今日は北上の現場の足場がばれた(解体した)というので確認に。
私が外周で観るところの最たるポイントがここ。
外観のデザインポイントとして外壁に段差を
うちの設計さんがこういうデザインを描いてしまった。
スタッフの多くがこれが良いということでこのデザインで決まった。
のはいいけれど、絵を描くのは作業でできる、形をつくるのも作業としてはそれほど難易度が高いわけではない。
ところがクリアすべき問題が・・;
ここからがほんとうのできないをできるにする技術が求められるところ。
①外壁通気層の連続性を確保すること。
外張り断熱にビスは効かない。
②段差によるヒートブリッジを生じさせないこと。
窓周囲のヒートブリッジ対策施工してもそれだと効果が減じることになる。
③1階と2階窓をカラーサッシの同色樹脂で一体化
1階から2階までの幅広の窓となれば1・2階の通しパネルといかない。
外壁通気層にこだわる
外壁通気層は元々外周壁内に侵入した湿気を通気層を通じて排出することが目的だった。これも室内側防湿層での高気密化により意味合いは薄くなった。20数年前スタッフ数人でカナダにR-2000を学びに行った時のことだけど、講義後のディスカッション時、
住宅室内からの湿気が侵入しない防湿層を形成するR-2000のなら、外壁通気層は不要になるのではないか?
との私たちの質問に対する答えが、
その通りだが、屋外から雨水の漏水があった場合の2次防水層として意味はあるので通気層は確保したい。
と。
世の中にはいろんな考え方があって、外張り断熱に通気層を設けず直に塗り仕上げをする工法もある。ドイツでは主流でだしドイツ発祥ではないかと思う。高断熱に関する技術情報はドイツから一番学ばせてもらっているし断熱部材なども輸入して使わせてもらってもいる。通気層を設けない湿式にすれば外壁コストもかなり下がるのは魅力だったのだけど・・・
どうしても2次防水の話が頭から抜けず湿式には踏み切れなかった。
今では通気層を確保したままここまで来て良かったのだと思っている。
というのも北欧の住宅には外壁通気層がある。
情報によると一時期ドイツと同じように湿式が流行り出したらしいのけど、雨漏れの問題が多発した結果外壁通気層が必要だとなったのだとか。
世には湿式外張り断熱層と躯体との間で防水排出層を設ける方式もある。
この場合、気流が流れたら外張り断熱層の断熱効果は減じられるので極薄い層または細い層を形成することになる。期待通り雨水が排出されたとして層を濡らしたままの水分はどうなるのかを考えてしまう。通気層に流れる気流があれば乾燥もできる。しかし・・・話によれば浸透して排出されるというがその情報は私にはまだ乏しい。
ということで、現状では外壁通気層の通気の連続性と2次防水として排出経路は重要なわけです。
ヒートブリッジのないと外張り断熱層へのこだわり
と次に行きたいところですが、固い話で長くなるのも・・・なのでまた別日にぼやきます。
ここからは住宅とは関係ないどうでも良さげなお天気の話をぺっこ。
私がSさんとのヨットで学んだことで風の強さや風向き予報を見るアプリがあります。
風向き予報を見るならSCW天気予報なのですがこれ3日後までしか表示されないので、もう少し先まで見たい時は、Windyというアプリを使っています。
このアプリで台風を見ると・・・
今日の夕方の状況。画面では矢印は動画で動いています。
台風はフィリピン海という文字の右下です。
昨日には渦巻き初めてましたね。
11日(日)12時の予想
そして、
来週14日(水)12時予報。
台風が壊れ初めている感じかと。このあと熱帯的気圧にという感じなのかもしれません。
これまで見てきて、特に台風に関してはテレビよりこういう系の方が信ぴょう性あるかもなあ。
なんてことを昨年TVで過去最大級~とか言ってた台風の時にそう思ったかな。
みみたこより:①興味と②賛成
①興味 サッシ廻りグレーの外壁面と白い漆喰の段差は、胴縁等の厚さを変えフカしているのでしょうか?外壁内側の外張り断熱面は、実際は面一になっているのでしょうか?
②賛成 防露と防水の層構成は現仕様が最適の一つと思います。諸々の書籍等から。
①通気層が厚くなった部分で通気層内での対流が起こる可能性を考え胴縁での厚さ調整せず躯体側の厚さで段差を構成しています。
②ご賛同いただきありがとうございます。