平屋を建てる際の注意点

近年、最も注目されている住宅が平屋です。余計なものを排除し、シンプルでミニマルな暮らしを実現できる平屋は、そのデザイン性の高さだけでなく、バリアフリーにすることで末永く安全性の高い住まいを実現出来ます。ここではそんな平屋のメリットとデメリット、そして平屋を建てる際の注意点をまとめてみました。

平屋のメリット

バリアフリー

平屋とは一階建ての住宅のことを指します。つまり階段がないため、住まい全体を段差のないバリアフリーな空間にすることが出来ます。年齢を重ねれば、何気ない普段の生活に潜む危険も大きくなります。段差のない空間はそれだけで、将来の危険を未然に防ぐことに繋がり、安心・安全な住まいを末永く実現できます。

家事導線が短い

二階建て以上の建物では陽当たりの良い上階のベランダやサンルームに洗濯物を干す事が多くなります。その点、平屋では家事のすべてを一階で行うため、相対的に家事導線が短くなります。場合によっては玄関、食物庫、キッチン、サンルーム、浴室をまとめて配置することで多くの家事を見渡す範囲に留めることも可能です。そして水回りをまとめて配置することにより、将来のメンテナンスも楽に行う事が出来ます。

地震の影響を少なくできる

日本に住む以上、地震から逃れる事は出来ません。地震は建物自体の重さにより、被害の大きさが変わってきます。平屋は二階建てと比べて建物の総重量を少なくすることが出来る為、比較的地震の被害を小さく抑える事が出来ると言われています。

自由な設計(構造的制約が少ない)

建築基準法により、二階建て以上の建物は構造上、窓の位置や大きさ、間取りの制限を受ける事があります。その点、平屋建てはそれらの制限を受ける事が少ないため、開口部を大きくすることも可能です。リビングとデッキを同じ高さにして大きな窓で繋げ、開けた空間を築く事が出来る為、より開放感のあるリビングも実現できます。

平屋のデメリット

防犯

全ての部屋が一階にあるという事は、それだけ人の目にさらされる機会も多くなります。平屋に住む際には植栽を行うなど、人の視線を妨げる工夫や、防犯設備を充実させるなど、犯罪に合いにくい環境を築くことも大切です。

風通し

平屋は二階建てと比べ高さが低い分、風を取り入れる事が難しい場合があります。周囲に高い建物がある場合は風遠しを考慮に入れる必要があるでしょう。さらに壁が多い細かな間取りにしてしまうと室内の空気の対流を阻害し風通しの悪化を招きます。平屋は立体的な空気の流れを確保することが難しい分、立地や間取りにも細心の注意が必要です。

陽当たり

周囲に高い建物がある場合、風通しだけでなく陽当たりにも注意が必要です。広い敷地を確保できれば中庭を作り構造的に採光を確保する事が出来ます。しかし、通常は限られた敷地に家を建てるケースがほとんどで、広い敷地の確保は簡単ではありません。限られた面積で平屋を建てる場合の採光には高窓(ハイサイドライト)や天窓(トップライト)を採用するのが良いでしょう。ただし、窓の性能は家の断熱に直接影響を及ぼすため、高断熱の窓サッシを吟味して採用する事をオススメします。

土地(建ぺい率)

土地には各市町村で定められた建ぺい率があります。建ぺい率とは任意の土地に対し、建物を建てて良い面積の比率のことです。例えば100平方メートルの土地で建ぺい率が60%であれば、その土地で建てて良い敷地面積は60平方メートルまでとなり、その範囲を超えた建設は違法です。平屋を建てるため広い敷地を手に入れても肝心の建ぺい率が低ければイメージしていた建物とは異なるものになりかねません。土地を契約する場合には必ず建ぺい率を確認しましょう。

眺望

土地の状況によるものの、一般的に平屋は二階建てと比べ高い所からの眺望は期待できません。また、周囲を二階建てや三階建ての住宅に囲まれている場合は更に眺望を期待できなくなります。現状の土地情報はもちろん、将来周囲に高い建築物が建てられる計画がないかも含めて土地の選択には注意が必要です。

収納

限られた敷地に平屋を建てる場合、二階建てと比べて立体的な余裕を持つことが難しくなります。また、平屋のメリットである生活導線の短さや間取りのシンプルさ、バリアフリーな構造を重視すると収納スペースの確保には工夫が必要です。その為、おすすめなのが生活導線の中に収納を組み込むウォークスルークローゼットです。またスペースに余裕がない場合には屋根裏収納も検討できます。二階建てと比べて、空間を作りづらい平屋だからこそ、どのように収納スペースを確保するのかあらかじめ検討しておきましょう。

断熱を知れば、平屋はもっと快適になる。

平屋は二階建てと比べると比較的、家の断熱が難しくなると言われています。
せっかくこだわって建てた平屋も冬の寒さや夏の暑さから家族を守れなければ快適な住まいとは言えません。
岩手の厳しい気候でも外気に影響を受けない快適な平屋を実現するためには、断熱こそが最も重要なカギを握ります。岩手で平屋を建てる際には断熱性能に着目して注文住宅を検討しましょう。

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