週明けからの天気予報では岩手県滝沢では‐10℃位まで冷え込むらしい。
さあ、いよいよ来くるかあ。
てことで計測中の住宅展示場の温湿度を一通りチェックすると、
非表示の温度を一つ発見。
今のうちに電池交換しておくべってことで住宅展示場で温度計をチェックするも異常なし。
?てことで再度モニターを確認したら表示されてるって・・
おーい!なんなの? 単に遊びに来て欲しかっただけだったらしい(笑
住宅展示場内で、ふと、そう言えば・・・
電気含め燃料費等このまま高騰した場合を考えたら再度検討してもいいかもしれないなあ・・
と、目に入ったものは、

住宅展示場キッチンに設置されているレンジフード。
これは、
岩手の冬に、貴重な暖房費を捨てないための循環型レンジフード
なんです。
下から吸い込んで上のルーバーから排気されるしくみ。
外気との接触はない台所換気?なので失う熱は一切なし!ゼロです。
換気のために屋外と繋がっているわけではないので当たり前と言えば当たり前ですが(笑
循環型とか言うから何のこと?と思いますが、簡単に「台所用空気清浄機」をイメージしてもらえればわかりやすいかもしれません。
台所レンジフードって昔は排気型でした。それが住宅の高気密化で排気量に吸気が追い付かないことが起こると換気不足になる。それを解消するために排気と同時に吸気も行う同時給排型レンジフードが登場したのです。今では高気密住宅では一般化?していると思うのですが、世の中実際のところはよくわかっていません。自社がそうだからと言って他もそうだとは限りませんので。
台所で換気することでの熱損失は、何も気にせず5時間ほど使うと仮定すれば、
室温20℃ 外気温0℃ 内外温度差20℃の場合で、
暖房費損失 5000円超/月
もし室温24℃ 外気温‐6℃ 内外温度差30℃なら、
暖房費損失 単純に8000円弱/月
これに、調理で発生する熱も捨てるということになると、2000円/月ほどが加算されることに。
これは数年前の計算(26円/kw)ですので、今現在、そしてこれから先は・・?です。
循環レンジフードの価格は同時旧鋳型よりはお高いです。そしてメンテ費用も多少かかります。
ですが、当時その差額は5年以内に元は取れる計算でした。
10数年前の「無暖房の家」初期は、熱交換型レンジフードを採用していましたが、デザインに難があり採用されないケースも多くなり、それに代わるものとしてデザイン性を損なわない熱損失もないこの循環型レンジフードを提案したいと思い住宅展示場にサンプルとして設置したわけですが・・・
正直、そんなに出ていませんね(笑
採用頂いたのは数軒だけだと思います。
しかしながら、今のご時世を考えるに燃料費値上げによる暖房費高騰への防衛策は、住宅の更なる高断熱化に加え、住宅の換気を重視すべきではないかと思うのです。
①住宅の隙間風対策(住宅の高気密化)
②キッチンレンジフードからの熱損失抑制
レンジフードの機能で対策・使用時間の短縮・弱運転に心がけるなど。
③浴室換気からの熱損失抑制
高断熱住宅なら浴室換気は使わない。
④玄関ドア開閉での熱損失抑制
風除室の設置。
暮らし方ではドアの開きを最小最短にするとか。私はそうしています。コソ泥みたいだけど(笑
知らなければ家づくりで断熱は今より暖かければいいと考えるかもしれませんし、冬に暖房を切ったり温度を下げたりして我慢の生活をしているかもしれません。
ですが知ってさえいれば、家づくりでできること、暮らしの中でできること、それぞれにできることを積み重ねれば快適な環境を維持しながら暖房費削減も可能なのではないかと思うのです。
そのほか、
レンジフードでは下記の”常時換気”には要注意!!ですよ。
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なるほど! 本日もふむふむです!
もし何か試されたことなどありましたら教えてください^^
レンジフードの同時吸排気、こういうことだったのか。。。と改めて体感している次第です。以来、油物を使う調理以外は、換気扇回さないことにしています。お湯を沸かしたりするだけなら、湯気も加湿器代わりになるし、匂いも漆喰壁が清浄してくれると信じて?なるべく吸気孔からの冷風流入を抑えるようにあがいています。
我が家でもお湯を沸かすなどの際は換気はしません。換気するにしても弱、そして運転は最短を心がけています。
漆喰ではない我が家もそろそろ漆喰にしたいところです。