日本の一般住宅地の風景を見ながら、
この視界を作っている要素って、
引き違い窓ではなかろうか・・・と、以前感じたことがある。
岩手では最近の新築住宅において、
一部を出入りできるテラス窓にするなら引き違い窓の方が、
年配の方には開閉が楽そうだよねってことで採用されるケースがある。
高断熱住宅に泣き所となる引き違い窓
そこで、引き違い窓にあるリスクについて、ぺっこ紹介したいと思います。
先日、高断熱サッシのチェックをしてみた時の、
引き違い窓のサーモカメラ画像から。
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引き違い窓の真ん中、建具の合わせ目部分のサーモカメラ画像です。
青くなっている部分が、引き違い窓の合わせ目の部分からの隙間風因って、
窓がぐっと冷やされています。
引き違い窓は、これが痛い。。
いくらか調整で改善はできるものの、基本的な構造の問題は変わらない。
この隙間風を含んだ場合の断熱性能って・・・
トリプルガラスへの期待値は半減してしまいそうです。
高断熱住宅のための代替案としてもスライドテラスドアPSK
そこで、引き違い窓と同じではないけれど、
同じようにスライドしながらも隙間風のない気密性の高い窓はあります。
写真の窓がそうです。
この開閉スタイルを私たちはPSKと呼んでいます。
内倒し機能とスライド機能をミックスした高気密なテラスドア
この窓の特徴は、引き違いではなく片側半分のみスライドで開閉するタイプ。
写真の家では、左側半分がFIX窓、右側半分が開閉部分になっています。
写真はスライドさせて窓を開けている状態。
注意して見て頂くと、
スライドする窓が開けた状態でFIX部から浮いているのが分るでしょうか。
この窓は乗用車のスライドドアと同じように開閉するしくみなんです。
だから窓が閉まる最後は、ググっと窓枠に押し込まれ密閉します。
そして、ドレーキップ窓と同じように、
なんと、内倒しで通気も取れる。
断熱性・気密性・換気機能はバツグンに良くて申し分ない。
なのに、採用されることは少ない(笑
上記がメリットだとすると、デメリットもある。
1.値段が高い。(これが一番の理由)
しかけが仕掛けだけに、金具が高いんです。。
2. 開閉の操作性が・・・
開ける際、閉める際、ぺっこコツがいる。
馴れれば問題ないと思うが、引き違いのような感じの楽さはありません。
そんなわけで、すべてに満点の窓はない。
家の間取りの中で、
窓に求められる機能を見極めながら選択していくしかありません。
デメリットの部分は、
暮らしの考え方によっては軽くすることもできますので、
その時は相談してみてください^^
同じ開閉スタイルの窓ですが、以下の記事もご参考に。
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