岩手の高断熱住宅は窓周囲の断熱も耐久性も最強にしたい。

今日は、断熱レベルがHEAT20 G3施工中の現場へ
現在、外部は下地用外壁板施工、内部は床暖房下地等の施工中でしたが、私が観るのはもっぱら断熱と耐久性を左右する外部の独自施工の納まりかな。

断熱等級7 HEAT20 G3の岩手の住宅

窓周囲の2次防水層

岩手の高断熱窓には2次防水層を

窓下の黒いシートで巻き込んでいる部分が2次防水層です。外側の1次防水層が経年で劣化することで一次防水層から万一雨水が差し込んだ場合、ここが水抜き層としても機能します。そのためにこの黒いシート上に水抜き層となる通気スペースの確保はこのあとの工程で施工されることになります。

元々充填断熱だった頃に室内の湿気を排出するための通気層でしたが、その外壁通気層も外張り断熱が施されるようになった現在では2次防水としての役目が大きいのではないかと。個人的には考えています。

サッシにも2次防水雨水排出口がある

サッシにも一次防水から雨が侵入した場合に備えて水抜きの経路が備わっているのをご存じでしょうか?
例えば写真のFIX窓。この樹脂枠とガラスの接点となる部分にゴム素材のガスケットというものがあり、通常ここでサッシ内への雨水の侵入を防ぎます。これが一次防水にあたります。

1次防水ガスケットの防水力はやがて衰える

経年等でそのガスケットの弾性が衰え、もし雨水がサッシ枠の中に侵入したとしても侵入した雨水は排出される構造になっています。それが写真中でサッシ下枠の白い保護シートが切れて水抜き穴に取り付けされたキャップが3カ所見えます。これが排出穴のある場所です。

国産サッシだと水抜き穴のみだったりしますが、当社のサッシでは水抜き穴にキャップが付きます(笑

サッシ構造をヒントに窓にも2次防水施工

サッシを見て、思ったわけです。
サッシは外部に露出してるから排出機能がなかったとしてもガラスを外してガスケットを新しいものに交換することができる。なのに2次防水と排出機能を持たせている。ならば窓周囲にだって同じような機能を持たせるのは当然ではないかと考えるようになり、見えなくなる部分だからこそ尚更必要だべとの考えに至ったのです。

サッシ交換を容易にする2次防水

これで40年ごとには窓交換するだろうと考えるドイツの住宅のように、窓周囲のダメージを最小にし簡単に窓交換できる素地はできたのではないかと思っています。

これが私たちが考える今のベストです。
もっといい素材や方法が見つかったらすぐ変更しそうですけど(笑

この窓周囲の2次防水施工へのきっかけをくれたのは窓周囲にあったヒートブリッジでした。

そんなわけでそれ関連のリンク集を、自分のためにも以下にまとめてみました。
興味があればチェックしてみてください。

岩手の高断熱住宅のための窓周囲のヒートブリッジ関連リンク集

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窓周囲のh-トブリッジ熱損失量測定の可能性を探り始めることに。

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21年1月8日 ヒートブリッジ測定試行初期

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記事中に窓周囲のヒートブリッジが如何に冷えているかの説明画像

サッシの断熱性能Uwより窓の据付け断熱性能Uwinstalledが重要

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住宅の気密性能C値より重要な窓周囲のヒートブリッジ対策

窓周囲のヒートブリッジ対策の有無で熱損失量はC値1.0に相当

サッシの栄養分を損なわないための、窓の調理法

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岩手のこれまでの断熱向上経緯と窓周囲のヒートブリッジ対策までのまとめ

断熱住宅:窓のコールドドラフト速度って。

高断熱住宅の窓周囲にあるヒートブリッジをコールドドラフト速度差で観る

サッシ施工後の窓の断熱性能ランキングがあっても・・

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