先日、出張のため盛岡駅に向けてタクシーに乗った。
しばらく走った後、ドライバーさんが、
監獄橋を回っていいですか?
と聞いてきたので、よく分からないままに「お任せです」と応えた。
監獄橋?・・・
運転手さん、監獄橋ってどこの橋ですか?
と質問してみたら、早朝に盛岡駅へ向かうときによく通る場所のことだった。
へえ~、、、ここを監獄橋っていうんですかあ、、
以前、ここら辺に監獄があったので「監獄橋」っていうんですよ。
今の若い人たちは「ふれあい橋」と呼んでいるみたいだけどね。
私らのような世代はずっと「監獄橋」て呼んできたものだから、
その方が通じるんですよ。
84歳になるおばあちゃんが教えてくれてんですけどね、
昔は「なみだ橋」と呼んでたんだそうですよ。
「なみだ橋」、ですかあ、、
昔、監獄があった時に、監獄にいる息子に面会にきた母親が、
面会を終えて帰る時にこの橋でいつも涙していたんだとか、、
そこから「なみだ橋」と呼ばれていたんだそうですよ。
そうなんですか、、、
なぜかつい、脳裏におふくろが重なり、言葉が詰まってしまった。
なみだ橋 監獄橋 ふれあい橋
名の移り変わりのなかに、その土地の歴史がありそしてドラマが見えるものなんですね。
誰でも知っているレインボ―ブリッジのような有名な橋も良いけど、
こういう小さな橋の話の方が心に沁みるから不思議なものです。
改めて出張など振り返ってみると、タクシードライバーさんて街のことをよく知っている。
今の時代では、語りべさんみたいな役割を担っているのかもしれません。
そういう意味でも、運転手さんとの会話をもっと大事にしてみたくなりました。
岩手のハウスメーカーなら。
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