拡げたい漆喰の用途

当社の家づくりは、室内壁と外壁仕上げの殆どが漆喰を採用しています。
ですが私としてはアイデア次第で可能性はもっと拡げられるはずだなんだよなあ、

と思っていて、他にもっと楽しくなりそうな利用法はないものかと、
ヨーロッパなど海外に行くと見るものすべてにヒントを見つけようとして来ました。

漆喰の新しい使い方

以前、ドイツとスペインで得たヒントが線で繋がったことでできたものがあります。

それは当社入り口に立っている看板。

漆喰の利用方法 (1)
すべて漆喰で仕上げられたこの看板の写真は、
雨上がりの風合いも中々の趣があるべってことで撮ったもの。

表面に雨が滲みると石と同じで濃い色になる。
もしこれを避けたいなら、水を弾く漆喰用の撥水コート液を使う選択もできるけど、
この看板は敢えて使いませんでした。
使う使わないは考え方に因りますが、私としてはより自然な風合いにしたかったからかな。

自分でこの看板をつくる以前に数社の看板会社に何度か提案してもらったこともある。
その提案はそれぞれデザインは違い、それぞれに良さはあったのですが、
そのどれもがアルミやアクリルを使用したもので、巷にある看板がイメージできてしまい、
何か違うような・・・
てなことで踏ん切りを付けれないまま何年も過ぎてしまったのです。

私のイメージは、
アメリカの住宅地で見るような地に馴染むような看板、
芝生に立つ、花壇にも似合う、そんな看板でした。

アメリカで見たような、その通りに作ればいいという選択もありました。

ただそれだと、日本なら100万円は超えてしまう。
商用ならまだしも、そんな高価な看板なんて一般住宅には薦められない。
どうせなら見せるだけの看板ではなく

それって、面白そうだよね。

そう言ってもらえるような個人の方にも取り入れやすいものにしたかったのです。

その後年月は流れ、ドイツの展示会。

その一角にあった曲面をモザイクタイル仕上げされたオブジェのような椅子。
この曲面の下地は何でできているんだべ?と、膝まづいて椅子の下を覗いてみると、

なんと、発泡スチロール!?だったのです。

これは使える!

そして数年後のスペイン、

漆喰の利用方法 (2)
漆喰でつくるタイル模様や石積み仕上げのレクチャーを受けた。
住宅デザインポイントにしたいという思いからでしたが、
この時、

この手法とドイツのアイデアの組み合わせなら、会社の看板ができるかもしれない、

と頭に浮かんだのです。

ディズニーみたいな大きな壁は無理でも

漆喰の利用方法 (3)

漆喰でつくる石風窓トリム

漆喰でつくる石風の窓トリムくらいなら私でもできるかもしれない。
にわか仕込みの素人の私ができるなら、誰でもできるべ!
そしたら漆喰でつくるデザインの可能性って広がるし、
皆が採用しやすくなるのではないか、
そんなことを考えワクワクしたものです(笑

漆喰の利用方法 (4)

漆喰で作った石積み風仕上げ。

そして石積み風を仮テストしてみて、
まあ何とか行けるべ!とある程度確信を得ていよいよ実製作へと進み完成したのが、
冒頭の看板なんです。

漆喰の利用方法 (5)
芝生でこんもり盛り上がった芝生の丘に看板が埋まり、その前に植え込んだ花たち。

この全体イメージはアメリカから。

看板の基材を発泡スチロールを使うアイデアはドイツから。

石積み風や漆喰仕上げのノウハウはスペインから。

簡単な話、当社の看板は世界から寄せ集めなんです^^;

穴掘っての作業から仕上げまでの9割ほどは私一人での作業。
社名のフォントや型抜きシートと最後の石模様の目地掻きは
トレーニングついでに何人かに手伝ってもらいましたけどね。

スタッフに手伝わせなかったのには理由があって、
正直うまくできなくて途中で壊すかもしれないなあと思っていたので、
スタッフに手伝わせて壊すなんてことしたくなかったですからね。

でもまあ、無事完成しましたからね、
途中壊さずに完成できそうだと感じたのは仕上げ手前の骨格ができた頃、
今でもそのまま立っていますから、初めてにしてはうまく行った部類ではないかと^^;

これですべての材料費を合計して6~7万円ではないでしょうか。

例えば、塀とか門扉回りの外構とかの仕掛けに使えそうだと思いませんか?

古いブロック塀も漆喰で仕上げれば簡単にきれいになりますv

もし、自分でできるものならやってみたい!
けど、できるかどうかもわからないし・・・

という方がいらっしゃるなら、
来月に予定している「塗り壁教室」で体験してみることをオススメします。

見て、触れて、体験してみることで、

あなたの家づくりに、

新たな可能性を見つけられるかもしれません^^

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です