匂いのある家

先月、当社で建てて頂いたお家(築20年)にお邪魔した。
ピンポーンとチャイムを鳴らすと玄関が開き、

 おぉ、しばらく~!

 どうぞ。

ご主人に促され中に上がり、リビング側に体を向けると、
「こっちこっち。」と手招きされ別の部屋に通された。
そこは新築時は応接的意味合いの部屋だったはずだった。

そこに一歩踏み入ると、こ、これは・・・!?と
私が目を丸くしてると、

 あ、ここオレの部屋だから。

とあっさりご主人が言う。

それにしてもこれは・・・
おとなのための子ども部屋。所謂、「男の部屋」。
大小いくつものスピーカーが一面に配置され、
昔は高価だったろうレコードプレーヤーやデッキに、
今どきの機器や楽器までぎっしりと並んでいる。

整然すぎず、雑然過ぎず、
若い頃、私が憧れだった佇まいがそこにできていた。
その空間の中で、男二人、近況を語り合っただけだけど、
私の中の少年ごころをくすぐられながら、
その場での時間を楽しませてもらった。

そして先日も、築13年のお宅にもお邪魔。
そこもまたいい感じの佇まいを醸し出しているお家。
その時たまたまカメラを車に置いてたので、
了解を得て写真を一枚だけ撮らせてもらった。

(相変わらず、写真はよくありませんのでお許しを。。)

この仕事をしていて、
最近、築10年20年経た家を見るのが楽しくなってきた。

そこの主たちと、一緒に歳を重ねた家たち。
味わいが濃くなるというか、趣きが深くなるというか・・・
一言で表現するなら”匂い”。
この匂いをたまらなく見続けたいと思うようになった。

新築もいいけれど、見守り続けられることに感じる幸せもあり、なのだ。
てなことを感じるのは、業界の中で歳を重ねたせいでしょうか。
ま、実際、歳くたんだからしょうがないんですけどね^^;

さて、
今週末の見学会をさせていただくこのお家は、

10年後、20年後、
どんな佇まいや匂いを醸し出してくれることでしょうか。

そんなことを想像しながらの見学も、

一つの楽しみ方かもしれませんよ^^

岩手の注文住宅なら。

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