北海道住宅新聞に「住宅価格が前年比で全国平均200万円、北海道では150万円上昇との記事が。
そんなに上がったの?との自分の認識との違いに驚きと不安が入り混じってしまいました。

昨年のからのことを振り返ってみると・・
住宅価格上昇の主な要因
当社も当然上昇しているわけですが、住宅価格が上昇する要因は・・・
建築資材の高騰
ここ数年で建築資材の価格が大幅に上昇しています。一時期ほどではないにしても昨年も各資材メーカー値上げしています。2024年問題等もあり物流コストがアップしたことなどで以下の資材が値上がりしました。
木材(構造材・合板)
ウッドショックの影響は一時落ち着きましたが、ウッドショック前より高めで推移
鉄鋼製品(H鋼、鉄筋)
原材料価格の上昇に加え、円安の影響は大きい
断熱材(グラスウール・ウレタンフォーム)
原油価格高騰により値上げ
原材料の値上げに、円安、原油高騰、トリプル要因です。
人件費の上昇
2024年問題で運送、建設業で人件費の上昇。そこに少子高齢化により職人の確保が難しくなっていること。
ということは、賃金を上げなければ人材を確保できないため、施工費が上昇し、住宅価格に反映されてしまうという結果になったのではないかと思われます。
北海道の住宅価格上昇が全国平均より小さい理由
全国平均で200万円の上昇に対し、北海道は150万円の上昇にとどまりました。
この背景は、岩手も北海道も同じようなものかもしれませんが、当社の場合北海道までも上昇していません。
大手ハウスメーカーより地場工務店の比率が高い
北海道とか岩手は、地場の工務店が多くの住宅を建築していますからね。
大手ハウスメーカーは全国的な価格調整を行うため、資材高騰の影響を受けやすいですが、地場工務店は柔軟な仕入れと施工方法でコストを抑える努力をしています。
例えば、以下のようなこととか。
ビス一つ、ちょっとしたことだけど、その違いで精度が上がり施工手間が減るならコストタウンになる。こういうメーカーは大事にしたい pic.twitter.com/WQaJoDOcU4
— oyakata (@ooyakata11) February 1, 2025
見た目ではよくわからない。ちょっとした工夫が施されただけなのですが、私的には凄い嬉しいものでした。
私たち岩手の地場工務店が材料を減らさずスペックダウンせず、住宅資材費上昇に抗うには、如何に施工を効率化し施工に関わる人件費を抑えるか、しかありません。自社工場でやった方が良いものは工場で施工し現場での作業をできるだけ減らすとかです。
そのほか、これまで工場の端材利用が課題だったのですが、端材の再生にチャレンジしてみようと思います。捨てる費用をかけるくらいなら、端材を活かす費用にしたいですからね。
住宅需要の違い
首都圏とか大都市圏はマンション価格が急騰しているため、一戸建て住宅の価格も押し上げられてしまいます。平均1億円を超えたとかでニュースでも取り上げてましたよね。しかし、北海道や岩手では急激な価格高騰にはなりにくいという側面があるように感じます。
これから家を建てる方の防衛策
住宅価格の上昇が続く中で、これから家を建てる方はどのような点を大事にすべきでしょうか。
早めの計画が重要
資材価格や人件費の上昇は今後も続く可能性があります。住宅を建てることを検討している方は、早めに計画を立てることで余計なコスト増を避けられるでしょう。もし、建築時期が1年後以降だとしても、早めに業者決定し、設計内容を決めてあれば、モノによっては値上げ前に購入しストックしておくことで上昇を抑えることもできるかもしれませんので。
補助金や減税制度を活用
最近は、省エネ住宅への補助金や住宅ローン減税などの制度が充実しています。高い性能の高断熱・高気密住宅には多くの補助が適用される傾向にありますので積極的に活用すると良いと思います。但し、補助金で資金が増えると考えるのは注意が必要です。家づくりが補助金目的になってしまい、本来自分が建てるべき家の方向性がブレてしまう事例も見受けられます。自分の考えに沿った補助金制度の利用が望ましい形ではないかと思います。
断熱性能と光熱費を考えた快適な家づくりを
住宅価格が上がっても、電力・原油の上昇を考えると、暖房費・冷房費を抑えられる家を建てれば長期的に経済的なはずです。断熱性能の基準としてUA値があります。このUA値に拘る余り窓を小さくしたり減らしたりするのはお勧めしません。
例え、UA値が下がったとしても、冬の日射を採り入れる南面の窓を大きくすることの方が暖房費を減らすことができるのです。
断熱性 ⇒ 日射取得 ⇒ 蓄熱
を重視してみてください。
最後に、未だ具体的に計画できないでいる妄想と今日の不思議な住宅展示場の温度紹介します。
高断熱住宅のための窓への妄想
10年程経つから最新でもないけどサッシ枠見付を大きくして建具枠を無くした?隠した?このサッシ、僕的には現在考え得るサッシ枠の理想系。なのに未だに条件整わず採用出来ないでいる。せめて動画でモチベupを笑 pic.twitter.com/8V4ZOUp9pq
— oyakata (@ooyakata11) February 1, 2025
岩手県滝沢市の住宅展示場の断熱層各部温湿度から

先日お伝えしたように、床暖房の輻射熱で壁表面温度が室温より高くなることもあります。ここまでは良かったのですが・・室温より壁表面が低いの良いとして、壁裏側より低いこともあるって・・意味不明ですよね。
計測誤差かもしれません。
でもこういうのがあるから、楽しいとも言えますけどね。
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