今日はドイツから学んだ窓まわりについて
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寒冷地住宅とドレーキップ窓(内倒しと内開きができる窓タイプ)
ドイツに到着して最初に目に付いたのは窓。
ビルも共同住宅の全てと言っていいほど、ドレーキップ窓が採用されている。築年数が古いものは内倒しのみのタイプ。
私が初めてドレーキップ窓(木製サッシ)を使ったのは、18年前。
この開閉方式の窓は、サッシの中では高価な部類。
ドレーキップ窓の金具の特許をドイツが持っていることもあるが、それにしても普及率は恐るべし。ドレーキップ窓の利点を簡単に整理します。
①窓外側に機能を加えやすい。
先ず内倒しにしても内開きにしても室内側に窓が開くタイプは、窓の外面に防風用のシャッター扉が付こうが、スクリーンを下げようが、何の障害にならないということ。
②内倒し窓のの通気は人にやさしい。
内倒しした状態で外から風が侵入した場合、室内側上方に通気が持ち上げられるために、強風時などは直接人体に風が吹きつけることがない。
このことは特に寒冷地において冬期間に窓通気を行うとき効果をより発揮する。
冷気が窓に巻き込むため、体を直接冷気に晒すことを防ぐ役割を果たす。③窓換気時の防犯機能と雨対策。
日本でも昔なら、縁側などに欄間があり、夜の就寝時や外出時、窓で通気を確保しておくことができた。現在は住宅の断熱気密化の中でその機能が見られなくなっている。
その点、内倒し状態では上部が通気できる分が開くだけなので、外部から手を侵入させ窓を開けることはできない。
加えて、内倒しした状態で雨が降ろうと換気できるのである。ドレーキップ窓の問題点
①内倒し状態では、夏期など家の外が無風、微風時に通風を体に与え清涼感を得ることはむずかしい。
②内開き状態では、室内にはみ出した窓トビラが邪魔になる。
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高断熱窓の日射コントロール術
ドイツの建物はオフィス用であれ住居用であれ、窓の多くに日射をコントロールする機能がある。新しい築年数(2,30年?)であれば建築時に組み込まれているようだ。
古い住居でも外部に住人が独自に工夫を加えていることが多い。特に築年数の新しいものの断熱レベルが高いため、室内に侵入する日射熱によりヒートオーバーし室内の適温を越える。
お国の緯度により、太陽高度が低いことと超高断熱なるが故に、必要な機能とも言える。外付けブラインド
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左上写真の1階は防犯上のため、
シャッターになっています。左写真インナーバルコニーにも
ロール式のオーニングが見えます。 -
ロールスクリーン+オーニング機能
スクリーンタイプでも下ろしたスクリーン下部が開放されるので、日射を遮蔽しながら、通風を取り込むことができる。
これは中々のスグレモノ。寒冷地に欠かせない高断熱住宅。
私たちも日射を取り入れる術に加え、遮る術も学ぶべき!かと。 - やはり、オーニングが目に入るでしょ!
親方さま、こんにちは。
画像の数々、アップありがとうございます。
ドイツでは日射対策が建物的に施されていますね。
特にビルのシャッター型雨戸(?)はカッコもいいです。
ロール式のオーニングもヨーロピアンっぽくて素敵ですよね。
夏の日射は窓外で遮るのが効果的と言われますが、
まさに実践されているようで素晴らしいです。
我が家でもこの夏はオーニングと言うにはおこがましい
サンシェードを取り付けてみました。
試行錯誤を繰り返しましたが、風が吹くたびに大きく煽られるわ、
イマイチ風通しが悪いわ、却ってストレスが溜まりました(笑)。
電動オーニングのサイトも見てみましたが、うーん、高い…
マンション南側のベランダ、
そして掃きだし窓に効果的な日射対策って何かありますか?
たけさん、こんにちは。
確かに高断熱のこれからのテーマは日射対策だと思っています。
ドイツは太陽高度も低いため、庇程度では対策にはならないようです。
私自身も今年の夏実験テーマの一つだったのですが、日本にあるものは
あまりに高過ぎ!なんたって断熱サッシより高価なのは考えものでしょう。
なのでアメリカや中国等で探そうと思っています。
既に建てられた方たちのためにも是非いいものを探したいと思っています
のでもう少しお時間下さい。