ヨーロッパの住宅地を散策していると、あれもいい、これもいいとデザインを拾うわけだけど、時々、なぬ!?といった意表を突かれるデザインに出くわすことがある。
例えば、

この玄関のある下屋壁の仕上げデザインが視界に入った時は視線を奪われたまましばらく眺めてた。
しばらくしてこういうデザインを考える人がいるんだあ、という視点から、これってこういう仕上げができるんだあ、という風に見方が変わると、
じゃあ、どういう風なし掛けで仕上がっているんだろう?
となる。
先ずスライスレンガを水平に貼って、その間を厚塗り用漆喰で埋めるのが妥当だけれど、漆喰を先ず3,4ミリ塗っておいてからレンガを貼る手もありだよなあ。だけど・・・水平の墨付けは無くして水糸で水平とることになるか・・
てな感じで素材や施工手順を自分なりにシュミレーションしてみる。
できるかもしれない。となったら、同じ仕掛けでどんなデザインが可能なんだべか?・・
と考え始める。
水平ラインの間隔は窓の高さから導かれたと仮定して、
もしレンガの横ラインを一本省くとしたら・・・ どの線だ?
2本省くとしたら・・・ 3本省くとしたら・・・
逆にもし2本だけ残すとしたら・・・1本だけなら どこだべ?
とかね。想像してみると結構楽しめるもので(笑
例えば窓だってそう。
こんなコーナー窓にはこの写真以外には出会ったことがない。

一体型のコーナー窓なのか、現場でのかみ合わせなのかはわからない。
一体型コーナー窓だとして、当社の住宅パネルにはコーナーごとだと収まらない。
でももし収めるとしたら・・・
やったことはないけど、工場であらかじめコーナーの壁を組んでからコーナー窓を収めるなら可能かも。
作ったコーナー壁を工場から現場までの運搬はトラック1台まるごとだけど・・それでも取りあえずはできそう。
じゃあ、コーナー一体でなかったなら・・・
現場でコーナーの縫い込みをどうすべ?
とか悩んで遊ぶ。
先ほどの壁と同じようにこの形の窓デザインを、
もし格子を省いたとしたら・・・
中間の横桟を省いて格子にしたら・・・
とか、遊んでみるわけ。
そしたら、窓デザインだって壁仕上げだって何通りもできてくる。
その中から、自分の好みを絞れば・・・
世界にたった一つの、お気に入りデザインの出来上がり。
そんなことが可能なんだって、知るだけでも家づくりの可能性は拡がると思う。
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