2か月程前の年末年始にあった二つのこと。
その一つは、
室温以上に体が暖かく感じる床暖房の輻射熱?
年末にモデルハウスで打ち合わせをして1時間も経ったあたりに暑くない?と着座していた皆が感じたこと。
もう一つが、
室温と壁表面温度の逆転現象
年始のことで、断熱層内と室温はわかるけど、壁表面温度って?と確認してみたら、なんと室内外周部の壁表面温度が室温より高かったこと。
この二つはいずれ輻射熱が成せることだよね?とは想定は付くものの、これまでこの輻射熱の正体と言うか見える化しようと思ったことはなかったなあと振り返り、輻射熱を見える化できないだろうか・・と考えたわけです。
体感温度を左右する輻射熱
高断熱住宅の基本として、(体感温度とは室温+室内(窓含めた6面)表面平均温度)/2と言われています。なので、断熱性能が高くなればなるほど外気温の影響を受けにくく内壁面温度は室温に近くなる。あわよくば壁面は室温と同温になるってのが最高であり理想なのだと。ずっと、そう思い込んでいたのです。
床面から天井まで届く輻射熱

これは住宅展示場のサーモカメラ画像です。この時の床表面温度は23℃ほど。
画像真ん中にある一番大きな梁は塗り壁仕上げで、下部が温度が高く側面は上に行くにしたがって徐々に低下している様子がわかります。そして左側にあるのは吹き抜けにある木の梁で、これは色のせいか温度高めです。
ここは外周部ではないので通常室温の影響のみで良いはずなのにです。これまで壁面とか窓周囲にあるヒートブリッジとかチェックするだけでこのことにはまったく気付きませんでした。或いは、窓周囲ヒートブリッジと同じように住宅が高断熱化したから観えてきたものかもしれません。
輻射熱は家の中でどう振舞うのか
何となくですけど、白い漆喰などの塗り壁は反射拡散し、反射率の低い木材は若干高めの温度になる傾向ではないかと思われます。輻射熱と言えば、代表的なものが温水パネルヒーター、温水床暖房になるでしょうか
パネルヒーターならパネル表面は30℃台、床暖房なら20℃台後半というのが以前までの認識でしたが、今の断熱性能ならもっと低くできるようになって当たり前なのです。
肉体に影響を与える輻射熱を見える化できないのか
昔、結構遠赤外線にはまったことがあります。当時はそんなこと考えもしなかったのになぜか今回そんな思いがふつふつと沸き起こってしまったのです(笑
放射冷却がヒントに
放射冷却時の朝、トリプルガラス外側に結露や氷結する窓は一様ではありません。放射冷却の影響は半円球からの影響が最高で一部障害になるものがあると結露・氷結しない窓があります。確かに、電磁波的には距離二乗分の一で小さくなるとは言うけれど、それは点の話でそれが線となり面となれば話は別ってことなのだと考えるようになったのです。
水温から輻射熱を拾えた可能性が
体に吸収されやすいと言われる遠赤外線の正体は見たこともないけれど、水に吸収されるものなら水で比較したら輻射熱の影響を水温で確認できるのでは?てことで1月からいろいろ試したのですが、温度差は生まれず。
これでダメだったら、今冬は諦めよう!
と決めました。
というより次のアイデアはなかったので(笑
そしたら昨日の仕掛けの成果か、

なんか、基準のものより一度弱だけど水温が上がったのですよ。
1℃でもその半分でも温度が輻射熱と思える熱が拾えたらそれでいいのです。
人の体温なら36℃が37℃に1℃上がっただけで騒ぎますから(笑
というわけで小さな節目を迎えられそうです。
最後に、
どうでも良さげなサッシ下の温度測定の遊びから
ちょっと前に、自宅のカラクリ窓枠のことをお伝えしました。
何の気なしに、室温用温湿度計を冷蔵庫の上に置いていた結果が、
内部発熱の発見

緑の温度推移グラフ前半が冷蔵庫上に置いてあった時の温度推移。
2時間で3回ほど、冷蔵庫が稼働しているようです。これが良いのか悪いのかはわかりませんが。
そしてもう一つ、
暖房稼働時間の発見

地下に置かれているアメリカスタイルの全館冷暖房システムのダクト上に置かれた調査個所用温度計(オレンジ)の温度推移。これを観ると、暖房の稼働時間が分かりやすいです。一時間サイクルの暖房のようですが始めて気付いたことかな。室温を観てるばかりじゃわかりませんもの(笑
ちなみに、赤が敢えてヒートブリッジスペースとして窓下に隙間を開けた場所の温度推移になります。
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