最近、地震やら停電などのニュースに、大震災からもうすぐ10年かあ、、
今一度、備えを整理しておかないと。と思った次第です。
そこで今日は、
岩手なら特に必要ではないかと思う高断熱住宅だからできる防災についてぺっこ。
盛岡で氷点下のある日、建替え予定の家があり、解体前前のチェックと業者との打合せで家の中に入りました。家族は既に仮住まいへ引っ越されて誰もいない家は底冷えするほど冷え切っています。しばらくその家の中にいると寒くて寒くて体をゆすっても温まらずもう耐えられません。
暖房機もありません。
ちなみに、
建替える前の結露はこんな感じ。
無人の空家に入る場面なんて、一般の方にはないことかもしれませんので、
氷点下の中、
停電している冷え切った自宅なら、まずどんな行動をとるでしょうか?
そして、次にどんな方法をとりますか?
夜になりさらに冷え込んできたらどうしますか?
たまにはそんなことを考えてみるのも良いかもしれません。
もし岩手の冬に暖房が途絶えたとしたら・・・
私は解体前の家で、待ち人が来るまで最初にとった行動は、陽射しの入る縁側に行くことでした。
そこで、陽射し+体揺すりながら考えてしまいました。
もしここで・・・
このまま夜、もしくは数日間を耐え忍ばなければならないとしたら・・・
自分なら、どうするだろう?って。
解体前の家です。
寒さを凌ぐために使えるものがあるとしたら・・・
周囲を見渡して使えると思うものとして候補となったのは、
畳、障子、襖、戸棚の建具、
畳16枚、障子畳サイズ4枚、襖7枚はある。
横に寝て最小スペースにと考えると、5面か。
畳15枚、障子3枚、襖5枚で、障子と襖は畳の間に挟み込めばいいか。
残りの建具はツッパリに、戸棚の建具でスペース調整か・・・
てなことをシュミレーションしてみました。
実際これで凌げるかどうかはわかりません。
試してみるつもりもありません(笑
でもこれでダメなら・・・
玄関土間で障子で火を焚くしかないかなと^^;
もしこれが住んでいる自宅が停電中なら、
先ずはクローゼットから可能な限り着衣で防御を考えるでしょうね。
その後、反射式石油ストーブとかガスコンロで暖を採るとかで凌ごうとするのかもしれません。
でもこれがもし住宅の断熱が良かったら・・・同じような行動をとるでしょうか。
外気は氷点下で、停電で暖房できなくても家の室温が、
もし盛岡の4月のように8℃だったら・・・
または盛岡の5月のような14℃だったら・・・
もしくは盛岡の6月の平均気温18℃になるなら・・・
なんて考えたことはあるしょうか?
・・・
普通、ありませんよね^^;
でもこういうことが可能になるのです。
それが人体や家事家電などからの生活熱+日射熱、家の断熱性能でその熱を保つことでできる自然温度差というものです。
カセットコンロでも岩手の寒さを凌げる高断熱性能の家
家の断熱性能が低ければ、生活熱や日射熱なんてのも直ぐ逃げてしまい、取るに足らない小さなものでしかなく、その恩恵など感じる場面すらないかもしれません。でもその小さな熱も、断熱という優れた防寒着を最初に家に着せてしまえば、小さな熱も大きな存在として実感できるわけです。
停電なら生活熱は多少低くなるでしょうが、もし自然温度差が14℃なら・・・
カセットコンロのボンベが4本もあれば、家全体を一日暖めることもできます。
もし、3日間の停電に備えるなら12本のボンベがあればいいのです。
何なら24本あったっていい、

温暖な季節になったらバーベキューに使えば無駄にすることもない。
これで冬の停電への備えはOKです。
防災への備えというと、食料の備蓄とか機器的なものをイメージするかもしれませんが、
高断熱住宅も重要な備えの一つなのです。
ですが、
私のように家中暖かい家に長く住んでいると、冬でも心地いい冷たさを探すのがクセになります。
だからベッドに寝ててもソファに寝落ちても、一つ所でじっと寝てられず凄く寝相は悪いようです^^;
こうして考えると、同じ岩手の冬なのに断熱の違いによって求めるものは真逆、
寒い家なら、人は家の中に暖を求め、
暖かい家なら、心地いい冷たさを求める、
そういうものなのかもしれません。
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この冬、リビングの暖房を切ってみました。外気がマイナス10度以下になっても部屋の温度は10度前後でした。日中は晴れの日なら暑いくらいです。曇りや雪の日はエアコンをつけました。日中の温度がどうであろうがエアコンをつけようがつけまいが、朝の室温はほぼ変わらないので、それが我が家の「家の温度」なのでしょう。
今の大共の家ならば、何もしなくても15度、いや20度近くまで行くのかもしれません。
カセットボンベなしでも真冬の停電でもなんとかしのげるような気がします。
HIさん、ごめんなさい!コメント欄をチェックしておりませんでした。。
いろいろ試していただき、そして詳しい報告をありがとうございました。
岩手で‐10℃の中、暮らしている状況で暖房を切るなんてチャレンジ、
そう簡単にできることではありませんよね。
私でも家族の批判を恐れてできておりませんでしたので(笑
とても貴重な情報でした。参考にさせて頂きます。