「ああ、窓がきれいですね」と、あるときお客様から言っていただきました。
“窓がきれい”という言葉は、私たちにとって、最もうれしい褒め言葉です。
内付けサッシと壁の折り返しの小さな丸みが生み出す「窓の表情の和やかさ」。
閉めたときの左右のガラス面に段差が出ない内倒しの「ドレーキップ窓」。
木製にしか見えないリアルな木目調の、オシャレで高断熱な「カラーサッシ」。
大共ホームこだわりの「きれいで、しかも暖かい窓」には、「岩手の住宅の窓をもっときれいにできたら」、という強い想いがあります。
この記事では、大きな窓でも暖かく、しかも省エネな家づくりについてご紹介します。
1.大きな窓のメリットとデメリット

大きな窓にすることには、メリットもあればデメリットもあり、両方を理解しておくことが大切です。
(1)外観がおしゃれ!
窓は、建物の印象を大きく左右する重要な要素です。
一般的には、大きな窓を採用すると、建物全体が洗練されたおしゃれな印象に仕上がります。
大きな窓は窓枠がよく目立つため、色選びは外観の印象を決めるとくに重要なポイントです。
ナチュラルテイストなら木目調、モダンな印象を目指すならグレーや黒、地中海風ならブルーなど、建物のデザインコンセプトに合わせて選びましょう。

地中海ブルーの窓枠が白い外壁に映える
(2)大きな窓の開放感
大きな窓は視線が遠くまで抜けるため、室内と外をつなげる「視覚的な広がり」をつくり出します。
窓を通して季節の移ろいを感じやすいのも、大きな窓の魅力のひとつです。
とくに庭やテラスに面した大開口の窓では、室内と屋外の境界をなだらかに調和させ、自然とのつながりをより感じられます。

大きな窓は自然との一体感を感じやすくなる
豊かな自然を背景にできれば大きな窓を通して外の景色を楽しめるため、より開放感と心地よさをプラスできます。
(3)風通しがよく、換気がしやすい
大きな窓は風通しがよく、効率的に換気できるのもポイントです。
窓を開ければ、外の新鮮な空気をたっぷり取り入れることができ、室内の空気を素早く入れ替えることが可能です。
これは室内の空気を清潔に保つことにつながり、カビの発生やシックハウス症候群の発生を抑えることにもつながります。
また、心地よい風を室内に通すことは、エアコンに頼らない自然な温度調節を可能にします。
高率な換気により室内の湿度管理も容易になり、より健康的な住環境を維持できるようになるのです。
(4)自然光で明るい室内
大きな窓から差し込む自然光は、室内を明るく快適な空間に変えてくれます。
照明を使用する時間が減るため、電気代の節約にもつながります。
また、太陽の光は人の体内時計を整える働きがあり、朝の光を浴びることで、より健康的な生活リズムをつくることができるのもメリットです。
とくに岩手の長い冬でも、明るく温かみのある自然光のもとでの生活は、心理的にもポジティブな影響をもたらしてくれるでしょう。

大きな窓は多くの自然光を室内に取り込める
(5)太陽のあたたかさ
冬に大きな窓から差し込む太陽光は、自然の暖房として機能するのも特徴です。
太陽光には暖かさをもたらす赤外線も含まれており、この熱を室内に取り込むことで、エネルギー消費を抑えながら快適な室温を保つことができるためです。
これは「パッシブソーラー」と呼ばれ、暖房費の節約に大きく貢献してくれます。
自然の暖かさを感じることは、心身のリラックスにもつながり、より心地よい住空間づくりに貢献します。
(6)「熱が逃げやすいのでは?」
窓は壁よりも薄く、断熱材も仕込まれていないため、どうしても断熱性は低くなる傾向がありました。
しかし、近年の窓ガラスや窓サッシの技術力向上により、「大きな窓=寒い」というイメージは過去のものになりつつあります。
近年主流なのは、複層ガラスと樹脂サッシの組み合わせです。
複層ガラスは、2枚以上のガラスの間に空気層を設けることで断熱効果を発揮するアイテムです。
さらに、アルミサッシよりも熱を伝えにくい樹脂サッシと組み合わせることで、窓全体の断熱性能を高められます。
このように適切な断熱対策を施せば、大きな窓があっても快適な室内環境を保てます。
(7)「結露が心配!」
結露は窓のように、室内外の温度差が大きい場所で発生しやすい現象です。
そのため大きな窓だと、結露がひどいのでは…と心配になる方も多いようです。
しかし、結露についても、工夫次第で解消が可能です。
例えば大共ホームでは、窓まわりの断熱を強化することで室内側の表面温度を上げ、結露の発生を防いでいます。
また、建築時には1日で上棟まで進める「1日フレーミング工法」を採用し、雨に濡らさずに建てることで、壁内部に水分を閉じ込めないよう配慮しています。
さらに、24時間換気システムの導入により室内の適切な湿度管理を実現し、結露の心配のない快適な住環境を提供しています。
(8)「耐震性能は大丈夫?」
窓を大きくすると、耐震性が低くなるともいわれています。
窓の部分には柱も壁もないので、構造上弱くなる傾向があることが理由です。
しかし、家を建てるときには、耐震性を担保するため綿密に構造計算がなされるので、窓が大きいからといって耐震性が低くなるわけではありません。
なお、より耐震性を高めたいときには、建物を面で支える2×4(ツーバイフォー)工法の家を検討するのもおすすめです。
大共ホームでは、一般的に国内で採用されている日本型2×4より構造用合板の幅が大きく耐震強度の高い北米型2×4を採用しています。
2.暖かさと省エネの両立を支える大共ホームの「大きな窓」断熱・省エネ技術

大きな窓を採用しながらも、快適な住環境を実現するには、高い断熱性能と施工技術が欠かせません。
ここでは大共ホームが窓に対しておこなっている工夫や技術を、詳しくご紹介します。
(1)高断熱トリプルガラス
大共ホームでは、両側2枚にLow-Eガラスを採用した「2Low-Eトリプルガラス」を使用しています。
Low-Eガラスには熱を反射する特殊なコーティングが施されており、冬は室内の熱を逃がさず、夏は外からの熱を遮断する効果があります。
「2Low-Eトリプルガラス」は、2枚のLow-Eガラスと中空層に封入されたアルゴンガスによって、優れた断熱性能を発揮することが特徴です。
さらに、樹脂スペーサーを使用することでガラス周辺の熱損失を抑えることで、大きな窓でも室内が冷えにくい空間づくりを実現しています。
(2)ドイツ製高断熱窓サッシ
窓の断熱性能は、サッシも大きな影響を与えます。
大共ホームでは、従来のアルミサッシよりもはるかに熱伝導率が低い、ドイツ製の樹脂サッシを採用。
さらに窓を閉めたときにサッシ枠同士がぶつかる箇所にはガスケットを設け、気密性も確保しました。
日本で主流の引き違い窓ではなく、気密性を高められる「ドレーキップ窓」も積極的に採用しています。
(3)ヒートブリッジ対策で特許を取得
断熱性能を高める上で重要なのが、ヒートブリッジ対策です。ヒートブリッジとは、建物内外で温度差が生じやすい部分を指し、とくに窓周辺は熱が逃げやすい箇所として対策が求められます。
大共ホームでは、窓枠と壁の接合部に断熱材を施工し、熱が逃げやすい部分の断熱を強化する施工方法で特許を取得。
その結果、窓まわりが冷えにくくなり、結露の発生も防げるようになりました。
(4)オシャレなアースカラーのカラーサッシ
大共ホームでは、機能性だけでなく、窓のデザイン性にもこだわりました。
窓サッシには、アースカラーを基調としたバリエーション豊富なカラーを用意したので、住宅の外観デザインに高い自由度をもたらします。
例えば、木目調のゴールデンオークやクールな印象のアントラシットなど、家のスタイルに合わせて選べます。
アントラシットグレーやバサルトグレーは、モダンでクールな印象を与え、スペイン漆喰の白壁との相性も抜群です。
また、木目調のゴールデンオークやウォールナットは、自然素材と調和しつつ、温かみのある外観を演出します。
3.大きな窓が魅力的な、暮らしやすく暖かい家づくりのポイント

大きな窓は、断熱性能やプライバシーの面に不安を感じる方もいると思います。
ここでは、大きな窓でも暖かく、快適な家にするためのポイントをご紹介します。
(1)窓のタイプとデザイン(機能性)
大きな窓を取り入れつつ暖かい家にするには、窓のタイプ選びも重要です。
例えば、リビングには床から天井まで続く掃き出し窓にすると、開放感とともに採光や風通しを確保できます。
その際、断熱性を考慮するなら、片引き窓やフォールディング窓を選ぶのがおすすめです。
また開閉が不要な場所にはFIX窓を採用すると、大きな開口部でも安定した断熱性を保ちながら、美しい景色を切り取る「額縁」として機能します。
高い機密性を確保しながら通風もしたい場合は、ドレーキップ窓を選ぶとよいでしょう。
(2)窓の配置と生活動線
大きな窓の配置は、暮らしやすさにも大きく影響します。
太陽の光と日射熱を取り入れたいなら、大きな窓は南面に設けるのが効果的です。
一方、東側に窓があれば、さわやかな朝日で目覚めやすくなり、西側の窓からは夕暮れを楽しめます。
窓選びでは、メンテナンス性を意識することも重要です。
例えば内側に開く構造の窓なら、室内からの窓拭きが簡単です。
将来的なメンテナンスも内側からおこなえるため、高所作業の心配もありません。
さらに、窓を開けたときの動線を考慮し、家具の配置や通路との関係も事前に検討しておくと、より快適な住空間を実現できるでしょう。
(3)プライバシーやセキュリティへの配慮
大きな窓は開放感をもたらす一方で、外からも見えやすくなるため、プライバシーの確保やセキュリティ性が課題となります。
そのため設計段階から、窓の配置や設置位置などを、外構計画とあわせて慎重に検討することが重要です。
必要に応じて、防犯ガラスの採用や窓センサーの設置など、安全性を高める工夫も検討しましょう。
なお大共ホームでは、内側に倒れて開閉するドレーキップ窓は、専用のカーテンスクリーンを提案しています。
これらは窓の建具部分に直接取り付けるため、カーテンレールなどが不要ですっきりするのがメリットです。
(4)日射コントロール
大きな窓で重要なのが、季節に応じた日射のコントロールです。
快適な室内環境を実現するには、冬は太陽光を室内に取り入れて暖かさを確保し、夏は強い日差しを適切に遮る工夫が必要です。
大共ホームでは、Low-Eガラスを採用することで、紫外線や赤外線をカットしながら、可視光線はしっかりと取り入れる工夫をしています。
さらに、窓の外側に設置する日除けオーニングも効果的です。
オーニングなら、夏の日中だけ張り出し強い日差しを窓の外で遮ることで、室内の温度上昇を防ぐことができます。
シェードやカーテンのように窓の眺望を妨げることなく、テラスやデッキにも心地よい日陰をつくり出せます。
(5)断熱性能低下への対処
大きな窓を採用する際に気になるのが、断熱性能の低下です。
大共ホームでは、窓についてはトリプルガラスや多構造フレームの樹脂サッシを使用し、さらに窓枠周りの温度差を減らす特許技術を導入することで、熱損失を最小限に抑えています。
そして家自体にも、外断熱と内断熱を組み合わせた二重断熱工法を採用しています。
具体的には、外張り断熱材に高い断熱性能を持つフェノールフォームを使用し、壁内部には高性能なグラスウールを採用してていねいに施工。
これらの工夫により、断熱等級6以上の断熱性能を実現しています。
(6)耐震性の高い工法を選ぶ
大きな窓を取り入れながらも高い耐震性能を叶えるには、2×4(ツーバイフォー)工法を採用するのもおすすめです。
日本の木造住宅は、柱や梁(はり)で家を支える木造軸組工法が主流です。
しかしこの工法は、柱や梁に負担が集中しやすいデメリットがあります。
その点、2×4工法は、建物を「面」で支える構造で地震の揺れを分散するため、木造軸組工法と比べて変形が起きにくいのが特徴です。
大共ホームでは、さらに構造材の間隔を日本基準よりも狭くし、北米基準と同じ幅の広い構造用合板を採用することで、耐震性を約10%向上。
大きな窓であっても安心して暮らせる家を実現しています。
4.実際の施工事例:暖かさを保ちながらオシャレに住まう
ここからは、実際に大共ホームで大きな窓のある暖かな家づくりに成功した事例をご紹介していきます。
(1)南欧の風が吹く青い窓の家(花巻市)

白と地中海ブルーでととのえられた室内
地中海の風景を思わせる、白い壁と青い窓が印象的な住まいです。
大開口部に採用したフォールディング窓は、重厚感のある佇まいながら、快適な室内環境づくりにも貢献しています。
また、洗面所やリビングの高所には、メンテナンスが簡単なFIX窓を配置。
開閉の必要がない場所に固定窓を効果的に設けることで、採光と眺望を確保しながら、断熱性能も維持しています。

断熱性能を考慮し、高窓にはFIX窓を採用
(2)『超』省エネな フォールディング窓の家(盛岡市)
無垢の羽目板張りの勾配天井を採用した、日差しが降り注ぐ明るく開放的なリビングが印象的な住まいです。
大きなフォールディング窓を採用していますが、壁と同じ白で統一することで、主張しすぎない上品な印象に整えました。

重厚なフォールディング窓も、壁色と合わせると上品な印象に
キッチン前のカウンターを低めにすることで、ダイニングとの一体感を演出しているのもポイントです。
自然素材とナチュラルな色使いが調和した、心地よい住まいとなっています。

キッチンカウンターは高さを抑え、一体感を出している
(3)日差しを取り込む、通し窓の家(盛岡市)


暗くなりがちな階段エリアも日差しが降り注ぐ
階段部分に1階から2階まで縦にのびる通し窓を設けた、印象的な住まいです。
吹き抜け空間となることで、暗くなりがちな階段部分や奥まったキッチンにも、明るい自然光が降り注ぎます。
土間を備えたリビングにも吹き抜けを設けたことで、2階まで暖かい空気が届く実用的な設計となっています。

吹抜けを設けたので暖かい空気が2階にも循環する
(4)ウィンターガーデンのあるモダンな家(盛岡市)
北欧の暮らしからヒントを得た、モダンな住まいです。
大きな窓に囲まれたウィンターガーデンは、寒い岩手の冬でも快適に過ごせる空間として活用できます。
洗濯物干しスペースとしての実用性はもちろん、観葉植物を育てる温室としても機能し、四季を通じて自然を楽しめます。

ウィンターガーデンは冬でも日が差し込み暖かい
LDKと和室からはピクチャーウインドウを通して屋外への眺めが広がり、室内外のつながりを感じられるのも魅力です。
高い断熱性能により、冬場でも室内は快適な温度を保ち、家族が心地よく暮らせる住まいを実現しています。

大きなピクチャーウインドウからはウィンターガーデン越しに日が差し込む
5.まとめ

大きな窓のある暮らしは、四季折々の自然を存分に楽しめる、開放的で快適な住まいを実現します。
ただし、その魅力を最大限に活かすには、高い断熱性能と確かな施工技術が不可欠です。
大共ホームでは、「大きな窓でも暖かい家に住みたい」というお客さまの想いに応えるため、ドイツ製高性能サッシと特許取得の断熱工法を組み合わせた独自の窓まわり施工を実現しています。
岩手県で注文住宅をご検討中で、「大きな窓のある暮らしを楽しみたいけれど、寒さが心配」とお悩みの方は、ぜひ大共ホームの家づくりをご参考になさってください。
実際の室内の暖かさや窓の大きさを体感していただけるモデルハウスや、完成見学会へのご来場もお待ちしています。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。