換気システムの盲点?

現在、換気システムは基本的に義務化され、
すべての住宅に装備されていると言っていい設備の一つ。

換気システムって、
大きくは計画的換気配分のみの排気型換気システムと
換気による熱損失をできるだけ少なくするため、
排気熱を熱交換により回収しようとする熱交換換気システムとになる。

高断熱化による省エネを意識すればするほど、
換気システムは熱交換換気システムへと動く。

また熱交換型換気システムも顕熱交換型換気システムと
全熱交換型換気システムとに分かれるが、
ここで双方の違いや目的別に使い分けすべき話など
どちらがどうのという話はさておいて、
どちらも熱交換という点では変りないので
今日はその換気システム検証の中での気付きを一つ。

下はある大手メーカーの換気システム。
この機種は本日で検証を終了しましたが、
検証中に収めたサーモグラフィ画像。

24時間換気システム

画像の左側外を室外と思って見てください。
左の濃い青いところが外気導入部分。
外の冷えた空気が換気本体に取り込まれ、
本体下部が冷やされていることがわかります。
(他検証の換気ではなかった)

ということは、
熱交換する前に外気の冷えは家の中に放出されていることになる。
これじゃあ、せっかくの熱交換の働きが十分になされるわけもなく、
ややもすると結露の可能性だってある。

これまで私はメーカーの性能値を鵜呑みに、
施工後においてもシュミレーション通りになると思っていた。
ところがどっこいそうはいかないようです。

これは本体のみでのこと。
これが施工すると、またもっと違うことにもなってしまい、
施工の重要性を思い知らされる。

住宅屋は換気空調の専門家ではない。
しかし、こんなことも知らず知らされもせず装備してきたことって多い。
きっと、換気が正しく機能するという領域外のことだからだろう。。
でもこんなことでも知っていたら、
施工時、本体に断熱を付加すればより熱交換は活きることになる。

換気でも素材でも、せっかくお金をかけるのだ。
費用対効果・価値を高めてあげたい。

なれど。。。

知れば知るほど無知を思い知る。

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2 件のコメント

  • こうして検証して「知る」ことができているのですから,いいのではないでしょうか?
    下手すれば一生知らないで過ごすことになるわけです。
    これからのお客さんに改善されたものを提供できればいいでしょう。
    家電と同じで,住宅も次々と進化しているのですから。
    大共さんが大手と張り合って,また,大手では目をつむっていることにチャレンジする「最先端」の会社であることが,これまで大共さんで家を建てた人の喜びでもあると思います。

  • hiroさん、ありがとうございます。
    今回もそうですが、目的外で知ってしまうことも多く、
    「こんなこともっと早く知っていたら・・・」
    と思ってしまいます。
    どこまで知るべきか迷うこともありますが、
    住宅の場合は知ることにマイナスはないですからね。
    そう思うように都度気持ちを切り返しています。
    ここが単純な私のいいところ?(笑)
    最先端はオーバーですが、
    でも先端の8合目くらいにはいたいとは思います。
    でないと・・・
    家を建ててくれた方に申し訳ありませんから^^;

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