現在6年使ったノートPCを新しくしたのは良いのですが、断捨離しながらポチポチとデータ移設中です。
そんなことから断捨離ついでに20年前と画像ネタは古いですが、改めて北欧の窓デザインについて紹介しようと思います。
北欧スウェーデンの住宅に見られる窓は、実用性とデザインは私が知る限り20年以上前から日本よりずっと優れていました。この魅力は、寒冷地である岩手にも多くのヒントを提供してくれるものです。今回は、古い写真ですけどをそれらを引用しながら、北欧スウェーデンの窓と家の魅力について詳しく解説します。
北欧スウェーデンの窓デザインの特徴と魅力
私が知る限り、寒冷地の北国で快適に暮らすために、窓から屋外の視界を取り込む、陽射しを採り込む、その知恵や配慮を発見する度に何度も関心させられてきました。北欧の厳しい寒さは岩手とさほど変わらないような地域だって沿岸部にはありますからね。そこには主観的な私の好みもありますが、参考すべき点もあるように思います。
大きなボウウィンドウのような北欧の窓デザイン

写真の窓は、曲面に連窓で配置した大きなが窓が特徴です。1・2・3・4・5と5つの窓により、外の景色を室内に取り込みながら壁と窓の曲面が室内空間にやさしさを与えています。岩手だって視覚的に自然を楽しめる環境ならこの窓は理想的ではないでしょうか。
台形にした外壁に窓を配した窓デザイン

最近は岩手でもトリプルガラスの窓が多くなって来ています。トリプルガラスの窓は20年前でも北欧では当たり前に見ることができたのです。北欧の窓は、断熱性能が高く、寒冷地でも快適に過ごせるスペックを持っていっます。でも、トリプルガラスにしたとしても、窓の断熱性能が外壁面の断熱性能よりずっと劣っていることに変わらないことを考えると、寒さ厳しい岩手ではトリプルガラス以上の窓性能が求められても良いほどなのです。
断熱性の高い大きな窓からの明るさを家の奥まで届ける設計の配慮

温かみのある木材フレームで視覚にやさしいカーブ階段。そして明るさを家の奥へ届けるためのストリップ階段に小柱。明るさも視線も抜けることで家中に明るさと広さが感じられるはずです。岩手の住まいでも、家中開放的で明るい、それでいて冬も暖かい家を希望される方には参考になるのではないでしょうか。
北欧の家の外壁が三角にせり出した窓デザイン
日本ではなかなか見ることのことのない窓デザインも紹介してみます。
北欧の家:外観からの窓

この外壁を三角にせり出したデザインにすることで、屋根形状も外壁線に合わせるとこのようデザインになります。一見シンプルだけどこういうモダンなフォルムなら個人的にも好きなタイプです。決して奇抜ではありません。きちんと棟を基本としていますので。
外壁板の貼り方を変えることでさりげなく表情に変化を持たさているのも好印象です。白やグレーを基調とした外観デザインは、岩手の自然や雪景色にも溶け込み、品のある印象を与えるかもしれません。
北欧の家:内観からの窓

この写真はピンボケですみません。これ以外の写真がなかったもので、雰囲気だけはわかるかと・・
これでご容赦ください。この大きな窓、先ほどの外見からは想像できない大きさを感じませんか?屋外の視界と自然光を最大限に取り入れるようとする配慮を感じます。このような広々とした室内空間を作り出す窓配置の考え方は岩手でもぜひ参考にしたいものです。
断熱性の高いトリプルガラスの窓とデザイン性の両立
先ほどまで紹介した写真は古いけど、100年寿命の家を当たり前と考えるヨーロッパの人たちからすると、古くも何ともない、と言われそうですが、ここから最近の窓事情も含めお伝えします。
北欧の窓が特に優れている理由の一つに、断熱性能の高さがあります。トリプルガラスの窓は当たり前で4層ガラスまであります。その性能を活かしたデザイン性とのバランスが特筆すべきポイントではないかと思います。
断熱性能が生む快適な居住空間
日本では20年ほど前までなら、家を暖かくするのはストーブやエアコンなどの暖房機だと思っている方が多かったのです。断熱が暖かく暮らす重要な要素だと北欧の人たちはずっと以前から意識していた時にです。その意識レベルでも日本より30年以上は先を進んでいたのではないでしょうか。
寒冷地仕様の断熱構造
トリプルガラスは、3枚のガラスの間に高性能なガラスエッジスペーサーやアルゴンガスを封入しています。そしてそのサッシは日本とは違い写真を観ていただくとわかりますが、外壁面より奥まった位置に取り付けられた内付け窓となっています。これはサッシ枠の熱損失を抑制することに寄与します。
結露防止
北欧のトリプルガラス窓の場合、断熱性の高い順で、
トリプルガラス ⇒ サッシ枠 ⇒ ガラススペーサー ⇒ 窓周囲
となっています。そのため、窓周囲とサッシ枠を断熱で覆ったり、ペアガラスの建具を二重にすることで窓全体の性能を向上させることまでしています。日本の一般的なサッシ取り付け方法だと窓周囲からサッシ枠が冷やされるため、結露防止性能はそれほど向上しないままなのです。
北欧窓のデザイン性の高さ
北欧の家の窓を観ていると、断熱性の高さだけではないデザイン性も高いことがわかります。
多彩な色、フレームデザインの組み合わせ
現在の北欧のサッシは、色も豊富、且つ、多様なデザインの組み合わせを可能にするしくみを持っています。そのことからも、窓の持つ価値をそれだけ重要視しているのだとわかります。窓を観てもよし、窓からの景色を最大限に楽しむもよし、それでいて快適に過ごせるって、日本で過ごす場合でも大切なことではないでしょうか。
自然素材の使用
木材サッシから始まり、外側にアルミニウムを組み合わせたフレームは今では当たり前となっていますね。
日本・岩手の家づくりに活かすべきポイント
自然光を最大限に活かす窓設計
断熱性能の高い大きな窓を採用することで、自然光を取り入れ、省エネでどこでも明るい室内空間を作り出す。
高断熱性能で快適な住環境
トリプルガラス窓を採用し、さらにサッシの取り付け方で窓枠の性能を上げ、寒冷地でもより快適に過ごせるように。
素材選びとデザイン
サッシフレームは性能で選び、デザインの組み合わせ可能な機構がデザインの自由度を上げている。
外観と内観の調和
シンプルで自然と調和した窓デザインを取り入れることで、長く愛される環境を手に入れることが可能に。
最後に、岩手の高断熱住宅の今日を紹介
今日岩手県花巻市の完成住宅の見学というか体感していただきました。
そのお約束までの時間、せっかくなので今日の状態をチェックして観ると・・
断熱が支える外周壁の室内表面温度


AM10:30 室温 22.8℃ 外周(東)内面温度 23.9℃
ということでお次はお決まりのサッシ枠温度を。
窓周囲ヒートブリッジ(熱橋)対策施工が支えるサッシ枠温度

AM10:30 室温 22.8℃ 外周(東)サッシ枠温度 20.7℃
とっても優秀です(笑
岩手県滝沢市の住宅展示場の今朝の様子は、以下の感じ。
放射冷却による今朝のトリプルガラス外側の氷結
外気温 -3℃
外壁面温度 -11℃右奥に見えてるのは岩手山 pic.twitter.com/qDni5th3Gd
— oyakata (@ooyakata11) January 24, 2025
この時の住宅展示場の外観をサーモカメラで観ると・・

AM8:00 放射冷却による冷やされた外壁面温度は、-10.6℃
先日の放射冷却時の外壁面温度-15℃の朝より、ずっと完璧なほどに雲の無い青空だったので、
これはもしかしたら、‐20℃くらいまでを拾えるかも?
なんて期待してたのですが・・残念。
にしてもです、放射冷却って不思議なものですね。
北欧スウェーデンの窓や住宅デザインは、私たちの岩手の家づくりに多くのヒントを与えてくれます。断熱性の高いトリプルガラス窓と美しいデザイン性の両立は、快適で心地よい住まいを実現する鍵となるはずです。それをもっと磨き上げるのも私たちの役割なので、それを考えると・・もっと知らなければならないことはまだまだ多いです。
これから家づくりをする方は、これらの要素で取り入れられるものは取り入れて、理想と言うより・・
それ以上の快適な住まいを手に入れてください。
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