる
性能が隠されています。
その鍵を握るのが、
瓦特有の厚みが生み出す「空気の層」。
スレートや金属屋根は屋根の下地に
ピタッと密着しますが、
瓦は形に凹凸があり、下地との間に
わずかな空間が生まれます。
これが天然の断熱材・遮音材として、
驚くほどの効果を発揮してくれるのです。
夏:2階の「ムワッ」とした暑さを防ぐ
真夏の太陽に照らされた屋根の表面温度は、
80℃近くに達することもあります。
瓦はこの熱を「空気の層」でブロックし、
直接屋根裏に伝えないため、
2階の部屋が暑くなりにくく、
エアコンの効率もグンと良くなります。
雨の日:静かな夜を約束する「遮音性」
金属屋根で気になるのが、激しい雨の日の
「パラパラ」「ザザー」という雨音。
瓦は素材自体に厚みと重さがあるため
振動を吸収しやすく、激しい雨の日でも、
家の中では驚くほど静かに過ごすことができます。
冬:岩手の雪の冷気を和らげる
雪国・岩手では、屋根の上に
長時間雪が積もったままになります。
瓦の下にある空気層が冷気の侵入を和らげる
「防波堤」となり、室内の暖かさを守ってくれます。
「外観を美しく保ちながら、
効率的な性能を手に入れる」
この贅沢なバランスを叶えてくれるのが、
瓦屋根の大きな特徴です。
2.瓦屋根のメリット

「瓦は良いことばかりなの?」
「後悔するポイントはないの?」
と、慎重になるのは当然です。
一生モノの買い物だからこそ、
光と影の両面を正しく知っておきましょう。
瓦屋根を選ぶことは、単に屋根材を決めること以上の価値があります。
住み始めてから数十年後に「この屋根にして本当に良かった」
と実感できる、瓦ならではの3つの大きなメリットを3選ご紹介します。
2-1. メリット①時が経つほどに価値が増す「本物志向」
先ほど、メンテナンス性についてお話ししましたが、
それは単に「お金がかからない」というだけではありません。
多くの屋根材が
「建てた時が一番美しく、あとは劣化していく」
のに対し、瓦の屋根は
「歳月を重ねるほどに味わいが増す」素材です。

30年経ったとき、周囲の家が色あせで
「古びた」印象になる中で、
瓦屋根の家だけはヴィンテージの革製品のように、
深みと落ち着きを増していきます。
この「経年美」こそが、
流行に左右されない、おしゃれを叶えてくれます。
2-2.メリット②圧倒的な“静音性”と“断熱性”
先程ご紹介した通り、
瓦屋根自体に「断熱性能」を持っているのも
デザインだけでなく性能にも力を入れたい方にとって
嬉しい要素になります。
「雨音がうるさくてテレビの音が聞こえない」
「夏、2階がサウナ状態……」
といった屋根にまつわるストレスからも、
瓦なら解放されます。
瓦自体に厚みがあることに加え、
瓦の下にある「空気層」が、
外部からの熱や音を遮断するクッションの役割を果たします。
真夏の強烈な日差しによる熱も、
叩きつけるような激しい雨の音も、
この空気層が和らげてくれるため、
家族の穏やかな暮らしを
24時間静かに守り続けてくれます。
2-3.メリット③資産価値としての“デザイン性”
瓦が載っているだけで、お家全体に凛とした「本物感」が宿ります。
特に最近人気の高い「平屋」の場合、
屋根は外観の大部分を占める重要な要素です。
屋根面積が広くなる平屋だからこそ、
瓦一枚一枚が作り出す繊細な陰影が、
お家全体の格付け(高級感)を決定づけます。
遠くから眺めた時のどっしりとした佇まいは、
年月を経るごとに深みを増し、
地域の風景の一部として輝き続けます。
3. デメリットと解決策
もちろん、瓦屋根を検討する上で
知っておくべきハードルも存在します。
一生に一度の大きな買い物ですから、
良い面だけでなく、懸念点もしっかりと理解しておきたいですよね。
しかし、それらの多くは現在の技術や設計の工夫で
十分にクリアできるものも多いのです。
3-1.デメリット①初期費用(イニシャルコスト)がやや高い

スレートやガルバリウム鋼板といった
軽量な屋根材に比べると、材料そのものの価格や、
一枚一枚丁寧に並べていく手間(施工費)がかかるため、
確かに最初の設置費用は高くなります。
【解決策】
ここはぜひ、15年〜30年という長いスパンの
ライフサイクルコスト(住み始めてからの総費用)
で考えてみてください。
一般的な屋根材の場合、約10〜15年ごとに
足場を組んで塗装を塗り替える必要があり、
その度に数十万〜百万円単位の出費が発生します。
これに対し、瓦は塗装の塗り替え費用がほぼ「ゼロ」です。
実は、お家を建てて15年前後で、
累計のメンテナンス費用を含めた総額は
瓦の方が安上がりになるという計算結果も出ています。
「最初に少しこだわっておくこと」が、
将来の自分たちへの大きな貯金になるのです。
3-2.デメリット②屋根が重くなる(耐震への不安)
これまでお話しした通り、
瓦は他の素材より重量があります。
「重い屋根は地震の時に不利なのでは?」
というイメージから、憧れはあっても
二の足を踏んでしまう方も少なくありません。
【解決策】
これは、「重さを支えられる強い構造」を
最初から作ることで解決します。
大共ホームでは瓦を載せることを前提に、
最初から耐震性能を最大化した設計を行います。
具体的には、一棟一棟
「許容応力度計算(構造計算)」を行い、
瓦の重さに耐えうる強固な柱や梁、
壁の量を科学的に導き出します。
「重いから不安」ではなく
「重いからこそ、より強い家を建てる」
という発想への転換が大切です。
重厚な瓦を支えるために鍛え上げられた骨組みは、
結果として、地震や岩手の重い雪にもびくともしない
「最強の安心感」をお家にもたらしてくれます。
4.瓦屋根の施工事例紹介

「瓦でおしゃれ」を実現するためには、
お家のコンセプトに合わせた瓦の種類と、
外壁のコーディネートが鍵を握ります。
私たちが手がけた瓦屋根のお住まいをご紹介します。
4-1.地中海の風をまとう 青い窓と瓦屋根の家
光の加減で豊かな表情を見せる白い塗り壁の外壁に、
重厚感のある大屋根の瓦が映える、気品あふれる佇まいです。
シンプルながらも、瓦の一枚一枚が描く繊細なラインが
住まいの品格を物語っています。
玄関先に設けられたカバードポーチは、
日々の暮らしに安心感と、ちょっとした
「外を楽しむゆとり」を届けてくれる、
このお家の顔ともいえる場所です。

■ 屋根の形状がもたらす、開放的な室内空間

このお家の魅力は、外観だけにとどまりません。
瓦屋根の大きな勾配(角度)を活かした室内は
、圧倒的な開放感あふれる
吹き抜け空間になっています。
上下階をゆるやかにつなぐことで、
家全体に光と風が行き渡り、
どこにいても家族の気配を感じられる間取り。
瓦が外部の熱を遮断してくれるからこそ叶う、
大きな吹き抜けのある心地よい暮らしです。
■ 遊び心をくすぐる「隠れ家ロフト」

大屋根の中にあるロフトは、
まるで隠れ家のようなワクワク感が
詰まった特別な場所。
趣味に没頭したり、静かに読書を楽しんだり、
あるいは大容量の収納として。
用途を決めすぎない自由な空間が、
暮らしに奥行きと楽しさをプラスしてくれます。
■ 星空を眺める、第二のリビング

心地よい風が吹き抜けるバルコニーは、
まさに「第二のリビング」。
朝は岩手の清々しい空気の中で一息つき、
夜には星空を眺めながら一杯のワインを嗜む。
外の空気を感じながら過ごす
「非日常」を日常に取り入れられる、
とっておきの場所です。
▼詳しい事例はコチラから|地中海の風をまとう 青い窓と瓦屋根の家
5.瓦屋根を選んだ「その先の暮らし」をイメージして
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
家づくりにおいて、屋根選びはつい
「コスト」や「無難さ」で決めてしまいがちな
場所かもしれません。
しかし、今回お伝えした通り、
瓦は単なる建材ではなく、
家族の30年、50年の暮らしを包み込み、
守り続ける「住まいの環境そのもの」です。
・冬の朝、雪の冷たさを感じさせない静かな室内
・夏の午後、大屋根の下のロフトで楽しむ趣味の時間
・10年、20年経っても「我が家が一番お洒落」と思える誇り
もし、屋根選びに迷い、立ち止まってしまったら。
ぜひ一度、私たちの大共ホームへ遊びにいらしてください。
瓦屋根の他にも理想に沿った施工事例のご紹介や
家づくりの不安ごとのご相談を受け付けています。
今の家づくりが、30年後も
「選んで本当に良かった」
という笑顔に繋がることを、
楽しみにしています。


