今日は、久しぶりにちょっとマニアックな窓のお話をしようかと。

これは当社のショールームに展示している北欧窓の断面サンプル。
寒冷地ではおなじみな樹脂サッシ。
左がトリプルガラスに右がペアガラス。
一般の方は、ガラスが2枚か3枚か・・・を見て終わることが多い。
私ならむしろフレーム(枠)を中心に観る。
ガラスの断熱性能は、ペアガラスで、U値1.1
トリプルガラスで、U値0.6か0.5と決まっているようなものだから。
あとはフレームとスペーサーで最終性能が決まる。
ペアガラスにはペアガラスに見合ったフレームを、
トリプルガラスにはそれに見合ったフレームを選びたいわけ。
だから、写真のものはそれぞれに私が選んだ組み合わせのサンプル。
よく観ていただくとわかると思う。
先ず、ペアガラス用とトリプルガラス用の枠は厚みが違う。
そして樹脂に挟まれた空隙層の数が違う。
そして最終調整としてスペーサーを検討し、性能のバランスを整える。
バランスと言えば整えるのは性能だけではない。
もちろん、性能とコストのバランスだって。
コストパフォーマンスを最大限にしたいですからね。
風を入れたり遮ったり、明かりを採り入れたり遮ったり、熱だってそう。
窓は私たちが快適に過ごし続けるための大切な機能を受け持つ。
素敵な窓デザインというだけなら意味がない。
結露のない冬の窓からのきれいな眺めも、騒音を感じさせない静かな空間も、
窓の性能、この窓の断面構造にかかっている。
雪景色を見ようと窓際に立つ。
普通の窓ならガラスの冷えを肌に感じるはず。
なのに、その家はガラスの冷えさえ感じない。
そのことに気付かず気持ち良さそうに景色を眺めている人がいる。
そんなシーンを私はよく想い描く。
けど、性能に気付いてくれなくたってそれでいい。
お気に入りの空間を楽しむために、やはり窓はとっても大切なもの。
だから窓はぞんざいにはしたくない。
眺めるだけの素敵な家なら、性能はそれほどに必要ないかもしれない。
だけど素敵な暮らしを味わい続けたいなら、性能は必要。
というのが私の考え方。
だから、家をお考えの方には窓の断面に限らず、
壁断面や裏に隠れた暮らしを支えてくれるものたちに
目を向けて観てほしい。
きっと、頼もしさを感じるはずですから。
もし、私のカットサンプルが見たい!というような・・
奇特な方がいらっしゃったらいつでも言ってください。
腹が黒いか白いか、わかると思いますので(笑
・・・・
見たことないけど・・・ ドス黒かったらどうしよ。。
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