形なきデザイン

昨日、一つの図面があがってきた。

おっ!?この外観、いい感じじゃない。

それは斬新な窓だけど全体に馴染んでいる。
と思ったのだけど・・・、日本の断熱サッシでは難しいデザイン。
てなことで、泣く泣く規格タイプの窓に。

北欧のサッシなら可能だろうに・・・

そこで、
いくつかデザインパターンをつくっておく必要があるかも?てなことで、
今日仕事の合間にちょっとだけ遊んでみた。

コンビネーション窓の画像

9つの窓で構成された一面の窓。
中段を開閉できたら、リビング空間などのメインにどうだろうか。

コンビネーション窓②の画像

中2段を開閉にしたら、このタイプなら外周に接する
階段踊り場に使ってみたら良さそう。

とは考えてはみるのだけど、それはあくまでカタチだけのことでしかない。
この窓の内側には、ここに暮らす人がいる。
かっこいいべべだから、着心地がいいとは限らない。
仮にべべだとすれば、一年中、もしくは一生着続けることになる。

厳寒の冬に、酷暑の夏に、この窓際に立つ家族を
暮らしの内側から思い描いてみる。
すると、このままでいいの?と囁きが聴こえてくる。

いや、このままではよくないべ。
こういうフレーム割合が大きく面が広い窓になると、
通常の窓に比べ結構な断熱性能は低下するだろう。
冬に、冷気を感じるコールドドラフトは避けたい。

そう思うと、つい断熱性能U値を一旦チェックしてしまう。
低下分を補うために何通りかシュミレーションしながらスペックを変えてみる。

すると・・・

3Dの画像

通常規格タイプだとペアでいいものが、他の窓とのバランスをとるために、
この窓だけはトリプルガラスにした方が良さそう、てなことになったり。

かっこいい! でも、寒い!

じゃあ、しょうがないですからね。

とはいうものの、一般に理解されにくいことかもしれない。

見えるデザインに見えないデザイン、
仕事にも、他人に見える仕事と見えない仕事があるけれど、
いつも両面セットで持ち合わせていたいものです。

家族にやさしく添い続けられる窓であるように。

北欧のような窓で家を建てる岩手の注文住宅メーカーなら。