ドイツのドレーキップ窓の持つ基本性能と独自に加えた魅力

トリプルガラスの格子の画像

昨日まで岩手県盛岡市内で開催した2棟同時完成住宅見学会。猛暑並みの暑さのなかご来場ありがとうございました!今年のこの暑だからこその見学の仕方をしてくれた方がいらっしゃったのは、私としては嬉しい場面だったかと。

今日は見学会からの流れで、当社オリジナルのドイツサッシについて整理してみます。

トリプルガラスのドイツ樹脂サッシの持つ優位性

トリプルガラスのドイツ樹脂サッシを採用するようになって、かれこれ15年になろうとしています。採用した時点ではわからなかったことも使い続けることで初めてわかるものもあったりで、未だにドイツサッシの凄さに気付かされることもあるのです。

先ずは基本的に求められる性能面などを。

樹脂サッシ枠が持つ断熱性の違い

樹脂枠より断然断熱性能が高いトリプルガラスは当たり前として、ドイツサッシの一番凄いのが樹脂枠部分の断熱性能が高いこと。多層構造で当社が採用しているドイツ樹脂枠は6層構造、断面を観ると一瞬でその違いに驚くはずです。サッシの樹脂枠だけの断熱性能で言うと、国内メーカーとは概ね1.5倍相当の性能差があります。日本の樹脂サッシはそこまで断熱性能を上げない代わりに、樹脂枠の見付け面積(正面から見た樹脂枠の幅)を小さくすることで性能の低い分を補っているのが現状です。

ドイツ樹脂サッシの気密性

樹脂サッシ枠と建具とのかみ合わせ部分の気密性を支えるのが、枠と建具部の接点となるガスケット(ゴムパッキン)です。このガスケットが国産メーカーは内外2カ所が一般的(一部で3カ所あり)ですが、当社が採用しているドイツサッシは内外2カ所にプラスその中間にもあり、計3カ所のガスケットを有しています。これは冷気・暖気の侵入を防ぐと共に防音性能にも効果を発揮しています。

耐久性と寿命にすぐれるドイツサッシ

ドイツの樹脂サッシは耐久性40年~50年で設計されています。
特に、
・樹脂純度は日本の樹脂サッシより高く設定されている
・樹脂肉厚も0.5mm厚い
・採用されている金物の耐久性が高い

窓開閉時の操作性の良いドレーキップ窓

一つの窓で、内開き・内倒し開き、二つの開きができるドレーキップ窓が標準。
内開き:
2階でも窓ガラス清掃が容易。網戸が外側に付くので日本の高断熱住宅で網戸が室内側に取り付けられている縦辷り窓のように夏場に網戸に付いた虫に難儀することはありません。

内倒し:
雨が降っていても換気ができ、直接室内に風が入り込まないので室内にあるものが風で飛ばされたりすることがありません。内外温度差の小さい春秋の自然換気効果が高い。

防犯性も高いドイツサッシ

ドイツで防犯目的で考えられたのがドレーキップ窓の始まりのようです、
実際に窓を内開きにした際に観るとわかるのですが、ドレーキップ窓は多点ロック機構で高い気密性と防犯性能を兼ね備えています。

長期的なコストパフォーマンス

初期費用としてはドイツサッシは日本製より高めですが、光熱費削減効果と長寿命で考えると、20-30年のトータルコストでは優位性があります。それと、住宅の資産価値向上も見込めます。

これらの特徴から、特に高気密・高断熱住宅を建てたいと考えている方や、長期間住み続けたいと考えている方にとって、ドイツ製サッシは費用の掛け甲斐のある窓と言えるのではないでしょうか。

ここまでが、3層ガラスドイツ樹脂のドレーキップ窓の持つ一般的な優位性になります。ここからはドイツ樹脂サッシに、当社が独自に付加している機能について紹介します。

大共ホームが独自にドイツサッシに加えた魅力とは

日本では見ることがない、単に知らないだけというものが世界には沢山ありす。その中で、日本人の暮らし方を変える可能性があるものを何十年と探し続けてきた私たちが、

 これは、欲しい!

と思えたものがここから紹介するものになります。

トリプルガラスでも軽く、広く開けられるフォールディングドア

2棟同時見学では、どちらの家にも採用されている象徴的な窓、それがフォールディングドアです。

トリプルガラスのフォールディングドアの画像 トリプルガラスの窓越しに見える林の緑の画像

トリプルガラスで構成されたこの4枚の建具が折り畳まれ全開になる。きっとその瞬間、窓ガラス越しに見える緑の林が飛び込んできて、室内にいることを忘れさせる臨場感を感じられるのではないでしょうか

トリプルガラスに格子

よく住宅地を歩いていると、ガラスに格子の入った窓のある家を見かけることがあるはずです。当社事務所窓ガラスにも格子が入っています。一般にこれは2枚のガラス間に格子を収めたペアガラスです。私が知らないだけかもしれませんが、私が知る限りトリプルガラスに格子はありません。

なぜかと言うと、ガラス間に格子を入れてしまうと、熱を伝えやすくなるためガラスの断熱性は低下してしまうから。そこで当社では断熱性能を損なわない格子の取り付け施工するようにしています。

トリプルガラスの格子の画像

トリプルガラスを内外から挟みこんでいるのがわかりますでしょうか。
こうすることで、断熱性を損なわず格子を家のデザインポイントとして使えるようにしたのです。

ドレーキップ窓専用スクリーン

これもドイツサッシの魅力を引き出すために、日本にないので自社で製作するようになった窓スクリーン。

 

窓周囲ヒートブリッジ対策(特許)施工

これこそ、当社独自オリジナル中のオリジナルかと。
完成した家では見ることはできませんが、サッシ枠の半分まで外張り断熱層で覆われていると想像しながら外から窓を眺めていただけると、私としては嬉しいですけどね。ドイツでは当たり前でも日本の住宅業界では語られることはないのですから、一般の方にはかなり難しいことかもしれません。

 

当社オリジナルなドイツサッシまとめ

1.トリプルガラスのフォールディングドア

2.トリプルガラスに格子

3.見たい視界を自在に切り取れるスクリーン

4.窓周囲ヒートブリッジ対策施工

これら一つでも当社現場以外で見かけることがあったら、ぜひ教えて欲しいです。

最後に、私の視界を

これは日曜日夕の空を。

夕空の画像

空だけ観ると、風もないし放射冷却になりそうだけど、雲が障害になるかもな。

てな具合いで眺めます。
というのは、今の私には、放射・輻射がテーマの一つなので。

翌朝、空をチェックすると、

雲はあるので放射冷却は弱め、でも外の交通安全ののぼり旗が揺れていない。
一応チェックしてみるか!

てことで動き出すのは概ね朝5時台。

天気が良くて、無風となれば、

昨年お世話になったウォーターフロントの赤い屋根の家へ

水鏡に映る岩手山の画像

水鏡チェックは欠かせません。
ここでの時間は不思議な感覚に陥ります。

左の短い動画は、水鏡に映る雲が揺らぐ様がなんとも幻想的だったので撮ってみたもの。

水面の水鳥の画像
ここでは時間が止まっているようです。

暫し、ここでの時間に埋もれたら、当社展示場に向かいます。牧草地に露が降りてたので窓ガラスの結露状況を確認のため。でも残念ながら、放射冷却による窓ガラス外側結露は確認できませんでしたけどね。

それと、サッシ端材で連結部のヒートブリッジ対策を模索中かな。

 

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