過去の北欧住宅の現場から

10年ちょっと前の画像をインスタに載せたものを再度ここに。
過去ライブドアブログ時代も紹介しているのですけどね(笑

フィンランドの住宅の断熱の厚さやその構造には何度も驚かされていますが、最初の発見がこの時です。


そこには私の知らない世界があったのですから。
断熱材をサンドイッチした壁パネル。それもコンクリートで断熱材挟み込んだ壁パネルです。さすが北欧フィンランドだと感心させられたのです。

断熱材を挟み込んだ壁パネルを最初に観たのはアメリカでした。OSB合板で断熱材を接着材で挟み込んだ壁パネルだけど、壁パネル内にはなんと柱はない。断熱材とOSB合板の圧密強度で壁としての強度を保つ仕掛けらしいそのパネルを見た時、当時の無知な私は何を思ったか。

 柱を無くしても強度が保てるなら柱分のコストが下がるのかあ。

でした(笑

今なら、木部のヒートブリッジを少なくするためだと理解できるけど・・当時はそんなおバカでした。

その後見学することになったカナダのパネル工場で観たヒートブリッジ対策された壁パネルは、

柱をOSB面に直角に建てるのではなく、2×6の厚さの壁に2×4材を面材に平付けすることで木部が断熱材で絶縁され木部が内外で繋がらない仕組みのパネル構造でしたね。この時です、柱や構造部がヒートブリッジになると知ったのは。

世界はヒートブリッジ対策された構造を常に考えているのだと。

ただ田舎の弱小会社がそんな大それたパネルを作れる力などないわけで、それを解決するための断熱手法として外張り断熱が必要だとなったわけだけど・・まあその話は置いといて。。

断熱のサンドイッチ手法は木工系だけだと思っていたら、
フィンランドではコンクリート系でもサンドイッチパネルにしているわけです。

北欧の工事現場 (2)
これですもんね。
私は構造部のヒートブリッジ問題がここまで重要視された時代を過去の日本では記憶にないです。だから日本でサンドイッチパネルなど生まれたことはないのでしょうけど・・

そして、壁には既に断熱材が入っているはずなのに・・

北欧の工事現場 (3)
この断熱材の量。

量からして、再度現場にて壁に付加する断熱分ではないかと推察。

片面に付加断熱したとしても断熱厚は最低でも20センチ以上。もし両面付加となれば・・
ご想像におまかせです(笑

そのほか、

北欧の工事現場 (4)
アメリカの工場で見まくった屋根トラスまで現場にあって、屋根トラスはもうアメリカだけのものではないんだと認識させられたのはこの時です。

日本でも屋根トラスを作ってますけど住宅にはほとんど使われず、大きな空間を取りたい牛舎や倉庫の屋根などに使われているようです。ちなみに当社では屋根トラス生産を検討するための前段階として一日フレーミングでの作業効率を確認のため、一度だけスタッフの自宅建築時に屋根トラスを採用したことがあります。

その結果、日本の狭い住宅地事情では大きなトラスは取り回しができないよね。

ということに。

できない理由を考えるより、どうやったらできるかを考え先ずは試してみてからの猪突猛進型(笑
こんなことをこれまで何回繰り返してきたんだか。

結果、できないことが多いんだけど、言えることは一つ。
チャレンジしている時のあのドキドキ感は癖になるってことかな(笑

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