今冬のテーマは対流。悲しいかなおもちゃレベルから先へ殆ど進んでいない。
時間がないという言い訳もあるけど、勢いをつけるほどのヒントが見つかっていないというのが正直なところかと。
そんなこともあり今日ついでに、当社住宅展示場の窓回りにある対流、コールドドラフトの速度を測ってみた。
コールドドラフトって何?という方は、
コトバンク:コールドドラフト現象とは をチェック。
先ず、
◆日中陽射しがあったので南側を避け北側の窓を測定。
◆測定時の内外温度は、屋外2℃、屋内23℃で温度差21℃。
◆窓ははドイツ製サッシ6層、3ガスケット、トリプルガラス2Low-E、クリプトンガス。
◆窓のヒートブリッジ対策は、5段階で言えば下から2レベル?
という条件で。
窓ガラス中央部のコールドドラフト速度

コールドドラフト速度: 0.02 m/s
測定値は動くのでほぼ中央値で。
さすが、トリプルガラス&クリプトンガスと言ったところか。
窓ガラス端でガラススペーサー部のコールドドラフト速度

コールドドラフト速度: 0.06 m/s
やはり断熱性能がガラスより劣るヒートブリッジとなるガラススペーサー部ということかな。
窓の取り付け部のコールドドラフト速度

コールドドラフト速度: 0.15 m/s
さすが、窓周囲のヒートブリッジというところかと。
私が重要視する窓周囲のヒートブリッジについては以下をチェック。
岩手の高断熱住宅に欠かせない、窓のヒートブリッジ対策
ちなみに20年以上前に当社事務所に設置された
国産樹脂ペアガラス窓のコールドドラフト速度は、

コールドドラフト速度: 0.24 m/s
なんかこうしてみると、それぞれ断熱性能に素直なデータで気持ち良い位かもしれません。
単純に言えば、窓にある断熱性能が低いところがコールドドラフトの速度は速い。その部分の表面温度は増々冷え下方向はもっと冷えることになるというわけ。
窓の断熱性能って、特にトリプルガラスの高断熱と言われるサッシにあっては、
断熱性能が高い順に以下になる。
①ガラス ②サッシ枠 ③ガラススペーサー ④サッシの取り付け部
③と④は、線状の熱損失として捉えられるが、この影響はサッシの断熱性能が高くなればなるほど無視できなくなる。性能にもよるがサッシの性能が半分になる?なんてことも起こり得る。
住宅をより高断熱化に向けて断熱性能を上げたいとなると、窓の高断熱化は避けて通れない。
そこで、サッシの、もしくはサッシを取り付けた後でもサッシの断熱性を損なわない、むしろサッシ性能を生かす施工法が必要になったわけだけど、、
さあ、やっと来週には実施できる準備が整いそうだ。
岩手の高断熱住宅でコールドドラフトのない窓の暮らしを当たり前に。
へ向かって、この2022年を大きな一歩となる年にしたい。
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