トリプルガラス面が室内に与える輻射熱影響について

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朝はザーザー雨だった今日日中の最高気温21℃。めっきり涼しくなりましたよね。先日スタッフ4人でヨットに向かう朝なんかはTシャツの上にトレーナー羽織ってちょうど良い加減でしたから(笑

そこで今日は夏の気付きの一つ、トリプルガラス面から室内が受ける輻射熱を拾ってあったのでそのことについてを。

3層ガラス面面からの輻射熱

窓の日射遮蔽対策は窓の省エネの基本の基本です。トリプルガラスでそのうちの2枚のガラスがLow-Eガラスであっても、ガラスをすり抜けた日射に照らされた床面温度は37、8度に達します。これでクーラーの効きは充分よくなるのですが、ここで遊び心が疼き確認してみたくなったのが窓ガラス面からの輻射熱です。

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輻射熱を拾ってみたのが、フォールディングドアのあるこの窓面です。実は写真が見つからずこの写真を代用しましたが、左側上部はレジャーマットを当てていたので上部50㎝程は遮蔽なしだったとして見て下さい。

以下のように、日射遮蔽していない右窓中央部前面に陽射しが当たらないよう70cmほど離して椅子を置きその上に温度計を置きます。

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温度計での計測してはみたものの、サーモカメラで撮ってみると、ずっとわかりやすいのでそれを観てください。

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窓ガラスに向いている座面角の温度は、28.4℃、座面最高温度は、29.5℃。

もう一つ日射遮蔽している左側窓ガラス2枚の前面に置いた椅子はどうでしょうか。

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座面角の温度は、27.6℃。座面最高温度は28.9℃。
日射遮蔽していない座面との温度差は、0.8℃。

ちなみにこの時の室温は、25.5℃。

この座面の温度分布を観ると、二つのことがわかります。

➀画像下手前温度が高いのでフォールディングドア右側の日射遮蔽のない窓ガラスから熱輻射の影響を受けている。

➁座面上部全体が熱せられていることから、上部日射遮蔽のないガラス面からの輻射熱の影響もある。

日射が直接入らずとも、トリプルガラス2Low-Eクリプトンガスの性能をもってしてもこれだけの輻射熱影響があるのです。

日射遮蔽はこれからのテーマ。
軒の出や窓上の庇のように固定された日射遮蔽手法を私たちも採用することが多くなっています。軒の出を日除けに適したサイズにすれば、天空光採光率は4割から5割程度低下してしまいます。個人的に家中明るく暮らしたい派の私のような人間は、どうしても家内の明るさを低下しないようにと考えると窓の横幅を広げるか、別方向からの採光をと考えたくなるわけです。でもそれも、耐震等併せて考慮すると限界があったりもします。

そこで、必要な時に使える日除けスクリーンの効果検証や独自開発も試みたりしていますが、それらも今のところ一長一短で、これだ!というものが正直見えていません。

これだ!が見つからないにしてもこういう時代ですから、日射遮蔽手法の選択肢を整理しておかないといけませんね。

以上、輻射熱視点の窓が与える室内への影響についてでした。

ここからは、どうでも良さげな最近のぼやきを(笑

 

 

そして最後に、今日の真っ赤だった夕焼けを。

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ここまで真っ赤なのはそうそう見れるものではないのではないかと。