持ち続けたい家づくり素材への敬意

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野菜も生き物も、それら材料をすべて使い切る

昔の話です。
北上山地の真ん中で育った子どもの頃、食事中に苦手そうに食べる私に、

 野菜の硬い部分や魚の骨、熊の内臓など、みんな全部が栄養になるのだから、好き嫌いせず
 すべて食べなさい!

と教えられたものです。

・雑草のなかで食べられもの、山菜として食べられるもの 
 根っこを洗って味噌付けたらうまいノビルとか、ワラビ・ウルイは大好きでした。

・自分たちが吊った川魚は薪(ブリキ)ストーブ上に吊って保存食の干物に
 焼いて食べるのが主だけど、骨が苦手な私用に骨と頭はストーブの上で焼くと
 カリコリとお菓子のように食べやすくなったの憶えている。

・みかんの皮は、天干ししてぱりぱりに砕いてふりかけに

・鉄砲撃ちだった親父が獲ってきた熊はクスリになるとかで丁寧に内臓ごとに仕分けられてた

そんな環境で育ったせいか、今の家づくりに疑問を抱いてしまうのです。

例えば、家を建てると必ず木の端材が出ます。構造材を切った残り、床材の切れ端、どこの住宅会社でも必ず発生するものです。量にすると、1棟あたりかなりの体積になります。

この業界に入った初期なら、使えるものは残し、使えないものは現場の空き地で燃やして処分できました。だから処分費はかかりません。ところが法改正で現場での焼却が出来なくなります。結果、廃棄コストが見積もられるようになったのです。

端材はどのようなものがどれだけの量発生するのですか?
その端材をあなたの会社はどう扱っているか?

なんて聞かれたことはありませんが、もし聞かれたら私はドキッとしてしまうはずです。

多くの場合、答えは

産業廃棄物として処分しています

です。それ自体は違法でも手抜きでもありません。
でも、少し立ち止まって考えてみると・・・

その木材は、もともと誰のお金で買ったもの?

そうです。お客様が出した予算で購入した木材です。

それを産業廃棄物として、簡単に処分するだけで良いのか、

使える限り最大限に生かす方法はないのか、

とずっと自問自答しています。

積み木になり、将棋の駒置台になり、小屋になる。捨てるのではなく、使い道を考え続ける。それは単なるエコ活動なんてものではない、お客様からお預かりした予算に誠実に向き合いたいだけの泥臭い話かもしれません。

今日はそんな最近の取り組みを写真とともに紹介します。
これを読み終えたとき、

こういうの作れませんか?
こういうのがあったらいいのだけど

というようなヒントを皆さんからいただけることを期待して。

なぜ、端材を生かすことにこだわるのか

住宅を1棟建てると、構造材・床材・集成材など、さまざまな木材が端材として残ってしまいます。一般的に住宅会社では、これらは産業廃棄物として処分されます。処分にはコストもかかりますが、必要なものとして工事費用に組み込まれているのが通常です。

費用はいただいているから、そのまま廃棄処分は当たり前なのですが、なぜかそうはしたくはない自分がいます。

・その木材はお客様からお預かりしたお金で購入したもの
・アイデア次第でまだ十分に使える素材として残っている
・単に捨てることへのもったいない感がこころの中にある
・使える限り生かすことが、素材を扱う者の使命なのでは

これらの気持ち以外にもうひとつ、妙なこだわりもあります。それは塗装をしないこと。生まれ変わるなら最後は、積み木も、おもちゃも、置台も、すべて木の地肌のままで。

塗装をしないのは、コストを省くためではありません。木が本来持っている手触り、香り、温もりをそのまま届けたいから。特に子どもさんたちにとって、木の地肌に触れることは感覚を育む体験になるのではないかと。塗料でコーティングされた木と、素のままの木では、触ったときの感触が違うはずなのでそれを感じ取ってもらいたいのです。

実際に何をしているのか、写真で見る端材活用の記録

① 最初は2006年、端材でつくった小屋

端材活用の始まり

この取り組みの原点は、2006年にさかのぼります。当時、現場から出た端材と廃材を使って、小屋とゴミ捨て場をつくりました。

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20年前の廃材利用

小屋はジオデシックドーム型の屋根を持つ個性的な外観。屋根組みは端材で、外壁は廃材で構成されたとは思えないほど、しっかりとした造りでした。

この小屋の20年後の現在はというと、

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ゴミ置き場は場所が変わったことをきっかけに今はもうなくなってしまいましたが、

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当時つくったゴミ捨て場は、合板と木材の端材から組立て、カラス対策にネット張りした小屋として仕上げたものです。町内会から喜ばれ、「寄贈:大共ホーム」という札を付けてくれたのです。気持ちとしては嬉しいのですが、こういうの作る会社なんだと思われるのではないかと思うとちょっと複雑なものがありましたけどね笑

端材だからと単に捨てるのではなく、端材だからこそ活かし切る。その気持ちは2006年の当時からずっと今も続いています。

② 積み木と木育おもちゃ、最近の取り組み

構造材の端材から生まれた積み木、動物のパズル、スロット状の溝で組み合わせて自由に形をつくれる木育おもちゃなどを試作。

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これらは現在、施主のお子さんへのプレゼントとして引き渡し時に贈ることを構想中です。

まだ実施はしていません。でも、アイデアとしてはこのようにすでに形になっています。

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動物の形をしてた方が子どもの創造力を育むのではないかと試行錯誤は続いています。 

新しい家での暮らしを、この木に触れながら始めてほしい

そんな思いが込められています。家を建てた木と同じ素材が、子どもの手元で積み木として触れてもらえる。それはどんな高価なおもちゃにも出せない意味があるような気がしてなりません。

木育(もくいく)という言葉があります。木と触れ合うことで、感性や創造力を育むという考え方です。社内での正式なプログラム名はまだありません。塗装なし・無垢のまま・素材を生かすというこだわりがカタチとなっただけです。

③ 工場の社員が、最近つくった将棋の駒置台

将棋の駒置台と時計置台は、大共ホームの自社工場の社員が端材から製作しました。

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 なぜ将棋の駒置台を?

と思うかもしれません。

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Xに、猫ステップにはできるのではないかと、写真の投稿がきっかけ。

これを見た将棋好きで道場を運営している施主さんから

 こういうものが端材でできないものでしょうか?

との問いかけからでした。

ほかに、時計置台も通販のものは高価過ぎて・・との話から、

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試作してみたのがこの写真です。

これは冒頭の小屋の外壁に使われているものと同じで、住宅の基礎段階で使われる貫の廃材から作ったものになります。

施主さんからしたら、想像以上だったらしく、驚天動地だったとのこと。

このように、端材の使い道は難しく考えなくていい。端材の素材・形状・サイズを見て、皆さんから

 こういうのに、使えるんじゃないか

とのヒントをいただくのが一番だとわかりました。

④ 杉とSPF材──素材の特性を考えながら適材適所へ

端材を生かすといっても、何でも何にでも使えるわけではありません。素材の特性を理解した上で、向き不向きを考えながら使い分けしたいものです。

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大共ホームで主に使われる木材には、国産の杉材と北米産のSPF材(スプルース・パイン・ファーの総称)があります。この2つは見た目も性質もまったく異なります。

杉:柔らかく、独特の香りがある。肌に触れるものやおもちゃに向く

SPF材:均質で加工しやすく、寸法が安定している。小物や構造物に向く

この端材は何に向いているか、を考えながら用途を決めていく。その思考プロセスこそが、これからの若いスタッフたちに伝えたいことでもあります。捨てるのが一番簡単ですが、考えることをやめない。そういう文化が受け継がれたらいいなと思います。

それがひいては、施工細部への気づかい、素材への敬意、お客様の予算に対する誠実さに繋がってくれたら・・・なんて願望は単なる親バカなだけかもしれませんけどね。

というわけで、

大共ホームの端材活用は、いつでもアイデア募集中!です。
たくさんのアイデアお待ちしています。