情報保護

良くも悪くも今の世の中、私たちの仕事でよくある見学会も
変わらざるを得ないようです。
そんなことをちょっとだけお話します。

「日曜になるとよく車がじっと止まってるの。
そして写真撮ってるのよ。
時々、今でも庭先に入ってきて家の中をじろじろ見る人がいるのよ。
背広着た営業マン風の人と家を建てるひとなのか、
二人で敷地内に入って、外壁をなでたり叩いたり・・・
そこで気持ち悪いから、何してるんですか？と聞くと
「この外壁、どこのメーカーですか？」って聞かれたから、
私はわかりませんで言ってしまったけど・・・
それでいいですよね。」

と、施主さんが教えてくれたことがある。

他には、

「朝起きてリビングのカーテン開けたら、
窓のすぐガラスのところに顔があるのよお。
目と目が合い、びっくりするじゃない。
それも手の平をガラスべったり付いてさあ。
犬連れてたから、散歩の途中なんだろうけど・・」とか。

もっとすごいのは、

午前に突然、ピンポーンとやってきて、
「家の中見せて下さい」と言うから、
「突然に困ります」って答えたら、
「いつならいいですか」という。
「知らない方はちょっと困ります。
大共ホームさんからの紹介でもないですよね！」
「じゃあ、大共ホームさんにことわればいいんですか？」
「ええ、まあ、、、大共ホームから連絡でもあれば・・」

とその場はとりあず帰ってくれたらしい。
しかし、また再び午後にピンポーンときて、
「大共ホームさんに了解を得てきました」ときたらしい。
「えっ、何にも連絡いただいてないですよ」言うと、

「了解はもらってあるから、いいじゃない！」と言いながら、
ドアをこじ開けようとしたらしい。
「ちょ、ちょっと待って下さい。今電話で確認してみますから」

ということで電話いただいたが、私たちが勝手に行かせるなど、
そんなことはあるはずがない。
「大共ホームさんのお客さんなら・・・」と気を遣って心配してくれたが、
私は「心あたりないし、玄関開ける必要ないですからね。
誰も知らない人ですし、物騒ですよ」
電話でそんな会話をした後、玄関に戻ると、
既にその訪問者の姿はなかったらしい・・

確かに見たいという気持ちがなせるのだろうが、
見たいという人自身に何の悪意はなくても
やはり、知らない人が敷地内に入る、家の中に入れてくれ、
というのは、受ける側の恐さは想像がつく。

私は田舎育ちなもので、敷地境界の意識が薄い。
というか、知らない人を生活エリアで見かけることがない。
もし、見かけたらよそ者が来てるとインプットし、後で
「どごそごのすんせきだったあど。」と所在を確認して終わる。
田舎村では、部落が共有のパーソナルスペースであり、
住民同士が防犯システムを形成している。

ところが、こうした都会？の街では、自分の敷地内がパーソナルスペース。
だから、自宅前の道路を見知らぬ人が歩いていても何の気にも留めない。
が、ひとたび敷地内に知らぬ人が足を踏み入れたら・・・
ご近所との防犯システムなど、皆無と言っていいからやはり恐い。

このようなことから、住み始めてからのことを考えると、
今後は誰でも見れる完成見学会って難しくなってきていると思う。

個人の家の見学会で、見られる側が見る方の所在がわからないなんて、
これはよく考えたらおかしい。
だから、今後個人の家の見学会は告知はすれど、
所在のわからぬままの見学はむずかしくなってくるのだと思う。

以上のような理由で、予約制や案内制の見学会が
多くなってくると思いますが、ご理解いただけるとうれしい。

でも、当社の岩手のモデルハウスはいつでもご覧になれますからね。
覆面だとちょっと恐いけど。。どうぞお気軽に＾＾