岩手の高断熱住宅技術は一歩ずつ進化する
ドイツの高断熱技術と窓のヒートブリッジ対策から学ぶ
冬に向けて以前得ていた資料を再度チェック。
4パターンのスペックと窓周囲のヒートブリッジ性能(ψinstall値)をチェックした後、施工部材のことと、他に確認したいこともあり工場へ。
そこで窓周りのテーピング納まりなどを打ち合わせした。
それはなぜかというと、
現在試験中である新しい窓周りの防水スペックに、
現場施工スタッフから、
手間がかかりすぎる。
そして、何より施工精度が緻密すぎる。
との意見が大きな壁となっていたからだ。
丁寧にすれば、手間はかかるのは当たり前だろ!というのは簡単だが、もしそれを解決する方法があるならそれに越したことはないわけで、その壁を崩すべくスタッフらが、
あの抵抗に、燃えましたよぉ!
発奮したらしい(笑
そのおかげもあって、一つの問題を解決できる手法を生み出せたようだ。
その技術というのは、今ならどこの住宅メーカーでもやっているだろうサッシと躯体のクリアランス(隙間)に充填している発砲ウレタン施工についてのこと。
躯体にサッシを取り付けるためには、躯体とサッシの間に少しでも隙間を設けないとサッシを入れることはできない。その隙間が狭すぎると隙間に発砲ウレタン断熱財を充填できないので、注入しやすくするために1センチ以上の隙間をとった上でウレタンを注入する。
このウレタン注入作業の結果、不安になるのが、
隙間なくウレタン断熱材が充填されてるかどうか・・・だ。
だから丁寧にやる。
だけど丁寧に作業をしたとしても見えない中のことはわからないという不安・・
もし見えなくても、施工精度ができるだけ担保される施工方法があれば安心できるだろうとスタッフは考えたらしい。
上の写真は、施工後にカットして施工断面を比較確認したもの。
左は、従来の手法で丁寧に丁寧に施工した場合の施工断面。
右が、新たな手法での施工断面。
左の従来施工法の方が、密着や発砲密度に若干ばらつきが見える。
いいんじゃない♪
すごいよ、これ! よくやったわ!
どれどれ、奥側面も見せてもらおうかな。
おお~、ますますいいじゃない!
右なんかさ、一番奥隅までウレタンがきれいに充填されてるのがわかるもの。
なんか、すごいうれしいよぉ!!
もうね、考えたら左と右の機密性能、断熱性能の差はほんの小さな差でしかないかもしれない。
けれど、私からしたらこの技術を持つことの意義は大きい。
施工時は窓周りに限らず断熱の小さな隙間をウレタン充填する場面はいくらでもある。
気密性脳 C値=1.0なら住宅全体にある小さな隙間をかき集めた総隙間面積はハガキ大だ。
この小さな技術の影響は如何ほどか、今はわからない。
けれど、いままで手の届かなったところに、手を届かせてくれたのは確かだ。
ありがとう、みんな!
さあ、今日は祝杯だ(笑
コメントを残す