クワトロガラスにも対応できるサッシの仕組みが凄い!

サッシ断熱性能拡張性のしくみ1の画像

今日は、先日の水抜き穴と同じく誰も気にしないような超マニアックな話を一つ(笑

サッシ断熱性能拡張性のしくみ1の画像
サッシには、サッシ枠にガラスを納めたあと、ガラスを押さえ込む縁部材があります。写真の〇で囲んでいる部材、これを私たちは押縁と呼んでいますが。

この押縁が凄いのですよ。

写真のガラスはトリプルガラスで複層ガラス厚42mm、
このサッシ枠にもしペアガラス厚22mmを嵌めるなら、押縁厚サイズを+20mmのものにすればいい。
その逆、ペアからトリプルガラスに変えることもできるわけです。

この可変性というか拡張性と言ったらいいのか、この仕組みを知った時はもう脱帽!でペアガラスであれトリプルガラスであれ、複層ガラスの厚さ2mm単位で対応できるのですから。

複層ガラス厚52mmまで対応できるとして、

①トリプルガラスならアルゴンガス層20mmにも対応できる。

 ※現在日本では特別なものを除き16mmまでが限度ではないかと。

②アルゴンガス層12mmのクワトロ(4層)ガラスまでは対応できる。

将来、複層ガラス内のアルゴンガス等抜け切ったとして断熱性復元のためにガラス交換する位なら、サッシの断熱性能をアップグレードしてしまう手はある。将来に向けてもそういう選択肢を持たせてくれる仕組みとなっているというわけです。

これを知った時は嬉しかったですね。
というのも10数年前、ドイツサッシを採用しながらガラスはぺガラスを採用(特にカラーサッシの場合)した方もいらっしゃるので、その方々の将来にガラス交換だけでトリプルに変えられる可能性が出来たわけですから。嬉しくないはすがありませんので。

この押縁を外すと・・

サッシ断熱性能拡張性のしくみ2の画像
四方の押縁を外すとガラスエッジがむき出しになり、簡単にガラスを入れ替えることができるのです。

その前に、コン、コンと2ステップで建具枠を外してからになりますけどね。
交換作業も至ってシンプルにできるような金具の仕組みになってるのもこれまた凄いのですけど。

もちろん、ガラス交換時までにそれ相応サイズの押縁を取り寄せしておく必要はありますが(笑

日本も将来、ヨーロッパのようにクワトロガラスが登場するかもしれませんし、ヨーロッパでは珍しくもなくなってきた20mmアルゴン層だって普通に扱われる時代がやってくるかもしれませんしね。ただ本音を言えば現状を観る限りこの先20年くらいは難しいかもしれませんが、いつだって可能性だけはあるはずなので期待だけはしたいところです。

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4件のコメント

クワトロになれば開口部と考えにくい断熱材と同視できるのでは?
景色の良い立地ならば、特大のクワトロガラス(壁)を採用してみるか?と考えてしまいます。

はい、断熱相当になると思われます。
特大のガラス壁、それいいですね。

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