今日は感覚を呼び覚ますべく、きれいな窓を求めてフィンランドの写真を眺めてみました。
たまに見ないと、窓のデザイン感度鈍くなるものですから(笑
せっかくなので拾い上げたものの中から、一部を紹介しながら連窓デザインのバランス、そして納め方とかもお伝えできればと思います。
先ず はじめになぜ窓デザインを重視するのか
家のデザインにおいて、窓は非常に重要な要素です。窓のデザインは、家の外観を美しくするだけでなく、室内の明るさや断熱性能にも大きく影響します。特に北欧の家の窓デザインには、機能性と美しさを兼ね備えた多くの特徴があります。今日は北欧の連窓デザインや断熱性の重要性について詳しく解説します。
北欧の窓デザインとは?
北欧の窓デザインの特徴
北欧の窓デザインは、シンプルで機能的な美しさが特徴です。これらの窓は、広いガラス面積を持ち、自然光を最大限に取り入れることができます。また、連窓デザインは、窓が連続して配置されるため、視覚的に広がりを感じさせ、家の外と内を自然に繋げてくれます。
北欧の連窓デザインの魅力
連窓デザインは、複数の窓を一体化させたデザインで、広い視界と開放感を提供します。このデザインは、家全体の統一感を高め、モダンな外観の美しさを演出します。さらに、連窓は断熱性能を高めるヒートブリッジ対策などの工夫が施されており、北欧の厳しい寒さにも対応した形となっています。
北欧で観た連窓のデザイン事例
機能的で家の表情を大きな影響を与える連窓をデザイン観ていきましょう。
北欧の家の連窓デザイン①

この写真は3つの窓を一体にした連窓タイプの窓をダブルで。そして窓サイズに合わせて壁にルーバーパネルを嵌めこみ横ラインを一体に見せているデザインです。
連窓の話ではないですが、私はいつも窓を家の目だと思って見ています。左側の3連の窓のように中途までスクリーンが下りている状態って、窓が眠そうな目をしている?なんて見えたりしませんか?
私にはそう見えてしまいます(笑
窓が目、スクリーンは瞼ってことのなるでしょうか。
スクリーンが下がり切っていると眠っているようです(笑
目である窓の表情を楽しみたい方は、吊りタイプのカーテンではなくスクリーンタイプを選ぶ方がよいかもしれません。
北欧の連窓デザイン②

違う建物ではありますが、下アングルからの見え方を。連窓窓にルーバーを配置しているのもデザインの一つです。そして連窓の幅と合わせるように窓下を白壁にしています。青空が映えて綺麗ですよね。
北欧の連窓デザイン③

これも一つの参考に。
単に連窓デザインとするだけでなく、窓の表情をより高めるように現しにした梁の木肌木色に屋根垂木の白色が際立つように組み合わせているのもオシャレな表情をつくり出しています。
街で視界に入ったものも。
北欧の連窓デザイン④

こちらは2連を真ん中に据え、両サイドに1連を組み合わせています。納め方のポイントとしては、窓のジョイント部の縦部材を外壁面より下げていること。そうすることによって、4面の窓の上下ラインを通しで見えるよにし、4連窓のように見えるようにしています。
お次は住宅のケースを。
北欧の連窓デザイン⑤

単体の窓をトリムによって3連に見せる納め方です。やはりこの場合も窓と窓のジョイント部は3連周囲のトリムより1段下げているのがポイントとなっています。そして、窓と窓のジョイント部は幅広ならそのほうが外断熱の場合には良さそうです。窓周囲のヒートブリッジ対策をしやすくなりますからね。
北欧の連窓デザイン⑥

こちらの住宅は、それこそコンビネーションされた連窓デザインのオンパレードです。
4連のテラス窓に2連のバルコニー窓、3連6窓のコンビネーション窓に、6連12窓のコンビネーション窓まで据誂えられています。
これまで当社でやったことのある連窓一体タイプは・・・
フォールディングドアなら5連、高窓なら4連、コンビネーションなら3連9窓まで。
6連12窓もいいけど、それなら4連12窓を狙ってみるのも良さそうです。
その他、室内側から。
北欧の連窓デザイン⑦

菱型の窓格子のある2連窓。
これは格子部はガラス内にあるのではなく、ガラス外側に着脱できるようにしているのが一般的。わが家の窓も、建築当時カナダから輸入したトリプルガラスの木製サッシの格子もそうでしたので。
でもいつの間にか・・窓ガラス拭きで外したままになり・・・
エーイ、面倒だべ!てことで格子すべて撤去してしまいました(笑
北欧の連窓デザイン⑧

この二つの窓も、よく見るとなかなかニクイ。
窓と窓の間は柱寄りは少し幅広な壁なのに・・・
壁を薄めにし、壁面から下げるように意識的やっているのがニクイのです。
間の壁の下部、通している窓台とケーシングからわかります。
こうして見てみると、
北欧の人たちって、いかにしたら、窓はきれいに見えるか。
について大切にしているんだなあって思いますね。
窓に高い断熱性が求められる理由
北欧の家では窓に高い断熱性能を求めます。それは何も特別なことではなく当たり前なことと考えているのです。断熱性が高くなければ窓デザインは意味のないものになることをよく知っています。
窓の断熱性の重要性
高い断熱性は、快適な室内環境を保つために欠かせません。窓は建物の中で最も熱が逃げやすい部分であるため、断熱性能の高い窓を選ぶことが重要になります。断熱性能の高い窓を使用することで、冬は暖かく、夏は涼しい快適な環境を実現することができます。
断熱性を高める窓の設計
断熱性を高めるためには、窓の設計が重要です。3層ガラスや樹脂枠を使用した窓は、熱の出入りを防ぎ、高い断熱性能を発揮します。また、窓枠の取り付け方法にも工夫が必要です。例えば、連窓デザインでは、窓枠の間に断熱材をしっかりと入れたり、窓周囲の熱橋に断熱を施すことで、さらに断熱効果を高めることができます。
北欧の窓デザインのメリット
窓からの自然光の取り入れ
北欧の窓デザインは、大きなガラス面積を持つため、自然光を室内に多く取り入れることができます。これにより、日中の照明費用を削減でき、環境にも優しい設計です。
大きな窓による視覚的広がり
連窓デザインは、窓が連続して配置されるため、視覚的に広がりを感じさせます。これにより、室内空間がより広く感じられ、開放的な雰囲気を作り出します。
窓の断熱性能
北欧の窓デザインは、寒冷地でも快適に過ごせるように、高い断熱性能を持っています。これにより、暖房費用を削減でき、環境にも優しい設計です。
窓デザインの美しさ
シンプルで機能的な北欧の窓デザインは、どんな家にもマッチします。モダンで洗練されたデザインは、家全体の外観を引き立てます。
北欧の窓デザインのデメリット
窓コストの高さ
北欧の窓デザインは、高品質な材料を使用し、断熱性能を高めるための設計が施されています。そのため、初期コストが高くなる傾向があります。しかし、長期的な視点で見ると、エネルギーコストの削減などのメリットには大きいものがあります。
窓の設置の難しさ
連窓デザインは、一体化され窓は大きくなるので重量が重く、そして内付けとなるため設置する際の施工が難しくなります。適切な施工を行うためには、専門的な知識と技術に経験が必要です。
窓のメンテナンス
大きなガラス面積を持つ窓は、掃除が大変です。また、高品質な断熱材や窓枠を使用しているため、定期的なメンテナンスが必要になります。
日本の気候への適応
北欧の窓デザインは、寒冷地向けに設計されているため、日本の湿度の高い気候には適応が難しい場合があります。屋外側も木製で作られたサッシもありますが耐久性を考えると樹脂枠を選択するのが良いでしょう。
窓デザイン選びのポイント
窓デザインと機能性のバランス
窓を選ぶ際には、デザインと機能性のバランスが重要です。美しいデザインだけでなく、断熱性能や気密性能そして防水性にも考慮する必要があります。
窓素材の選択
窓枠の素材選びも重要です。木製、アルミ、樹脂など、さまざまな素材がありますが、それぞれの特性を理解し、ご自分にとって適切な素材を選ぶことが大切になります。
連窓の設置方法
窓の設置方法にも注意が必要です。例えば、連窓デザインでは、適切な断熱処理やテーピング等による施工で気密性能の確保も重要になります。
窓にかける予算
窓の選択には予算も関係します。高品質な窓は初期コストが高くなることがありますが、長期的にはエネルギーコストの削減や快適性の向上につながるということは覚えておいてください。
北欧の連窓デザインを日本の家に取り入れる方法
窓の適切な設計と施工
北欧の連窓デザインを日本の家に取り入れるためには、適切な設計と施工が必要です。窓枠の取り付け方法や各部材断熱性の違いなどに注意し、家の高い断熱性能を確保しましょう。
窓を地域の気候に適応させる
日本の気候に適応させるためには、防水性や気密性が必要です。また、湿度の高い地域では、防湿性能の高い窓を選ぶことが重要です。
専門家のアドバイスを受ける
窓の選択や設置に関しては、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。特に、連窓デザインのような複雑な設計の場合、専門家の意見を参考にすることで、適切な窓を選び、正しい方法で設置することができます。
北欧の連窓デザインの学びのまとめ
北欧の窓デザイン、特に連窓デザインは、機能性と美しさを兼ね備えた素晴らしい選択肢です。高い断熱性能を持ち、自然光を取り入れることで快適な室内環境を実現します。しかし、設置には専門的な知識と技術が必要であり、コストやメンテナンスにも注意が必要です。
日本の家に北欧の連窓デザインを取り入れることで、美しい外観と快適な室内環境を実現できるでしょう。適切な設計と施工、そして専門家のアドバイスを受けることで、理想的な窓デザインを実現してください。
これから窓のデザインを選ぶ際には、ぜひ本記事を参考にしていただき、最適な窓デザインを選んでくださると私としても嬉しいですね。
北欧の高断熱な窓の仕組みのまとめ
については以下で。
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