ドイツの家の窓交換の簡便さから考えるこれからの住宅

以前ドイツは40年程でサッシを交換するのは当たり前と考えているらしいことをお伝えしましたので、今日はその裏付け?的な写真を紹介しますね。

数年前、スタッフがサッシ交換の現場に立ち会わせてもらったということでその時の写真を送ってくれたものです。

ドイツにおけるサッシ交換の現場1
古いサッシを取り外した状態の写真。

この内壁も外壁も殆ど壊すことなく外せるってどういうことか分かりますでしょうか?
日本では考えられないことですよ。
ドイツではサッシは交換するものと考えた上での施工方法なのでしょうけど、この写真を見た私にはカルチャーショック並みの衝撃だったのですから。

だってこんなにきれいに外せるってことは、外した場所に新たなサッシを据え終えて、あとはサッシ内外の壁との取り合いを補修したらそれでサッシ交換は終了!なわけですよ。

日本のサッシの場合はこう行きません。
サッシ取付用に耳(フィン)が付いてます。この耳を外壁で覆っている構造となっているため、サッシを交換しようとすれば外側からしか外せない。もしサッシを外そうとするならサッシ周囲の外壁を壊す必要がある。仮に外壁を壊しサッシ外したとして外壁の補修工事に多額の工事費がかかるし、補修後も絶対にきれいにはならない。そのためアメリカなどで良く見る窓周囲に窓トリムを回すことになるのだけど、窓トリムってデザイン的な化粧としても使うけどそういう意味合いもあることを知っておいて損はないかなと。

日本のサッシ取付方法はサッシ交換は前提にしていない。
だから、内窓プラスとかよくCMしていますが、プラスでしかメーカー側も考えにくいということです。

ドイツにおけるサッシ交換の現場2
窓下も古いサッシを仮置きしただけかのような痕跡しかありませんよね。

サッシ交換用の便利な工具もあるようでこういう考え方や施工法は学びですね。施工法は同じにはならないかもだけど、考え方はぜひ取り入れたいものです。

最近、よく考えることがあります。
家が何年持つかなんて誰がわかるのだろうか。
ドイツのような考え方は100年200年当たり前に維持してきたノウハウや歴史の上にあるけれど、日本は震災後創エネから省エネにシフトして高断熱化が謳われトリプルガラスも一般化した。けれど、日本での高断熱化の歴史は高々10年ほど。その程度の経験しか持っていない。

断熱等級6、7も登場し、もしかしたらこれからが高断熱化の本番なのかもしれないけれど。

どんなに手をかけたとしても10年後20年後30年後、見えない部位のどこがどうなっているのか・・
そんなことを考えてしまう。何十年と何もない家はあり得ない。
だとしたら・・・

やることはやった上でもし経年リスクがあるなら、
それが分かりやすい構造のほうが予防という点では理に適っているかもしれないなあ、って。

2 件のコメント

  • そうですよね~やっぱりサッシ交換とかはお金かかるような気がしますし
    ならば建て替え~! いえいえそんな余力はもうありません!笑う

    • 既存サッシの内側にドレーキップ窓付けて5層ガラスに!という手はあるかもしれませんよ(笑

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