あっという間に

この業界に携わってもう26年。
この業界しか知らないから、
いい歳こきながらほかの業界のことはよくわからない。
身内には「ほんとに雑学もなく一般常識もなく話題も貧困な専門バカよね」
と、決して褒められてるとは思えないことを言われ続け耐えてきた。

確かに、食べ物の名前、特に横文字系などはとんと分からず、
自分が食べる和食系、特に酒のつまみになるもの以外、
食べ物の話題なんぞにはついて行けず会話にならない。

それじゃあ、専門バカだからと
26年間携わるこの業界や家のことなら何でも知っているのか、
と言えばそうでもなし。
お客様からキッチンのことなど質問されても答えられないこともしょっちゅう。

若い頃なら、知らないことに恥ずかしさもあり多少知ったかぶりもしたことはあったけど、
今は歳のせいか、見栄をはることもなくなった。
こんなときは、「ごめんなさい!あとで調べておきますから」とか、
「ああ、そこはボクはよくわかりません。専門が違いますから」
と素直に言えるようになったように思う。

専門が違う?
それじゃあ、お前の専門は何?

と自問してしまうこともあるが、専門というより
役割でいうなら、家探し&プロデュースだと思っている。

国産建材仕様しか知らずにいた22年前、
その時出会いのあったお客様から、
床はチッカーソー、窓はトリプルガラスの木製で・・・
暖炉はスウェーデン製の○○で・・・
壁は・・・

とまったく知らない名称ばかりで、
別世界のことを要求され、一瞬パニックになった。
今ではほとんどのものがインターネットで調べられるけど、
当時は人ネットでしか調べようがなかったですからね。
人づてに調べに調べて、自分の中で要望の全体像を把握するのに
かなりの時間と労力を要した。

そんな甲斐もありお互いのイメージも一致、
家づくりのお手伝いをさせていただけることになった。

工事にかかればかかったで、現場担当者も大工も初めてものばかりで
皆がアタマを捻りながらの進行。
サッシがすべて逆さまに取り付けられていることに
施主さんが気付き教えてくれたことがあった。
さすがにこの時は、穴に入りたいくらい恥ずかしかったけど、
施主さんは、
「自分たちも一般に使われてないものを要求したんだからしょうがないですよ。
こういうトラブルがあるくらいの方が楽しいじゃないですか」なんて、
気にもせずあっけらかんと笑って許容してくれたっけ。

振り返って気付くことだけど、この施主さんとの出会いが、
さらなる断熱化や海外素材への興味の始まりだったと思う。

これまで、出逢ったたくさんの方からの一つ一つ違う要望に
少しでも広く、少しでも深く、高いレベルで応えたい!
この想いがこれまでうちの会社を支えてきたエネルギーです。

だから、
施主さんのエネルギーはそのまま私たちのエネルギーになります。
まるで吸血鬼みたいだけど、心配しないでください。
エネルギーを増すことはあっても決して奪ったりしませんから^^;

一昨日でたくさんの方に支えられて当社も19歳の誕生日。
そして、20年目という大きな節目の年を迎えました。
最近、さあ、どんな成人式を迎えようか!といろいろ考えてしまいます。

二十歳と言えば,ほんとは立派なおとなに、となるのでしょうが、
立派なおとなにはなれそうもありません。
ただ、私たちを応援してくれたたくさんのお施主様、支援し続けてくれた取引先、
ご縁をいただいた人たちすべてのご恩だけは忘れずに迎えたいと思います。

もちろん、
青年のように家づくりへの真っ直ぐなエネルギー、
これはいくつまで経っても衰えないように。

                                       -感謝ー
岩手で暖かい家を建てる高気密高断熱のハウスメーカーならこちら。

2 件のコメント

  • 19歳の誕生日おめでとうございます。
    20歳の誕生日は何かありそうですね。
    またまた,目が離せません。

  • hiroさん、そんなに期待しないでください。
    そんな大それたことなど、考えてはおりませんので(汗)
    でもやはり小さなことでもいいから、
    みんなが新しい楽しみを見つける年にしたいですよね^^

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