岩手県滝沢市にて開催させて頂きました完成住宅の見学会に、
たくさんのご来場をありがとうございました。
短い見学時間で、スタッフから説明しきれない点も多々あったかと思います。
今後開催予定の見学会もありますので、再度ご見学頂けると、
新たな発見も含め埋め合わせできるのではないかと思います。
ご都合が合いましたらまた見学会場に足をお運び頂けたら嬉しいです。
今日は、都合により見学できなかった方や見学された方でも
おさらいの意味で、暮らしを変える窓について、
窓フェチな私からぺっこお話をさせて頂こうかと^^;

窓によって暮らし方が変わるってことについて、
世界と比べて日本の意識は低過ぎるのではないかといつも感じています。
視覚的なデザインや明るさ、通風などに配慮されるのが一般的かと思いますが、
居心地良さを優先に考える窓フェチな私のおススメ手順についてお話します。
1.窓の性能をデザインする。
私たちの場合、窓のデザインとは、先ず性能をデザインすることから始まります。
窓に求められる基本的なこととして、雨風をしのぐと言われる、
耐風圧性能・水密性能・気密性能というものがあります。
これらの性能に加え、最も重要視したいのが窓の断熱性能と防露性能です。
①窓の断熱・防露性能をデザインする。
窓の断熱・防露性能を左右するのは、大きく分けて三つ+アルファ。
「ガラスの断熱性能」、「枠と建具の断熱性能」、「ガラススペーサー」
+アルファとして、今最も意識しているのが窓の取付施工性能になります。
「ガラス性能」を決める要素
・複層ガラス(ペアガラスかトリプルガラスか)
・Low-Eガラスの有無、何層か
・複層ガラス内のエア層は、乾燥空気かアルゴンガスか、それともクリプトンガスか
・ガス層の厚さ
現在、岩手ならペアガラス+Low-E+アルゴンガスは新築では一般化しているので、
その上のトリプルガラスについてのみお話すると、
ガラスが3枚だからって、性能がいいわけじゃないのです。
同じ3枚のガラスでも、ガス層の厚さ・ガスの種類、Low-E性能の組み合わせが違えば、
ガラス性能は簡単に2倍以上違ってしまうし、
場合によっては、ペアガラスの方が断熱性能が高いというケースもあり得ます。
「枠と建具の断熱性能」と「ガラススペーサー」
現在、トリプルガラスにあっては、この二つの断熱性能が窓の防露性能、
結露を左右すると言ってもいいかもしれません。
詳しくお話すると、終われそうにないのでこの辺にして、
もし、もっと詳しく知りたい方がいらっしゃるようでしたら、スタッフにお問合せ下さい^^;

今日の見学会場となった家の窓の場合、上の写真のように窓を開けてみると、
窓枠・建具とも、厚さは82.5mmで冷蔵庫の扉より厚いかもしれません。
そして、この窓枠・建具の内部は6層構造で断熱性能を高めています。
それに加えて、私の見極めポイントとしては、
窓枠・建具の合わせ目のゴムパッキン、ガスケットと言いますが、
この数が2層か3層かは重要かと。
私なら、暮らす中で窓を開ける度に、
サッシのこの厚さが、快適さを守ってくているんだよなあ、
なんて、感謝してしまいそうです(笑
そして、窓ガラスなら・・・

窓ガラスに反射して、三重に映る照明などを見つけたら、
それはそれで、
よしよし、これぞトリプルガラスの成せる視界だべえ!
と、認識できる場面ではないかと^^
これはガス層が16㎜+16㎜なのでこのように映っていますが、
12㎜とか9㎜だったりすると、映し込みの間が狭くなり気付きにくいかもしれません。
というわけで、性能は視覚化出来にくいですけど、
自分が知っていればこのような暮らしの場面で、テンションは上がるのではないでしょうか。
少なくとも私は上がります(笑
②窓を据える位置・開閉・サイズ・色をデザインする。
窓を暮らしの中の、どこに、配置しようか、
考えるのって、ある意味、間取り以上に重要な面もあるような気がします。
ここからはイメージしやすいと思いますので写真で。

空間がどのように繋がり、その先にどんな窓の明かりを誂えたらいいか・・・

忙しい家事の中やだんらんの時間に、どんな光と視界を添えようか・・・

ふと視線を休める窓があってもいい。

わざわざ隙間を作って小さな明かりを採りこめたら、それは自然の間接照明。

朝の陽射しをストリップ階段を通して、1階キッチンダイニングスペースまで射し込む日差しは、
きっとコーヒーや食事時間を演出し、特別な時間にしてくれそうです。

活字に疲れたら、いつだって時間を止められる場所。

岩手山が臨めるなら、休日は朝も昼もお風呂三昧。
ビールを飲みながら「今日は終日ステイホーム」な日があってもいい。
こうなると、温泉に行きたいなんて気持ちはなくなるかもしれません^^;

視界の先に見えるのが、壁だけだったらどうでしょうか。
視界の先に窓があると、安心感を感じられるのは私だけでしょうか。
視界も、明るさも、風も、そして暑さ寒さの調整弁である暮らしの窓。

窓の通風に便利なドレーキップ窓の内倒しも、
写真左のような専用スクリーンがあれば、風と視界の調整が容易になり、
季節やお天気に合わせて、空を見る、雨音を聴く、風を感じる、など、
日々の暮らしに心地よさを散りばめられるとしたら・・・
暮らすことが楽しくて楽しくてしょうがないと思えるのではないでしょうか。
せっかくなら、ドレーキップ窓の持つ機能を十二分に発揮させてあげられたらいいよね、
と思うも、ドレーキップ窓自体がニッチな市場なのかドレーキップ用のスクリーンは
国内で探しても、なかなか見つけることができませんでした。
国内にないなら、施主さん用にだけでも自社で何とか作るしかないか、
そんななことで作り始めたのがドレーキップ窓用スクリーンで、
特に外部で販売するなど考えてもおりませんでした。
でも、いらっしゃるんですね、
ドレーキップ窓を採用しながら、以前の私たちと同じように、
カーテンをどうしようかと悩まれている方が。
九州からご相談のメールを頂き、
沢山はできないけど、ボクらでお役に立てることならいいんじゃない。
そんなことで注文をお受けし、窓サイズに合わせ作ってお送りしました。
そしたら嬉しいことに、そのスクリーンが据えられた窓の写真を送ってくれたのです。


「家の中のお気に入りの一つになりました。」
この一言は、スクリーンを開発し、ほとんど手作業で製作したスタッフたちにとって、
最高の励みになったのは言うまでもありません。
こちらこそ、ありがとうございました!
世界にはあるのは分かっていても、手に入れられるものと入らないものがある。
であったといしても、
私たちだけでも提供できるものを一つずつ増やしていけたら・・・
暮らしのデザインをもっとより良いものへ、
変える一助にはなるのかもしれません。
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