台風をやり過ごせるのは、きっと夜9時過ぎだろうと予測してたけど、
5時半過ぎには穏やかになりましたね。
穏やかになっても、、、

当社の駐車場は一部冠水のまま。
左側で水深10㎝ほど。
これじゃあ、車の乗り降りでは使えないですよね。。
以前、左側芝ラインは排水用の暗渠が埋めてあり、
それを砕石と砂で埋めて堰をつくっていたのだけど。。。
どうやら、芝のために入れた土が排水を遮ってしまった様子。
鉄棒で穴をほじくる程度ではやはり無理そう。
さぁて、どうすんべ。
穴掘り機械で掘って、砕石入れて排水道みたいなしかけにでもしないと、、、
てなことで、台風の痕って過去の記憶も相まって、
いろんなことが交錯する。
記憶と言えば、、、
子どもの頃こと、夜半にかけて通り過ぎる台風。
ゴウゴウとしたうねりを耳にしながらも必死で寝付いた。
そして翌朝、何やらかあちゃんが騒いでた。
あ~、おっかねぇ、おっかねぇ。
そんないつもと違う気配に目を覚まし、どうしたのかと聞けば、
外に出てみればわがっから、と言う。
ガラガラ玄関戸を開ければ、昨日がウソのような天気。
周囲はいつもと変わらないような、、、
と見まわした視界にいつもとは違う大きな塊りがあった。
それが何なのかはわからない。
聞けば、
Nさんちの屋根だがあ、
ヤネ!?
Nさんちの?
Nさんちは南南東100m程先に位置する。
我家は山裾に位置し、Nさんちを幾分見下ろすような高低差。
そこから、Nさんちを見たけど北側の屋根はある??
よく見れば、所々棟のあたりに捲れた鉄板のようなものが飛び出していた。
南側全部の屋根が、ガバッともずら飛ばされたものが、
20m先にある物体だったのだ。
「南側から見てくる」とボクが言うと、かあちゃんは怒った。
今、とうちゃんもみんなが集まって手伝いしてるから子どもはダメ!と。
Nさんちは大工さんの家だ。
大工さんがつくった自分の家。
つくったばかりで部落の中でも新しい家。
子ども心にも不思議に思った。
新しい大工さんの家の屋根が飛んで、
部落の人たちが皆で手伝いしながらつくったというボロイ我家。
うちの屋根が飛ぶならわかるけど、、、なぜ?
そんな疑問を大人にぶつけると、
新しい家は釘も新しいから抜けやすい。
うちのように古くなると釘も錆びて抜けにくいのだと。
それはそれで何やら説得力を持った答えだった。
この災害でNさん家族は怪我もなく無事、
そして我が家にも落ちてこなかったことも幸いだった。
こんな子ども時分の記憶があるために、
屋根は強風ですぽっと飛ばされることがある!
ことが脳裏に刻まれた。
そして強風によって釘だって抜けるのだと。
そして大人になり、住宅建築に携わるもその記憶は抜けず。
頭のどこかでいつも不安を抱えていた。
そしてツーバイフォーを手掛ける機会を得たある日のこと、
ハリケーンタイという言葉を耳にした。初めて聞く名称。
屋根垂木一本一本に取り付けられたそのハリケーンタイを見た時、
これはすげえ!
こんなのがあったのか!?
これだったらいける!
と、ずっと引きずってきたあの不安は消えた。
それにしてもツーバイフォーってすげえんだなあ、
強度もあって気密性もあって、その上これだもんなあ、
私たちにとって、今では当たり前過ぎてるこのハリケーンタイ。
今日の台風に、屋根は大丈夫だべ!と、
安心していられるのも、この金物もお陰。
小さなものだけど、意味のない部材なんて一つもないんだよね。
台風に強い岩手の注文住宅なら。
ガレージを建てるにあたり、一から勉強したツーバイフォー。
最も驚いたのは、それが釘のせん断強度を利用した工法だったこと。
コーススレッドを使いまくるDIYには目から鱗でした。それからはすべての設計が引き抜きとせん断の駆け引き。そこで登場する金物の合理性にはただただ感動しました。
KENKENさん、そこまで勉強されたんですね。
頭の切れる方だとは思っていましたが、
さすが!としか言いようがありません^^;