高断熱住宅の裏方仕事

住宅の断熱が充填断熱メインの場合、
断熱を入れられないヒートブリッジとなる部位に断熱補強をする場合は内側になる。

それとは逆で、

住宅の断熱補強


外張り断熱メインの場合の断熱補強は外側になる。
写真は、現在進行中の現場でのヒートブリッジの断熱補強の様子。

ヒートブリッジに断熱補強をするハウスメーカーもあればしないメーカーもある。
確かに日本の断熱シュミレーション上、部位比率からしてそんなに大きな影響はない。
ないが、シュミレーションの問題ではない。
シュミレーションは総体の熱損量をはじき、そこから単位面積当たりの数値にしただけだ。

例えば、単位面積当たりの性能値=5だとして、

住宅の各部位の性能値が下のようだったら・・・

 ① 5・5・5・6・5・4・5・4・5・6  平均値 5

 ② 1・6・7・8・5・3・7・6・2・5  平均値 5

①と②は性能値は一緒だとしても、住み続ける上でのリスクには雲泥の差がある。
と少なくとも、私はそう思っている。

②の場合なら、住宅の性能が極端に弱い部位に結露する。
見える結露もあれば、見えない結露であるかもしれない。
気付けるならまだいい、暮らし方など対処も考えようがあるから。

知らないうちに何年もの間、住宅の劣化が進むリスク。
知らずに体調を悪くする原因と同居してしまっているというリスク。
経験値でいうと、築20年もすれば明らかにわかるはず。

そうなるだろうことは想像できるのに、それを見逃せるほど肝は大きくない。

全体の中では、ほんの数パーセントであろうと、そこに手間をかける。
性能の部位比率はほんの数%でも断熱施工における手間比率は・・・何割かにもなる。
かと言って、そうそう一般から注目されることのない、脇役でもなく裏方の工事。
住み始めてしまったら、気にもされないし、絶対に日の目をみることもない部位。

もし、住み続ける家族と家をテーマとしたドラマがあるとしたら、
きっと目に触れるものたちがずっとヒロインを演じるのだろう。
20年後以降も、この裏方は注目されることはない。
だって、注目されるのはこの裏方の仕事をしなかった時だろうから。

注目されないことが達成なのだ。

私たちは手間暇を惜しんではいけない。

けれど、手間暇をかけることが目標ではない。

できるだけ手間暇をかけずに、何十年も注目されないで済む仕事に仕上げる。

これが私たちの目指す裏方仕事なのかもしれません。

 

 

岩手のハウスメーカーなら。

 

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