久しぶりに今日は窓周囲ヒートブリッジ対策比較ボックスの報告をします。
高断熱住宅の窓周囲一般施工のヒートブリッジ影響は今時期どうなる?
先ず、ヒートブリッジ対策比較ボックスの一般施工の未対策サンプルから。
サッシ枠周囲の窓枠側面の状況
一般施工窓枠左側面の石膏ボード表面を。
結露の影響で黒ずんでいる範囲が以前は下部だけだったものが上部へと格段に拡がりを見せているのがわかります。そしてビスがヒートブリッジとなりビスに結露した水分が周囲に滲んだ形跡も観て取れますね。
それに、上部左のこの濡れ。
なぜこうなるか・・今は理解できていません。
それでは反対側の右側面も観てましょう。
左側面は石膏ボードを貼ったのが古く、この右側面は3か月ほど後だったかと。
そのせいか結露による石膏ボード表面への影響は左側面程酷くはありません。しかし、石膏ボード右端から3㎝程の所に縦に滲みの境界線が見えているのですが、注意して観てもらえればと。
そして、
これらの
窓周囲のヒートブリッジで冷やされた側面側から冷やされるサッシはどうなるか?
というと、
サッシ枠はその外側周囲から冷やされ、それがガラスまでも冷やし結露になっている状況がわかります。
一番冷えているヒートブリッジである窓周囲 → サッシ枠 → トリプルガラス
の順で冷えが伝導しているわけです。
窓周囲ヒートブリッジ対策施工されたトリプルガラス
当社が特許取得したヒートブリッジ対策施工された場合のトリプルガラス面
サッシ周囲もサッシ枠にも結露は確認できません。冷えの発生源であるヒートブリッジを無くしたのでその結果同じ断熱性能のトリプルガラスにも関わらず結露は起きていないのです。
窓周囲のヒートブリッジに気付いた当初、こんなに窓周囲を冷やしてしまうψinnstallという奴はどれ程の熱損失なのか?というものでした。なのでどうしても既存の施工でのψinstallを数値化しなければならないと思ったわけです。数値化でき対策施工した場合の熱量的効果も概ね把握できた。
私の中ではここまでで窓のψinstall案件は終了のつもりだった所に、営業さんたちからそんな数値で言われてもわからないし、一般の方にも伝わらない。何か簡単な体感しやすいものを作って欲しいとなって思い付いたのが比較ボックス。
ほら、簡単に放射温度計で温度差も明確にわかる。
はい、これで私の役目は終わり。
のはずだったのに・・ なぜか以前から疑問に思っていた石膏ボードの吸湿放湿性をこの結露で確認できるのでは?と思い、2,3日確認して終わりにすんべ。程度の話のはずだったのが・・・
ここまでハマるとは思ってもいませんでしたよ(笑
興味は結露に移ってしまい、なぜ?どのように?どんな条件で冷えと湿気はどのように顕れるのか。
それを知らずに、窓周囲は語れないと思えるほどに膨らんでしまったのです。
今、この窓周囲ヒートブリッジ問題は、
大きな内外温度差から起こる冬型結露リスクより、高断熱化で絶対湿度の高い夏型結露リスクの方が高いのでは?と思うようになった。それも目に見えない形で窓周囲内部で起こり得るかもしれない。
としたら・・
そのリスクを非破壊で知ること予測することができたら、、
もしそれを簡易に対策することができるとしたら、、
なんてなドツボに嵌ってしまったわけですよ(笑
なぜ?なぜ?どうして?と連呼する小さなやんちゃっ子みたいに。
いつも楽しく拝見しています。マニアックな結露観察伝記の継続を楽しみにしています。
報告です。我が家は今年6月から天井裏(屋根裏)にも温湿度計を設置(グラスウール天端より30cm上部)してモニタリングを始めました。
500mm厚のグラスウールのため、天井裏の専用の板囲いが高く設置するのに難儀しました。
6/10~6/17昼までの天井裏温度 最高46.8℃、最低19.6℃です。
当たり前ですが、日中高温となっても翌日朝方はほぼ外気温と同じ温度まで下がっています。変化の度は日の出と同時に上昇し、14~15時がピークで、その後下降していきます。
左側面石膏ボードはそろそろ外してみようかと考えています。
それにしても、さすがです!
屋根裏温度は最高時で室内側との温度差20℃前後ということになるでしょうか。
貴重なご報告をありがとうございます。またの情報をお待ちしています。