変らぬご夫婦に感謝!

今日は、設計中であるTさんが打ち合わせにいらっしゃった。
Tさんの現在進行中の設計構想はシンプルだが、一般的には
かなり少数であろう空間のとり方をしている。
今日は、その空間を現実に体感しておいて欲しいと思い、
考え方もそして住まいの空間のとり方もほとんど同じである
Mさん宅に見学のため訪問させていただいた。
Mさん宅は18年前にお世話になった大好きな家族、そして
思い出深い家のひとつでもある。
お会いするのは7~8年振りだろうか。


昨日Mさんには夕方訪問したが留守だったので夜に電話でお願いして
いた。かなり久しぶりだったのに以前と変らぬ口調、そして軽い冗談
を言いながら心よく承諾してくれた。
そして今日、訪問させていただき玄関を開けると以前と変らない
Mさん夫婦の笑顔があった。ご主人の軽快なジョーク、奥様の柔らか
い笑みは以前と全く変らりない。その瞬間、気恥ずかしい位に嬉しい。
住まいの佇まいも当時からまったく変わっていない。
むしろ風合いを増している。蒔きストーブからもれる香り
も、時を重ねるとこんなにまろやかな香りになるのだろうか。
訪問したTさんの奥様も最初
「いい香りがするけど、アロマかなんか焚いてるんでしょうか」
と感じたほど、何とも言いがたい良い香りなのだ。
そして、Mさんのご主人が隅から隅までをこれまでの過ごし方や
使い勝手など細かに説明しながら案内してくれた。その後5人で
奥様の心配りの行き届いたおいしいコーヒーをご馳走になりながら
当時の私のバカさ加減や子育てのことなどで談笑。心地よい時間
の過ぎるのは早いものであっという間に2時間経ってしまう。
Tさん夫婦も帰りの車中「見学させていただいて本当に良かった。
20年後もあんな暮らしが理想です」と言い満足してくれたことも
私には本当に嬉しかった。
18年前、小学生と幼稚園だった子どもさん二人は既に社会人。
現在は夫婦二人の生活だが、使えていない空間はないと言う。
「今でも満足しているし、他の家が欲しいなんて全く思えない」
とご主人が話してくれた。
家を建築することも大変だが楽しい
希望通りの家を実現し住み心地を喜んでもらうことも嬉しい
家族が住まいと共に時を刻み、何十年後かにも満足していてくれる
これ以上に住宅屋冥利に尽きることがあるのだろうか
10年、20年、そして50年後、住まい手に評価される家が理想。
これからも私のできる限り、住まいへの好奇心を失わず、一人でも
多くの満足の笑顔を集められるよう、この仕事を愉しんで行こうと
思います。
そのための大きな励みを今日はいただくことができました。
Mさん、そして奥様、今日は本当にありがとうございました。
また今度楽しいお話を聞かせて下さい。
                  親方の感謝日記より

2 件のコメント

  • すばらしいお話。感動しました。
    それに20年近くもお客様としっかりつながっている親方に感心しました。
    「当たり前です。」とおっしゃるかと思いすが、
    なかなか思ってもそうは出来ないものだと思います。
    私たち夫婦もずっとこんな夫婦でいたいですね。
    今は子供もいませんが、うらやましがられる様な家族になりたいものです。
    なろうと思ってなれるものでもないでしょうから、
    自然体が一番なんでしょうけど。

  • アルボンさん、いつもありがとうございます。
    この仕事に携わり、歳を重ねることの中での楽しみの一つでしょうか。
    長くやってると親子でお世話になることも時々あるんです。
    さすがに三代でお世話になったことはありませんが(^^;
    アルボンさんご夫婦は私から見ても既にすてきなご夫婦ですよ。
    私のような鈍感な人間でも直感的に分かるほどですから。

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