雪が落ちる屋根、落ちない屋根

例年なら3月並みの気温が続いていたせいで、
このまま春になるのかなあ?
なんて期待しまった私は甘過ぎたようです。

一昨日の晩から降り始めた雪。

岩手の雪
ここに来て今冬では一番、昨日が冬らしかったかもしれません。

昨日は朝の雪かき、午後の雪かきと計2回。
さすがに2回となると背中が筋肉痛になるもので、
若い頃なら一時の心地よささえ感じていたのに、
いまではねえ、、 
何とも痛みが日持ちするようになったようで。。

今年の岩手は雪が少ないとは言え、それでもここは沖縄にはなれません。
寒さや雪と気持ちよく付き合いたいものです。
そこでせっかく雪が降ってくれたので、今日は屋根の雪の風景から、
岩手で暮らすための雪対策を。

雪のある岩手の屋根の風景
これはうちの会社の屋根の雪の状況。

築27年、屋根も外壁もメンテナンスはしていません。
建築当時は屋根の仕上げ材はカラー鉄板が一般的でしたので、
屋根の鉄板での雪対策として考えたのが、「屋根に降った雪を落とす」でした。

そのことから、屋根の傾斜を急勾配とし、雪止めを付けていません。

降った後の状況としては、
屋根が降った際、すぐに雪がすってんころりんと落ちるわけではなく、
屋根全体に積雪して屋根全体が一度は真っ白に覆われます。

その後雪が断熱材の役割を果し、屋根と雪の接触面が室内からの熱で雪を溶かし始め、
雪が滑りやすくなるのと雪の重みで滑り落ちると言った感じです。

落ちる際の音には、凄まじいです。
轟音と言っても差し支えなく、その音にはいつも驚かされています。
一日に何回もとなると、慣れてしまった感もなくもないのですが・・・

このスタイルでの雪対策の場合、
雪が勢いよく落ちても良いスペースの確保が必要になります。
落雪場所が人の歩く場所ではない、近くないことが絶対条件です。

うちの事務所の落雪場所は、芝生エリアなので春の雪解けまで落としっ放しで何もしません。
だって屋根から落ちた雪って、固いですよね、、
移動させるにしても雪が固すぎてスコップも刺さりませんから何もしないのです。

なので、この雪対策は一般の住宅向きではないのではないかと。

雪のある岩手の屋根の風景
こちらの住宅の屋根はカラー鉄板ですが、一般的な敷地の広さなので、
雪止めがポコポコ付いているのがわかるでしょうか。

日が経つにつれ、この雪は屋根の棟、屋根の妻側(側面)の方から溶け始めます。

雪のある岩手の屋根の風景
写真奥の方の招き屋根をと思ったのですが、省略します^^;

雪のある岩手の屋根の風景
こちらの住宅の屋根は、雪止めがないのに雪が落ちない屋根材です。

雪が落ちない屋根材の場合、採用された施主さんの話では、
雪が落ちないことの効果を一番実感するのは大雪の時とのこと。

雪止めがある屋根材でも、積雪が多くなると雪止めを超えて敷地内に雪は落ちます。
その落ちた雪を除雪するのがまた一苦労だし、
除雪した雪の捨て場が近くにあればいいのだけど、
そんな都合の良い住宅地もそれほどあるわけじゃない。

そこで自宅敷地内で雪を処理するとなると、
駐車スペース1台分が使えなくなったという話もありました。

そういうことを考えると、一般的な住宅地なら、
雪が落ちない屋根材がおススメということになります。

ですがこの時、
雪を落とさないと雪の重みで家は大丈夫なの?
と言う心配の声が聴こえてきそうです。
ですが答えは簡単なことです。

雪が1mや1.5mくらい積もっても大丈夫な家にするだけのこと。

以上、岩手では避けて通れない雪、屋根でできる雪対策についてでした。

雪対策と言えば、その他に雪かきや日陰で凍る雪とかの対策もあります。
我が家ではアプローチ部分の一部に融雪ヒータ―を利用しているのですが、
昨日は降雪センサーが働かず雪が溶けていなかったもので・・・

だからその分筋肉痛が酷かったのかも^^

融雪ヒーターを手動に切り替えたとしても、
路面が温まり溶け始めるまでにはかなり時間がかかります。
こういう時は待つのも面倒なので雪かきしてしまいますけど。

ですが、
融雪ヒーターの一番のメリットは、確かに雪かきの省力化もあるのですが、
使ってみて思うのは、融雪によって路面が乾くことで滑らない、
筋肉痛より何より冬の危険を回避できることが一番かなと。

岩手の寒さも雪も、家づくりで知って備えれば憂いなし。

岩手の冬と気持ちよく付き合いたいものです^^

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