パッシブデザインと光熱費

パッシブデザインとは
自然の恵みを利用して、機械に頼ることなく建築物を設計することです。
そうすることで、冷暖房負荷や照明負荷を抑え、光熱費を削減することができます。

こんにちは、デマチです。本日はパッシブデザインについて投稿してみようと思います。

光熱費削減に活用できる自然の恵みとは
・風
・日光
・熱
・樹木
です。

風の利用について
風を利用することで中間期(春、秋)の冷暖房費を削減できます。


良くこのような画像を見たことがあるのではないでしょうか。
こちらは重力換気と呼ばれています。上下の温度差を利用して、空気の流れを作り出して換気するものです。
他にも平面的に2方向の窓を開けて換気しますよね。

通風には注意が必要!!
通風をする際は注意が必要です。
良く暑い夏場の通風が重要だということが言われていますが、それは間違いです。
日本においては夏場は高温多湿なため、その空気を家の中に入れると家にダメージを与える結果になります。
(詳しく解説すると長くなりそうなので割愛します。)
しかし、中間期(春、秋)の通風は問題ありません。

日光と樹木の利用について
ここでは日光を直射光と天空光に分けて解説します。


こちらの画像もよく見たことがあるのではないでしょうか。
左は屋根(庇)を利用して太陽高度の高い夏場の直射光は遮り、太陽高度の低い冬場は直射光を取り込むという手法です。
右は南側に広葉樹を植えて木が生い茂る夏場は直射光を遮り、葉が落ちる冬場は直射光を取り込むという手法です。
パッシブデザインでは夏場は冷房負荷を抑え、冬場は暖房負荷を抑えることが大きな目的なので住宅においてはこのような手法が効果的です。


またこちらの画像は主に夏場の西日をカットする手法です。
左は西側の窓の外側に垂直のルーバーを設置することで西日をカットしながら天空光や風を取り込み、視界にも影響を与えないというものです。
ルーバーは可動式とすることで、冬場の西日は取り込むことができます。
右は建物の西面の壁を南側に伸ばすことで西日を遮るというものです。

また、天空光を適所に配置した窓から取り込むことで日中でも照明を点けなければ暗いという状況は避けられるので、照明負荷を抑えることができます。

熱の利用について
こちらは日光の利用にも関わるところですが、日光を家の中に取り入れることで太陽の熱を利用します。
ここで大事なことはあくまでも窓からの日光により太陽熱を取り込むということです。
確かに壁や屋根の断熱性能が低ければ窓以外のところからでも熱を取り込むことができます。
しかし、それでは外気温の影響を受けやすく、コントロールできない家になってしまいます。
ですので、断熱性能が高いことが大前提にあります。


こちらの画像は南側に蓄熱層を設けて夜などに蓄熱した熱を利用する手法です。

今日紹介した手法は代表的なものになりますが、全てにおいて断熱性能が高いことが前提になります。
建てた後にお金のかかる家に住まないためにも知識を蓄えていきたいものです。

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