先日、工事現場に足を運んだ際、大屋根デザインの家を外から眺めていて、二階建てなのに見た目平屋と言えば平屋だよね、確かに。以前の記憶が思い出したので今日はそんなネタで過去事例も含め紹介しようと思います。

平屋や大屋根のある暮らしが今、選ばれている理由
「大屋根」や「平屋」が、近年の住宅人気です。中でも注目を集めているのが、生涯ご夫婦の暮らしが平屋のようにワンフロアで完結できるように整えながらも、存在感のある大屋根デザインの家を要望は多くなっています。見た目の美しさだけでなく、将来性や快適性を備えた住まいとして選ばれるのでしょう。
私がスペイン・フランス・ドイツ・北欧などヨーロッパで「これは素敵だなあ」と思える平屋もしく大屋根の家をたくさん観ることができましたが、今日は特にドイツで親しまれている大屋根住宅の魅力を二つほど紹介しながら、当社の施工事例を通して「平屋のような大屋根デザインの家」の価値をお伝えできればと思います。
ドイツで見た大屋根の家の魅力とは?
ドイツの住宅地を検索していて「落ち着いた佇まいなあ」と感じさせる家が、なぜか大屋根の家だったことにある時気づいたのです。
機能と美しさを両立した屋根デザイン

バルコニーガーデンも絵になる素敵な大屋根の家です。
屋根が深く張り出すことで、日射遮蔽や外壁保護にもつながり、経年劣化を防ぐ役割も担っていることに気付きますでしょうか。また、外壁の2階は板張り、1階が白壁の有機・無機の組み合わせが新鮮な感覚を与えてくれます。こういう温かみのある家って、街並みも明るくなりますよね。
大屋根住宅が多いドイツの住宅文化

ドイツの住宅地を散策すると、大きな三角屋根に包まれた家々が並んでいるのをよく目にします。これは単なる意匠ではなく、高気密・高断熱が求められるドイツの気候条件に合わせた合理的な設計なのだと思います。デザイン的にはシンプルでありながらも見えない構造部分のスペックがすごいものがありますので。厚い屋根断熱材とクロス胴縁による屋根通気で室内の熱を逃がさず、屋根面の日射熱は逃がし、室内の快適温度をしっかり保つのです。
このように、これまでヨーロッパ特にドイツからどれ程の刺激を受けてきたか・・・
ここからはこれまでのエピソードなどを交えて施工事例を紹介します。
平屋のような暮らしが叶う「大屋根」の家とは
最近は2階建てでありながら、平屋のように生活の中心を1階に集約した「平屋のような家」が人気です。寝室や水回りも1階にまとめることで、将来の生活にも対応しやすく、バリアフリーで安心。
大屋根デザインとなる要因は、大きく二つ。
一つは、施主さんが大屋根デザインを好みとして要望されるケース。
もう一つは、1階への部屋レイアウトの要望が大きく、2階への要望スペースが小さいケースです。
大屋根は吹き抜けを勾配天井にした時の空間のゆとりは魅力ではないでしょうか。勾配天井を生かした広々としたLDK空間を実現されるケースが多いです。それと、屋根裏を活用したロフトや収納スペースも設けやすく、デザイン性だけでなく機能性も向上させやすいのもメリットになるかもしれません。
実例で見る「平屋のような大屋根デザインの家」
たくさんの事例はあるのですが、ここでは私が説明できる具体的な施工事例のみ紹介しますね。
施工事例1:ドイツ風の大屋根デザイン住宅
写真を探したのですが見つけられず、外観パースを見付けましたのでそれを代用させていただきます。こちらの大屋根の家は忘れもしません。
というのも、ご要望から聡2階的な外観デザインでまとまり、契約も済んでいたお宅です。ある時に電話があり、
建てたい家の外観デザインを見つけたので、外観を変更したい!と。
お会いして、その外観をお聴きすると・・・
なんと、このブログで見つけたというのですからびっくりです。
そのご要望から、先ずは間取りの変更の前に外観デザインを起こしたのがこちらの大屋根デザインの家。瓦屋根にサッシカラーは青です。
ここで問題なのが壊さず、どう実現するかでした。
この打合せ時点では当社が輸入しているのは、木製サッシ。ですが、ドイツの樹脂サッシも視野に入れ検討していたタイミング。この時です、初の樹脂カラーサッシを輸入を決断するきっかけとなったのは。最終的には右バルコニーは無くなったデザインになりましたけどね。施主さんから要望が私たちの方向性を決めてしまうのですから不思議なものですよね。
そして、この大屋根デザインの家が完成し見学会を開催したところ、次の家へと繋がります。
施工事例2:ゴールデンオーク色の窓でるくる大屋根デザインの家
施工事例1の内装仕上げ、外観ともに気に入られ、建てた家がこちらになります。
もちろん、間取りは違いますが大屋根デザインとしては似たような形です。
こちらの家もドイツサッシで、サッシカラーは内外ゴールデンオークになります。
そしてこちらの完成見学会を開催すると・・・次に繋がります。
実は、
素敵な平屋だと思い見学しに来たのですが、2階建てだったのですね。
施工事例3:暖炉のある平屋風の暮らし
施工事例2のインテリアとサッシを気に入っていただき打合せに入ることになります。

南向きに配置された大きな窓と暖炉のある平屋の家。深い軒下で外での過ごし方も可能なのがポイント。
そしてこちらでも完成見学会を開催。
すると、見学は初めてではない3回目の見学にいらしたご家族。
あの平屋を見学したのが決定打ですね、と。
施工事例4:スペインバル風の外観が個性的な大屋根住宅

スペインが大好きなご夫婦。スペイン瓦風と白壁で南欧風の雰囲気を演出。大屋根が生む涼しげな日陰と玄関前のテラスがお気に入りポイントのようです。
施工事例5:スタイリッシュな勾配屋根の家
ここまで見ていただいたように、日本で大屋根デザインの家となると、屋根面が正面に見えるようにデザインされることが多いのに気付かれたでしょうか。ドイツは屋根面ではなく切妻側を正面にするのが一般的です。

ドイツのように三角屋根のシャープな印象とレンガ外壁が融合したスタイリッシュなデザイン。外からの視線もカットしつつ、プライベート感ある住まいに。
施工事例6:水辺に佇む大屋根の家
こちらは、憧れのウォーターフロント、そして後ろに岩手山という絶好の環境に佇む大屋根デザインの家。自然の風景と調和する大屋根デザイン。切妻屋根の連続と赤い屋根が遠くからも映える存在感。
大屋根×平屋デザインの家がもたらす断熱性のメリット
大屋根の家は外気と接する面積が多い分、断熱構造と通気が重要です。しかし、しっかりとした屋根断熱・外壁断熱を施すことで、家全体の熱損失を最小限に抑えることができます。勾配屋根の内部にを高断熱にするために多少手間のかけると、住宅のUA値やC値にも良い影響を与えます。
また、南面に屋根のかかったテラスやデッキを設けることで夏の熱気も遮断され、快適な温熱環境が保たれます。高気密・高断熱が求められる今の時代こそ、大屋根と平屋スタイルの融合として好まれているのかもしれませんね。
平屋のように暮らせる大屋根の家で、これからの暮らしを豊かに
ドイツサッシで誂える「平屋のような大屋根の家」は、機能・デザイン・将来性のすべてを兼ね備えた、今注目の住まいのカタチです。
ゆとりある天井高と開放感 ・生活動線が1階で完結し将来も安心 ・高断熱・高気密で快適な室内環境 欧州デザインにも通じる外観美は、どの世代にも寄り添い、家族の暮らしを支える住まいとして、これからの日本でもますます人気が高まるのではないでしょうか。
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