自然素材でアースカラー仕上げの家づくり

最近、グレーの外壁色の仕上げが多くなっています。
モノトーンの配色が人気だという話もありますから最近の一つの流れなのかもしれません。

アースカラーな外壁色
写真のように白い色は石灰石の素の色合い、そしてグレー色の外壁には石灰色に黒色が混ざり合いグレーになります。このグレーの色も自然界の鉱石から採りだされる色を使いますので、自然の色合いでありアースカラーそのものと言って良いのではないかと。

黒い色を抽出する石は黒いのでしょうか。この点は私もよくわかっていませんが、もし黒い石となると、玄昌石みたいなものしか思い浮かびませんが(笑
玄昌石というと、私がこの業界に入った当時、ほとんど和風住宅だけだったのですが、その時の玄関床に標準的に使っていたものが黒い仕上がりの玄昌石というものだったのでよく覚えています。

白色でもアースカラー、グレーでもアースカラー、2色使いのアースカラーというわけです(笑

私がアースカーラーってすごい力を秘めているものだと知ったのはストックホルムの街並みからです。街に立ち並ぶ建物は一つひとつカラフルに彩られているのにも関わらず、なぜか違和感なく空間に溶け込んでいる。それは基本アースカラー使われていることを教えられた時です。

多彩な色同士が混在しても視界に溶け込んでしまうのがアースカラーの魅力なのだと。

いろんな色の花が咲き乱れる畑のようだったり、いろんな色が混じり合う紅葉だったりも目に馴染むのと同じなのかもしれません。

北欧の住宅でアースカラーが外壁色として好まれる理由は、以下の点にあるようです。
これは日本人の感覚に近いのではないかと思います。

自然との調和

北欧の人々は自然を深く尊重し、その一部として生活しているという意識が強いです。そのため、自然環境に溶け込むような色合いを好む傾向にある。アースカラーは周囲の自然環境と調和しやすく、森林や岩、土など、北欧の豊かな自然風景と一体化する家を創り出してくれるから。

落ち着いた雰囲気の創出

アースカラーは目に優しく、落ち着いた雰囲気を演出します。北欧では、家はリラックスできる安らぎの場であるべきだという考えが根強く、外壁色にもその哲学が反映されています。アースカラーは心を落ち着け、ストレスを軽減する効果があると言われています。

伝統と現代の融合

北欧の建築には、伝統的な要素と現代的なデザインが融合したスタイルが見られます。アースカラーは、この両方の要素を上手く組み合わせることができる色なのだとのこと。伝統的な素材や色合いを取り入れつつ、現代的なデザインや機能性を追求し、古さと新しさを融合したライフスタイルは北欧ならではかもいれません。

光の変化を楽しむ

北欧特有の変わりやすい天候や、夏は長時間日照がある一方で冬は日照時間が極端に短いという環境下では、アースカラーの外壁は光の変化によってさまざまな表情を見せます。自然光の下で色が変わり、時間や季節によって異なる美しさを楽しむことができるのです。

汚れが目立ちにくい

アースカラーは汚れが目立ちにくいという実用的な理由もあります。北欧の厳しい気候条件下では、外壁が雨や雪、風にさらされることが多く、アースカラーはこれらの自然の影響を受けても美観を保ちやすい色というわけです。

サステナビリティへの配慮

北欧では環境への配慮と持続可能性が重要な価値観として根付いていて、アースカラーは、自然から与えられた色であり、環境に対する敬意を表すと同時に、エコフレンドリーな建材や塗料とも相性が良いため、サステナブルな住宅に適しているのです。

これらの理由から、北欧の住宅ではアースカラーが好まれるようですが、この感覚は日本人の持つ価値観に大きく重なると思うのは私だけでしょうか。

自然に馴染み、街に溶け込み、人の目にやさしいアースカラーな家づくりを、
ちょっとだけ意識してみるのもいいかもしれませんよ。

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