高断熱サッシに、窓のinstallヒートブリッジ対策を。

住宅の高断熱化に向けて、先ずは

隙間風を無くそうと住宅の高気密化が提唱された。

それでは空気が汚れるばかりでなく結露もしやすくなるというので、住宅の断熱性能を上げ、計画換気し住宅に温度差をつくらないために全館暖房が必要だとなった。

そうこれらの理由から

「高気密」「高断熱」「計画換気」「全館暖房」の四つはワンセット

でなければならなかった。

この基本セットは、35年前から変わらない。

これを進めて行くと・・・

気密いいだけじゃだめだよね、

断熱がたくさん入っていれば、いいわけじゃないよね。

計画換気されてたらそれでいいわけじゃない。

全館暖房すればいいってもんじゃないよね。

てことが、徐々に浮かび上がってくるものです。

この35年間、高気密一つにしてもどこで気密を取るのか、素材は何でどのように施工をするか、様々なところで沢山の試みがなされたように思います。
住宅の高断熱化が進み始めて数年が経つと、気密シートが数年でボロボロになるとか気密テープがすぐ剥がれるだとかの事例などが業界紙に報告されるようになったものです。

そんなニュースに右往左往させられながらも、その都度素材や施工法は進化してきたのかもしれません。

そしてさらに歩を進めると・・・
気付かないうちはいいけれど、いつか置き忘れていたものに気付く時がくるわけで・・

そんなだったの? 

これは・・・ 参ったなあ、、

と落ち込むわけ(笑

昨年末も今まで気付かなかった盲点に気付き、年明け即座に情報共有しまたしね。

そして年末年始から始まった窓周りのヒートブリッジ測定もそう。

窓周りにある線状のヒートブリッジ

なるものの熱損失量をある程度でも把握できたら・・・
との思いから始まったデータ取りも今月には一旦区切りを付けようかと思います。

線状のヒートブリッジの影響を面で把握し、その面の熱量を線に置き換え、窓の実サイズに合わせサッシのU値にプラスして窓の実U値として計算してみると・・・結構なものになってしまいました。

おれ、どこかで計算間違ってないか・・

そんなことから確認のため、窓のシュミレーションでも確認してみることに。

実測時に近い内外温度で・・・


ここで見るのは等温線。
恥ずかしながら、等温線をまじまじと観たのは今回が初めてかもしれません。

これまでこのアプリは主に枠の種類と性能、ガラスの種類と性能、ガラススペーサーの種類と性能の組み合わせを設定し、窓デザインによるサッシ性能を割り出すのに精度が高く便利なので使っていたもので、まさか、今回のように実測とのすり合わせに使うなんてことは考えもしてなかったですね。

UA値の計算では、柱・梁・階間とかヒートブリッジは面積を係数的に計算されてきたけど、この係数に窓周りのヒートブリッジは組み込まれていないと思われ、検索してみても参考になる目安など見つけられないままでいます。

窓周囲のヒートブリッジ対策は重要

けど、このヒートブリッジ対策、私的にはやる価値は大いにありそうです。
自分の実測方法と計算が正しくないかもしれないけど、違いの目安にはなるはず。

多少ズレがあったとしても、自分なりに数値化できたことで、俄然目標が見えて来たわけです。

あとは施工方法。現在の施工法だと最上位のスペック以外では問題があるので、
すべてのスペックに応用できる施工方法って何かないべか、、と考えていたら、年始の4日の朝、落ちて来ました閃きが(笑

この解決法って、前例もない、聞いたこともないし、邪道ではないのか、、

ホワイトボードにいくつかのスペックを描き出してみて、できそうだよなあ。となるも、まだ気づけないリスクがあるかもしれない。そう思うと、先ずは前もって実験棟で試してみるしかないべなあってことに。

目指すは、


緑の温度領域を外側に、黄色の温度領域をサッシ枠の中心に寄せること。

この試験の結果の判断は、早くてきっと一年後か。
やってみたらボツってことも当然あるし、やってみて軌道修正ってこともあるでしょうね。
でもいずれ、何もやらなかったら何も始まらないしね。
一勝九敗、この覚悟で行きますから。

昔、日本に一般化していなかったLow-Eガラスの複層サッシを、一般化していたアメリカから輸入して岩手の住宅に提案し始めたことがあった。ところが、「そんなものここは網走じゃないんだからそんなサッシは岩手に要らないでしょ。」と、10人中10人の同業者に言われたものです。

当然と言えば当然ですよね。
人間て、知らないものは不要と考えるものですから。

それが10年程で日本のサッシメーカーでも売り始め、今やLow-Eガラスのないサッシなんてあるの!?位の勢いになった感までになった。

ヨーロッパでは当たり前な窓周囲のヒートブリッジ対策、今の日本の普通常識なら不要なことになってしまうでしょうね。

でも20年後には・・・

窓のヒートブリッジ対策? そんなの当たり前でしょ。

てな時代になっていてくれたら嬉しいですけどね^^

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