今朝6時過ぎ、カーテン捲って窓ガラスをチェックするも、トリプルガラス外側に氷結現象確認できず。
薄っすらと白んできた東の空には雲が広がっていて・・・
これは今夜の放射冷却はそれほどでもないかな
暑い寒いは、外気温を目安にしている私たち
てこで、スマホで住宅展示場の温度を確認すると、

なんと、
今朝7時半過ぎの外気温 -6.3℃ ・・
けっこう冷え込んでるではないですか。
でもまあ、窓ガラスが氷結しているわけでもないから、放射冷却もそれほどでもないのだと思い込んでいた私がバカでした。出勤して当社住宅展示場の窓ガラスをチェックするも氷結は無し。事務所内に入ってPC開いて温度確認したのが朝8時、
その時点の外気温 -6℃
でもまあ、念のためサーモカメラで外壁を他チェックしてみるか?ってことで行ってみたのです。
外壁に観た放射冷却の凄まじさ
そしたらなんと、
おいおい、こんなに冷えてんの?
てことで私の視界に入ったサーモカメラの温度が、これです。

AM8:10 外気温 -6℃
AM7:00 最低気温 -6.4℃
なのにです、
南面外壁の表面温度は、‐14.3℃
ここまで冷やされてるなんてね、まったくノーマークでした。

写真のように、この時うっすら陽射しが外壁を照らし始めていたので、念のため正面左側西面もチェック。
すると、

西面外壁表面温度 -15.1℃
放射冷却により外壁面は、外気温‐9℃も冷やされたということ。
ということはですよ、外壁面が-15.1℃まで冷え込む放射冷却の影響を窓も受けていたことになります。それでトリプルガラス外側が氷結していなかったわけだから・・
トリプルガラスの外側が氷結していた外気温‐3℃の時って、放射冷却により‐20℃位まで冷やされてかもしれないってこと?これは凄まじいほどの冷却力です。外気温が氷点下だ、‐2℃だ、最低気温‐9℃だ、なんて場合じゃなかったってこと。
家の立地環境によって左右される放射冷却の影響
この岩手県滝沢市にあるこの住宅展示場は南方向以外、北・東・西隣に家があります。
東外壁面:
隣に2階建てと2.5mほどしか離れていませんのでこの東面のガラスは放射冷却でトリプルガラス外側が結露又は氷結することはほとんどありません。ほとんどと言うのは、2階北面寄りの窓が道路に開けていて極稀に少しだけ現象を見せるくらいです。
北外壁面:
北隣りには4m程離れて2階建ての家が建っています。北面の1階外壁面は隣家の影響で放射冷却は少ない。2階は有りそうなものですが、屋根の軒が放射冷却を抑制してか北面はほぼ影響はありません。
西外壁面:
西面隣家は平屋。そのため、高低差もあり1階の手前と2階が結露又は氷結します。
南外壁面:
トリプルガラス外側が結露又は氷結するのは真ん中から左側です。右側1階窓は下屋の下、2階窓は軒の下なので氷結現象を見せることはありません。
というわけで、外壁の半分弱が放射冷却の影響をもろに受けていることになります。私たちが断熱に関するシュミレーションする場合は、あくまで外気温設定でどのくらいの温度に、もしくはどのくらいの熱損失に、てことで計算するのですが、冷え込んだ外壁面から断熱層への冷輻射は計算しないけど、これってどうなんだろう?と疑問も湧いてきます。
見過ごせないかもしれない放射冷却の影響
確かに、一日中放射冷却の影響を受けるわけではありませんけど、長ければ12時間程は短ければ4時間程は影響を受けるのではないかと。外壁面がここまで冷やされた時、外壁通気層を介しての断熱層への冷輻射はどれほどなのか・・測定できないのでわかりません。。
赤外線放射捕獲BOXから
でも、先日のお遊びBOXの延長で通気層内の影響だけチェックしておいたものがあるのでそれを紹介しますね。

下の先日の投稿画像と見比べてください。

ここからは想像にお任せしますので(笑
外壁通気層があれば、それなりに断熱層への影響は緩和されるでしょうけど上のように影響があることは確かです。でももし、これが通気層がないとしたら・・と考えてしまいます。
普通のことだけど、関心持ってもいい
放射冷却の影響を受けるものすべてが熱を奪われるということです。私はよく‐5℃・6℃に晒される屋外へのエコキュート設置は避けるべき派です。今日のこの現象から一歩譲って、放射冷却に晒される場所にエコキュート設置するなら最低限屋根の設置や囲いを設けることは必要なことではないかと。
私たちは、自分の住む環境をもう少し注意深く観ておく必要があるかもしれません。
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